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渡辺は家で震えている。近づいてきた。敵わない男たちが3人も。自分はどうなるんだろう?それでも、目黒には何も言わなかった。怖いのに。身の危険を感じてるのに。この身は目黒の物なのに。まだ頑張れると思っていた。
「死神」から連絡が来る。
「チケットは用意出来たか?もう2日目になる。東京が終わるまでに用意しろ。最悪、京セラだけでもいい、夜道には気をつけろ(笑)」携帯をソファに向かって投げ付ける。
目黒ーまだ言わないの?
渡辺ー・・。
目黒ー言わなくてもいいけど。マネさんから聞いたし。
渡辺ー・・もう捨てて。
目黒ー何を?
渡辺ー俺。きっと狙われてぼろぼろにされる。お前の前に現れる資格ない。グループも抜ける。
目黒ーマネさんが一緒でしょ?
渡辺ー敵わない男たちだ。
渡辺は携帯から写真を見せる。
屈強な男たち3人が写ってる。敵わない。マネージャーもそんなに大きなわけではない。
目黒ー襲って来るのを待ってるの?
渡辺ーバカ言え。
目黒ー指1本触らせないけど?
渡辺ーどうやって?いつも近くにいるんだぞ、そろそろ危ない。
目黒ー無事2日目を迎えるため、俺に任せて。
渡辺ー・・。
目黒がどこかに電話している。
渡辺はもう逢えないと、愛しい背中を見つめる。そっとソファから立ち上がって玄関に向かう。
目黒が気がつく前に外に出る。
帰り道、男たちが待ち構えていた。
男1ー一緒に来てもらおうか。
渡辺ー・・。
男2ーこれならいいや、俺が1番だ。
男3ーバカ言え、俺が1番だ。
男1ーじゃんけんしようぜ。
男2ーホテルでって思うなよ?
男3ーひゃっひゃっ、車で充分だ。
渡辺は絶望感が満ちてくる。
もう目黒に会えない、グループにいられない。こんな男たちの遊び道具になるのか?この身を好き勝手されるのか?
男1ー車取って来る。
男3ー急げよ?
渡辺を乗せた車がコンテナ倉庫街に向かっている。その後ろを1台の車がついて行く。
車内では、渡辺はわざとゆっくり服を脱がされている。
渡辺が、抵抗するのが面白いのだ。
男3ー上着は脱ごうね〜。
渡辺ーやめろ。
男3ーはい、脱げた。
渡辺ー触るな!
男1ーおいおい、俺がまだ運転してるのに、勝手するな。もうすぐ着く、待ってろ。
渡辺ーやめっ!触るなって!
男2ーお先に〜。
男1ー仕方ないなぁ〜。
渡辺ーやめて!
ビリビリっと服を裂く。
渡辺の綺麗な肌に男たちは口笛を吹く。触る、あちこち触ってくる。
渡辺は鳥肌が立つ。
渡辺ーやめて!やめて!蓮!
男1ー助けに来ね〜よ。
男2ー間に合わないしな。
渡辺ーやだ!蓮!
男2ー我慢出来ね〜。
そう言って渡辺に覆い被さり、首から胸を舐めていく。
身体を捩って避ける渡辺。
だが、もう1人の男が渡辺を押さえている。
渡辺ー助けて!蓮!やだ!
ポロポロ泣きながら目黒を呼ぶ。
倉庫街に入って来たところで、後ろから来てた車が、男たちの車を止めるように前に止まる。
男1ーあぶね〜だろうが!
◯1ートマリナサイ。
男1ーあぁ?外人?
◯1ーショータヲカエシテモラウ。
男2ーふざけんな!
◯2ーワタシタチニ、カテルトオモウ?
男3ーおぃ、こいつらの方がガタイいいぞ。何かやってるんじゃないか?
男1ー怪我するのは話にないしなぁ。
◯1ーカエシテ。
男3ーほらよ。好きにしな。
裸に上着を羽織り、外に放り出された。◯2が駆け寄り抱き上げる。
渡辺は怖くて暴れる。
◯1ーショータ、ダイジョブ。梨花ノトモダチネ。
渡辺ー梨花さん?
◯1ー蓮カラ、タノマレタネ。
渡辺ー助かった?
◯2ー蓮ノトコロ、カエルネ。
渡辺ーダメ!帰れない。
◯1ー蓮、マッテルネ。
渡辺ーでも・・。
◯1ーダメ、マッテルノ。シンパイシテルネ。
車の中で、泣きながら渡辺は目黒の元には帰れないと言う。
こんな身体見せられないと泣く。
男たちはマイケルとケインだと名乗る。自分たちもカップルだと言う。渡辺は、だから、梨花は理解があるんだと思った。
でも、どんなに恋しくても目黒に会えない。
マイーハイ、デンワスルネ。
渡辺ー・・。
ケイーダメ、イマチャントハナサナイト。
渡辺は震える手で携帯を持ち、そっと耳に当てる。
呼び出し音に心臓がドキドキする。
目黒ー翔太くん!間に合った⁈
渡辺ー・・ごめん。
目黒ー翔太くん・・帰って来て?
渡辺ーもう逢えない。グループで会うだけ。
目黒ーマイケルに代わって?
マイーOK、マッテテネ。
車が動き出した。
渡辺は嫌だと言う。目黒の元には帰れないと。マイケルとケインは大丈夫だと言う。帰り道、梨花と20年来の友達で2人が日本に来て5年になる。と話す。