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あきさん、読了しました! いやもう、最初から最後まで胸がいっぱいになるお話でしたね…!古参のファンとして推しの武道館ライブを泣きながら見る四季凪さん、その感情の動きがすごくリアルで、こちらまでじんと来ました。そしてまさかあのぶつかった相手が本人で、しかも「やっと捕まえた」展開になるとは…!ファンと推しという関係性から、少しずつ距離が変わっていく予感にドキドキしました。続き、気になりますね!
srngドルパロです。
意味の分からない方、苦手な方は引き返してください。
本人様には一切関係ございません。
(私はこの人生の一番の幸が今だと言っても過言ではない。それはなぜか。私の!推しが!武道館に舞い降りるのだー!)
そう、私には9年間追ってきた推しがいる。セラフ・ダズルガーデンという男だ。名の通り、まるで熾天使だ、と言われていて、性格はいわゆるメロい男そのもので、何かをさせてみたら全てこなしてしまう。そして、何より顔がイケメン。なぜ、神はこの男に万物を与えたのだろう。ありがとうございます。
私は、自分で言うのも何だが、いわゆる彼の古参である。学校の帰り道セラフが路上でライブをしていたところを、たまたま見かけた。路上ライブを初めて聴いたとき、私はそれまでの人生で初めて、心を打たれるという感覚を知った。芯のある、どこまでも届いていきそうな歌声、でもどこか寂し気で、小さく何かを訴えかけているような、そんな歌声。当時の私には、ひどくそれが刺さった。それからだ。私の人生は、勉学に苦しむだけじゃなくなり、推し活という幸せを見つけたのだ。
そして、私は彼が有名になって嬉しくなると同時に、ライブにはあまり行けなくなっていた。当たり前だ。あの八方美人な彼のファンなんて、数えきれないほどいる。ライブのチケットなんて、そう簡単に当たるはずもない。最後に現地に行ったのは、4周年のライブの時だった気がする。そして、あまり認知されたくない質なので、ライブには行こうとしても、握手会などは行かなかったため、ここ数年、画面上でしか彼を観ていない。だがしかしこの男、四季凪アキラは、なんと記念すべき10周年という節目の、武道館ライブのチケットが当たったのだ。
(来ちゃったよ現地)
席こそ前線ではなくどちらかというとだいぶ後方だが、現地で推しを見れて、歌声を聴けるというのがオタクの至福というもの。誰に見せるわけでもないが、服を推しカラーにしたりネイルに推しの概念を入れてみたりと、四季凪アキラのテンションはブチ上がっている。
(写真もたくさん撮ったし、そろそろ中n)
「きゃあっ」
「おっと、すみません大丈夫でs…え、君…」
「こちらこそ、ぶつかってしまいすみません」
「あのs」「急いでください!」
「あ、お急ぎのところすみません!失礼します!」
「え、あ、まっt」
よそ見をしていたら人とぶつかってしまった。しかも、とても急いでるみたいだったし。浮かれ過ぎてるな私。もっと周りを見ないと。
(にしても、体格のいい人だったな)
なんなら、彼と同じくらいでかかった。声も、あまり聞こえなかったが、心なしか彼に似ていたし。ここで彼のそっくりさんと会えるなんて、今日は嬉しいことばかりだ。
#AI
みら

353
楪羽*yuzuriha*
152
#からぴち
Pengin-dayo
182
(あんなコスプレをしてくれるファンがいるなんて、さすがだな~)
「やばっ、急がないと」
(意外と見えるな)
自分の席からは、あまり見えないかもと少々不安はあったが、案外はっきり見えるくらいではある。双眼鏡も持ってきたがあまり使わなくてもよさそうだ。
(すごい人数)
わかってはいたが、やはり想像で見るのと直接見るのとじゃ、全然違う感じ方だというものである。そして、少人数の時から追ってきた四季凪からすれば、とても感慨深いものである。ライブも始まっていないのに、もう涙腺が崩壊しそうだ。
(いや、誰目線だよ私は)
せっかく時間をかけてメイクをしてきたんだ。まだ、崩すわけにはいかない。耐えろ、私。
(!始まる…)
『キャーー!!!』
「…っ!」
暗転の後、一か所に光が差す。そう、彼が舞台に舞い降りた。彼は、熾天使さながらに、美しさが際立っており、後ろから後光が差しているのではと錯覚するほどだ。周囲からは黄色い歓声が飛び交う。私も歓声を上げたかったが、感極まってしまい、歓声どころではない。しっかりと彼を見たいのに、視界が揺らぐ。眼から溢れ出るモノは、もはや誰も止めることはできない。
