コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
去年にこのような素敵なリクエストを貰っていたのにも関わらず、投稿できておらず誠にすみませんでした。🙇♀️作っていたものはありましたが、作り直しました。ご迷惑をおかけした事、申し訳御座いませんでした。
きらら様のリクエスト、gremです。
総統室のドアが激しく開いた。
「グルッペンさん!!」
普段は丁寧な口調のエーミールが、珍しく語気を強めて立っていた。片手にはぐしゃっとなった紙の束。
グルッペンは椅子をくるりと回転させ、片手でカップを持ちながら平然と笑う。
「おう、エミ兄やん。今日は元気そうだな?」
「元気どころでは無いです!!!本当に今日という今日は許しませんからね!!!!!」
この国一怒らないと言われているほわほわ星人の参謀長、エーミール・アルベルトがやって来た。
トントンがソファから顔を上げ、オスマンと顔を見合わせる。
「……なんでエミさん怒ってるん?」
「たぶん、またグルッペンが余計なことをしためぅ。ほんと呆れるめぅ。」
「なんやエミ兄やんそんなカッカして。あ、糖分足りてへんのちゃう?」
グルッペンはそうエーミールを煽りつつ砂糖を6つ入れた極甘紅茶を啜ってると
「これをご覧ください!!」とエーミールがファイルに入っている書類をグルッペンのデスクにバサッと置く。いや、叩きつけると言った方が近い。
「この始末書、端が折れてますし、ページはくっついているし……しかも……しかも、チョコレートのような跡が……!」
「ん?ああ、それはバームクーヘンだゾ。昨日の夜食だ。ちょっと崩れたんだよなァ。」
「書類の上で食べる意味が、どこにあるんですか!? ご自身の始末書ですよ!? 真面目に扱ってください!」
「いやいや、真面目にやってるゾ? ちゃんと書いたし、字も読めるし、香りもついてるし――」
「“香り”はいりません!!」
「あれ、止めた方がいいんとちゃう?」
「そうめぅね。じゃあトントンがエミさんを、マンちゃんはグルッペンを止めるめぅ。」
トントンがエーミールの腕を取ってなだめるように声をかけた。
「まあまあエミさん、落ち着いて?ちゃんと聞くから。怒ると頭痛くなるやろ?」
「トントンさん……申し訳ありません、取り乱して……ですがこれはさすがに我慢の限界です!」
オスマンも、グルッペンの隣に立ち、静かに肩に手を置いた。
「グルちゃん。これ以上はさすがにまずいめぅ。エーミールが敬語崩れるときは本当にキレてる証拠めぅ。」
グルッペンは口角を上げたまま、腕を組む。
「いいじゃん。久々に声張ってるし。俺はその怒った顔も結構――」
「そういうことを言ってる場合ではないでしょう!? “可愛い”とか、“レア”とか、そういうのは……今は!違いますっ!」
普段の冷静さを吹き飛ばすように、エーミールの顔が赤くなり、声が裏返った。トントンが「やっぱりキレとる」と小声で呟く。
「……グルッペンさん、私は、貴方を責めたいわけではありません。ただ、ちゃんと向き合っていただきたいんです。私たちは、仲間なんですから。」
その一言に、グルッペンはしばらく黙った。
オスマンが促すようにもう一度肩を叩くと、ようやく彼は立ち上がった。
「……悪かったな、エーミール。次から気をつけるゾ。お菓子は、書類じゃなくて皿の上で食うよ。」
エーミールはじっと彼を見つめ、ふっと目を伏せた。
「……最初から、そう仰ってくださればよかったんです。」
トントンがほっと息をついた。
「はい、じゃあ今日の内ゲバはここまでー。解散ー。」
「いや、もうちょっとやってもいいゾ?なぁエーミール、今ならその辺のホチキスで――」
「や め て く だ さ い !!!!」
ほんとに短いしそんな喧嘩喧嘩してないし。申し訳ないです。
見てくれると嬉しいなぁ…