忙しく、平和な日々が続いた。
…と思っていた。
鳥が鳴き始めたぐらいの時間、重たいを瞼を開き、ベットに沈みきった体を起こす。起きて早々頭痛と倦怠感に襲われ、俺は「気圧許さん」と思いながら、薬を飲んだ。
入りはそんなに早い時間では無かったため、ゆっくり準備をしていると、体温に違和感を感じた。
暑い。
まさかと思い体温計に手を伸ばすが、もし熱があった時の事を考えると気が重い。
今日はいつもより大人数での仕事なので、今日を逃すと次いつ出来るか分からないし、今後の仕事に支障が出そうなため休む気にはならない。
俺は体温計を取ろうとした手を引っ込め、準備を続けた。
数十分後、マネージャーが俺の家に到着し、車に乗り今日の詳しい日程について伝えられた。
今日も帰りが遅くなりそうだ。ギチギチなスケジュールには慣れてるが、今日は体調の事も相まって少し目眩がした。
ほんとにきつくなったらすぐ帰れるよう、マネージャーにだけ体調が良くないのを伝える事にしよう。
帰る可能性は0に近いけど。
「今日体調あんまだから、やばかったら車お願い」
「了解です。休めって言っても休まないだろうからもう何も言わないよ」
「流石。他誰にも伝えなくていいから」
「若井さんは気づいちゃいそうだけどね」
俺は少し苦笑いをし、仕事に支障が出ないことを願った。
スタジオに到着し、2人と挨拶を交わす。
「元貴ー、おはよ!!」
「おはよ」
若井から痛いぐらいに視線を感じる。そんな体調悪そうに見えるのか??俺。涼ちゃんは別に普通じゃん。
「??元貴なんかどっか悪い?」
…涼ちゃん鋭いな…。間が空くと不自然なので、俺は慌てて言葉を返す。
「全然ー。」
「じゃあ、気のせいかー!!笑」
特に深堀されることなく、涼ちゃんのニコニコ笑顔に心を落ち着かせていると、後ろから声を掛けられる。
「元貴。ちょっと来て」
後でマネージャーに大正解だったよと伝えよう。
「どこ体調悪いの??」
体調が悪いのを前提に質問されるため、嘘をついても無駄だなと確信した。
「ちょっとダルいぐらい。朝頭痛かったけど、薬飲んだ。」
「熱は?」
「測ってない」
「なんで」
「数字見ちゃうと、気重くなるから」
会話をするにつれ険しくなる若井の表情に罪悪感に感じ、俺は思わず目を逸らした。
切り方ヤバめですみません。
安直な展開だと自分でも痛感してます…
それでも楽しんで頂けたら幸いです!!
コメント
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数字見ちゃうとね、分かる!リアル! 若井さんも凄いけど、藤澤さんも少し気になってるところが、いい関係だなと思います✨
みてないけど良かったよ💗💗約束守っててえらいねうち