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🩷さん視点
早い時点で適切な処置を受ける事が出来たからか仁人は命を落とさずに済んだ。
(…よかった、助かって)
病室で眠る仁人の腕には点滴の管が繋がれていて、痛々しく見えた。
顔色は搬送された時よりも血の気が戻ってきたからか幾分か良くなったように見える。
───♪
パンツのポケットに入れっぱなしになっていたスマホが震える。
【着信:マネージャー】
画面に表示された名前を見て状況報告もなにもできてない事に気付く。
目が覚めるまでそばについていたかったが仕方ない。
「…すぐ戻ってくるから」
仁人の耳に届いてはいないだろうけど1人にしたくないという俺の気持ちだけを置いときたくて声をかけ病室の外へと出る。
簡潔に済ますつもりだった事務所への報告。
思っていたよりも時間がかかってしまったと慌てて病室へ戻る。
「…ゃ、……そだ!!」
扉越しに聞こえる仁人の声。
泣いてるような、取り乱してるような様子に只事ではないと病室に飛び込んだ。
「じんとっ」
10年…もしかしたらもっと一緒に過ごしてきたかもしれない。
それだけ長くいても見たことのなかった泣き喚く仁人の姿。
なにがあったのか…多分、聞かなくともわかる。
それよりも今は目の前の仁人を守らないと、気付いたら抱き締めて「落ち着いて、大丈夫だから」と声をかけていた。
他のメンバーも事務所もファンも…世の中の人みんなが仁人の敵になったとしても、仁人に嫌がられたとしても俺は味方でいたいし、守りたい。
(あぁ、やっぱり俺諦めきれないよ…仁人のこと)
「仁人に何を言ったんですか?」
どこから出たのかわからないぐらい地を這うような低い声色だったと思う。
病室関係者ではない2人組を睨むように問う。
「○○署の**です、吉田さんと一緒に運ばれた××さんの事でお話をお聞かせ頂ければと思いまして」
スーツの胸ポケットから警察手帳を出しそれぞれが名乗る。
「実は、××さんですが……亡くなられました」
「で?それだけですか?」
「いえ、状況の確認をしたかっただけです」
“事故だったのか故意だったのか…”目を覚ましたばかりの仁人も、俺も何を言おうとしてるのか掴めなくて言葉が出ない。
「あぁ、あと…貴方…佐野さんでしたっけ?」
「…はい」
「なぜ、貴方はあの事件であの場所にいたのですか?」
数日前に届いた手紙と仕事に来ない仁人。
嫌な予感がしたから無事かどうかを確かめたかった。
それを言って果たして目の前の刑事は納得するのだろうか。
ただ話を聞きに来たというよりは、あの場に居た仁人と俺を疑っているようだった。
あと、2話ぐらいで終わらせる予定ですがどうなるだろう状態です😂
合間に何か小話書くかもです。
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