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サーフィーは、また依頼者の家に行き
依頼者をクルルに憑依させた。
それからの話は簡潔だ。サーフィーが推測を語り
依頼者を納得させると、「吉木を探してくるから待ってて」
と言っただけである。グルは妙に悩んでいた。
「探さないほうが良いかもしれない」
「…いや、探したほうが良い……」
自分の意見を言うとしても否定したり
しなかったりと様々だ。クルルは依頼者が体から抜けると
起き上がり、グルにこう言った。
「俺は探しますよ。」
「どんな犯罪者だろうがね。」
クルルやサーフィーは
このとき、単純で簡単な考えでいたけれど
後にこれを後悔することとなる。
そんなことも知らない彼らはグルにそう提案するが
グルは先を読んでか、それをしきりに否定する。
「違う…違うんだ。」
「お願いだから辞めてくれよ。」
頼むように言い直すと
サーフィーが首を傾げた。
「なんで?」
「…危ないんだ。関わりたくない。
お前らも殺されるし、俺だって見つかりたくない。」
「よく考えたら何で依頼を受けたんだろう…。
瞬発的だったが…よく考えたら厄介じゃないか…。」
独り言のようにブツブツと言って
終いにはこんなことを話した。
「クルルとサーフィーが良ければ…
一緒に身を投げるか?いいや、それは悪いか。
けど、来世は依頼者から貰ったし大丈夫だろう。」
「信じるかはお前次第だがな。」
「は?さっきから何言ってるの?」
サーフィーが汗を流しながら聞いた。
それでもグルは死んだ魚の目をして口を開く。
「お前に悪いけどな、吉木とは関わりたくない。」
「殺人鬼どころじゃねぇ。人じゃないんだアイツは。」
「待ってくださいよ…」
クルルが止めにかかったが
もうこのときから事態は急変していた。
依頼者の家の扉を何者かが叩いて、手紙を入れる。
サーフィーが走って手紙を取りに行くと
もう人はいなかった。手紙の内容はというと
晴らし屋にイギリスまで来てほしいとのことだ。
これをグルに伝えると、グルはため息をついた。
「もう駄目か。ごめんな。
お前らは日本に残ってろ。俺だけイギリスに行く。」
「そんな巻き込まれ事件起こしたくねぇんだ。」
その言葉をクルルとサーフィーは否定した。
「嫌です。俺はお供しますよ。…死んでも。」
「命捨ててもか。俺は嫌だが。」
「俺もついてくよ。兄ちゃん無茶するじゃん。」
サーフィーも続けて言ったが、グルは納得しない表情でいた。
けれども、自分らの意見を曲げないクルルとサーフィー。
仕方無しにイギリスまで同行させることにした。
ロンドンのシティまで来て、機関車を降りると
コンクリートの広がった道路を見た。
馬車が何頭も周りを行き来していて、城が青空の下に
何百とある。通りがかった男性は帽子を手で抑えて
生暖かい風と正反対にバス停まで進んだ。
グルとクルルにサーフィーと三人で
馬車に乗るとこうやって話した。
「セント・ポール大聖堂まで行こう。」
「奴はそこにいつも居た。」
セント・ポール大聖堂は高さ百十一メートルの
大ドームに、二つの塔が特徴的で
ドームを中心に十字型に広がった建物は人々の惹きつける。
教会の大きさは世界最大級とも言われる大きな教会だ。
グルたちはそこへ向かうと大きさを目の当たりにした。
真っ白な聖堂に二つの高い塔。それに天井画は目に焼き付く。
だが、感動に浸っている間に吉木は現れた。
「Hi! Hello! Guru.(やぁ!こんにちは!グル。)」
身長が高くて、瞳は青色。
皮の服を着ていた。グルに軽く話してかけると
グルが静かに答える。
「long time no see(久しぶりだな)」