そして、彼の歌声が武道館に響き渡る。
「~♪」
(あぁ、なんて、)
なんて、美しい歌声なんだ。彼の芯のある歌声は前も今も変わっておらず、でも、寂しさがなくなり、自信のある歌声になっていた。もちろん、画面上でも観ていたので歌声がだんだんと変わっていったのは知っていたが、リアルで聴くだけでこんなにも感じ取り方が変わるのだと、もはや幸せ過ぎて違うことを考えてしまっていた。
「今日は、俺の10周年記念ライブに来てくれてありがとうございます!」
「まだまだ続きますので、ぜひ楽しんでいってください!」
また、彼の歌声が響き渡る。私は正直、彼の歌声を聴くだけで胸がいっぱいだ。結構はっきり見える席だとか考えていたが、もはや涙で焦点は定まらない。しかし、せっかく当たったライブだ。しっかり見なければ、後に後悔するだろう。四季凪は涙を拭って、一点を見つめる。
パチッ
(…え)
『キャー!』
一瞬、こちらと目が合った気がした。それも束の間、次の瞬間にはウインクした。私は当然嬉しさもあったが、驚きの方が勝ってしまった。周囲も自分を見たと思ったのか、歓声が上がっていた。一瞬勘違いしてしまった自分が恥ずかしい。
(そうだよな、私なんかと目が合うはずないじゃん)
「…俺がまだ無名だったころ、ずっと俺のことを見てくれていた人がいました」
「路上ライブをしていて正直、やめようと思っていた頃でした。やっぱり、これ以上はどうしようもないなって。でも、その人はこんな俺を見つけて、声をかけてくれました。「歌声、素敵ですね」って。当時、声をかけてくれたのはその人が初めてでした。俺は泣くかと思いました。俺にとってその人が、暗闇に居る俺を照らしてくれる光に見えたんです。それから、俺にとってその人が、俺が歌を続ける理由になりました。俺が今この舞台に立てているのはその人のおかげだと思うし、もちろん、この場にいるみんな、ここにはいないネットで見てくれているみんなのおかげでもあります。」
「俺は、みんなに支えられて今を生きています。今後も、どうぞ応援のほどよろしくお願いします!」
周囲からは、拍手や応援の声が響く。四季凪アキラは、完全に声が出ないほど涙を流していた。「その人」への感謝と、セラフが続けてきてくれたことへの感謝で、いっぱいいっぱいだったからだ。
その後も四季凪アキラは、泣いたり、時には歓声を上げたりして、残りのライブを楽しんだ。そして、盛大な音と歓声とともに、セラフ・ダズルガーデンのライブは幕を閉じた。
(やばい、涙でメイクがボロボロだw)
ライブ後、四季凪は余韻に浸りながらも少し落ち着こうと、お手洗いに行ってメイク直しをしていた。歓声2割、感動8割だった彼のメイクは、原型はほとんど留めていないだろう。それだけ、本気で彼の今回のライブに挑んだということだ。正直、最後には泣くだろうなと思っていたが、ここまで泣くとは思っていなかった。
「そろそろ帰るか」
もう少し余韻に浸ってもいいが、あまり遅くなりすぎると終電を逃してしまう。あと、ここに居たらまた泣きそう。
(グッズも買ったし、今日が一番幸せd…)
「ちょっと来て!」
「きゃあ!え?何!」
いきなり黒い服の男性に腕をつかまれて引っ張られた。彼が走り出すから、私も止まっていたらこけてしまうため走った。それはもう、結構な速さで。いやこの人早すぎだろ。
(あれ…?この人、)
確か、入場口でぶつかった人ではないだろうか。あの、彼のそっくりさん。もしかして、すごく怒ってた?!そりゃそうか。なんかすごく急いでたしな。やばい、特にお詫びの品とか用意してない。
この男、こんなことを考えているが、走っているので息も絶え絶えである。
「…っあの、どうされまs」
「…っえ?」
黒い服の男は無言で引っ張ってきたが、四季凪アキラが部屋に連れられる直前に見た文字は「セラフ・ダズルガーデン様 控室」だった。どういうことだ。まさか、この男が、
「あの…っ?!」
声をかけようとした次の瞬間、四季凪の視界は真っ黒だった。一瞬何が起きたのか、わけがわからなかったが、彼が話したとき、彼に抱きしめられていることに気づいた。
「やっと捕まえた」
「いやっ、えっと…」
もちろん、四季凪は困惑と恐怖でいっぱいだった。それと同時に、恥ずかしさもあった。だって、たぶん、この人が、「彼」だから。いや、なんで?
「君逃げるの早いよぅ」
「もう逃がさないからね」
「…」
なんかすごいこと言われてる気がする。いや、なんか、めっちゃ、…うん、きっと気のせいだ。いや、だから、なんでだ?私何かやらかしたか?…もしかして、ぶつかった時に、どこか傷つけてしまったか?だとしたらとんでもない大罪だ。
「っあの、」
「なぁに?」
「お金でもなんでも、できることならなんでもあげますし、」
「なので、許してくださいっ!」
「…許すのが何に対してなのかわからないけど」
「なんでも、ねぇ」
「っあ、あの」
「じゃあ、俺は君が欲しいなぁ」
「…は?」
やばい、意味が分からないし、なんか危ない気がする。私は、申し訳なく感じながらも、彼を突き飛ばして部屋を出ようとした。出ようとしたんだ。ドアノブに手をかけたが、扉は開かなかった。それも束の間、すぐに後ろから抱きしめられた。それはもう、一歩も動けないくらいに。
「痛いなぁ」
「っなんで」
「言ったじゃん、逃がさないって」
「何逃げようとしてんの」
「だって、意味がわからないです!」
「わかるよ、君なら」
「何言って…」
「君は俺の光なんだ」
「は…?」
「君が俺の光である限り、俺は君と一緒にいることが決まっているんだよ」
何言ってるんだ。貴方の光は私?…きっと彼はライブで疲れて勘違いしているんだ。
「…違います、きっと貴方は勘違いしているんです」
「私なんかは貴方の光ではあr「光だよ」…」
「君は俺の光だよ。これだけ言っても気づかないの?」
「ライブ中に話した「その人」は、君のことだよ」
「四季凪アキラ」
「…っなんで」
「君が最初に教えてくれたんじゃん、誰もいない最初のころ」
「俺ね、君には本当に感謝してるんだよ?初めて声をかけられたとき、俺がどれだけ嬉しかったか、君には伝わり切ってないようだけどね。それから、ライブのたびに俺は君を探したし、見つけたときにはすごく嬉しかったのに、ライブが終わった時、君は気づいたらいなくなってて、毎回声をかけられなくて悔しかったよ。」
「…認知されたくなかったし、アイドルがそんなことしちゃダメでしょ」
「最初っから君しか見てなかったけどね」
「そんで、4周年ライブの後から君を見なくなったし、握手会で会えるかな、話せるかな、とか思ってたのに君は1回も来なかったし」
「なんで来ないのかなって、俺の事嫌いになっちゃったのかなって考えてた」
「っそれはない!嫌いになんてならないですよ」
「じゃあ、なんで来なかったの」
「ライブは、普通に当選しなかっただけで…」
「握手会は?」
「…さっきも言いましたけど、認知されたくなかったからで」
「…はぁー」
「…っ」
「嫌われてなくてよかった…。認知なんて元からされてるんだから気にしなくてよかったのに」
「だれが推しに認知されてると思うんですか…」
「でも、このライブに来てくれて嬉しいよ」
「やっと会えて話せたんだから、この機会を逃すわけないよね」
「…ヒッ」
「なんでもしてくれるんだもんねぇ」
「…できることなら、です」
「俺と付き合ってよ」
「…ごめんなさい」
「は?」
「貴方の光が私なのは、嬉しいことです、こんな私が役に立ってることが。でも、付き合うかどうかは別です。」
「なんで!」
「貴方には私よりもっといい人がいるはずです。私は、たまたま最初に話しかけただけの1人のファンです。貴方は、それに囚われてしまっているだけで、もっと世界が広いはずなんです。」
「貴方は勘違いしてるんですよ。貴方が私に抱いている好きは、恋愛としてでなく、光としてです。」
「なので、ごめんなさい」
「…チッ」
「…え?」
…脳の処理に時間がかかった。私は今、キスされている?え、私ごめんなさいって言ったよな?なんでキスされてんの?しかも、驚いた拍子に口を開けてしまったので、無理やり舌を挿れてきた。それは、愛でるようなキスではなく、もはや喰われているのに近しいキスだ。
「っん…ふ、あぅ…ッ」
「ひゃめッ…れっ…」
歯列をなぞられ、上顎を擽られ、縮こまる舌を引っ張り出され、それはもう激しく、最初は押しのけようとしたり、顔を背けたりしていたが、腰に手を回され、頭を手で固定されては、もう身動きもできない。そしてそれは、四季凪の力が入らなくなるまで続いた。
「…フッ…ッハァ//」
「ここまで言ってまだ勘違いとか言うの?鈍感がよぉ」
「いい?君が今俺としたのはディープキス、ベロチューだよぉ」
「…っ//」
言葉に起こされると、恥ずかしさは増すってもんだ。
「勘違いしてるのは君の方。俺が君の事どれだけ好きか理解ってないでしょ」
「ちなみに君が俺のことを好きじゃなくても、絶対堕とすから」
「覚悟してね?」
「ひっ…」
(なんで、なんでこうなったんだ。私はセラフの1人のファンとして生涯を終えるつもりだったのに…。)
この後四季凪がセラフに前後不覚になるまで抱かれて堕とされるのは、また別のお話。
「何考えてんの凪ちゃん、まさか今更逃げようとしてないだろうねっ」
「あ”ぅッ…♡//」
いかがだったでしょうか。
正直エロの部分は自信ないので省略させていただきました。
この短編集はこんな感じで書いていこうと思ってます。
私のほかの作品もやめる予定はないので、そちらを楽しみにしてくださってる方はご安心ください。
ng受けとkz受けが好きですが、最近はvltにはまっているのでng受け率が高いかもしれません。
リクエストも受け付けております。
絶対書きますが、いつ出るかはわかりません。その時のやる気と時間次第です。
あと、こちらの作品はしばらくしたら、フォロワー限定にするつもりです。
読んでいただきありがとうございます。