2000文字以上
悪文
無理やり服を脱がされ、三人で風呂に入らされる羽目になった三途。
その体には赤くなった歯形や蚊に刺されたような痕が残っていた。
その背中を見た蘭は自分の物のような気持ちになり思わず口角を上にあげてしまった。
竜胆は、先に自身の体を洗い、蘭と三途は、2人にしては広いと思うほどの風呂に入った。
三途はあまり体を2人に見せないよう、可愛くお山さん座りをし、警戒していた。
「そんな警戒しないでよー♡」
「するわ、バーカ」
三途は「嫌だ」と行動で言おうと蘭に水をバシャッと浴びさせた。
もちろん、蘭の顔は風呂の湯をかけられ髪の毛が少し顔にかかった。
顔にかかった髪をあげ、三途をじっと見る蘭。
その目には少し加虐心というものが入っているようにも気がした。
いや、徐々にその心が現れ、顔をニヤけながら舌をペロッと出した。
「春ちゃん可愛いじゃん…♡」
「お、おい、近寄んな」
三途は出来るだけ後ろに下がるが、いつかは壁に当たる。
それを知らず、壁に当たると動けなくなってしまった。
せめてと思い、無意味な腕でガードする。
その腕は蘭の手で退かされ、顔が露になってしまった。
顔と顔の間の距離はわずか1cmほど。
蘭は三途のあごをクイッと上げ、自分の方に向かせた。
何をされるか分からない三途は、目を細め、目線を下にさせた。
「春ちゃん俺のこと見てよ♡」
「嫌だ…」
「じゃあ、ちゅーする♡」
「は??」
言い返そうとするも時既に遅し。
蘭と三途の唇は重なりあい、卑猥な音をたてた。
舌を無理やり入れ、隙間なく三途の口内を舐め回す。
クチュッ、チュッ♡…クチッ♡
風呂でキスをしているからだろうか、音がいつもより良く響き、三途の体が反応してしまう。
キスをやめると蘭と三途の間には1本の白い橋を作り、途切れた。
「春ちゃん、キスだけでそんなになっちゃうの?♡」
「うっせぇっ…!!
さわん、なッ…」
三途のモノを掴みながら、三途の顔をジーッと見る蘭。
反抗的な言葉を使うも、顔を赤くさせ肩を跳ねさせる三途。
2人の空間は誰にも破られないほど出来ていた。
「なーに、俺無しで良い雰囲気作ってんの」
この男を除いては。
「あ、竜胆」
「俺抜きでやんなよー」
「ごめんって♡」
反省の色は見えない。
その理由は三途に夢中だから。
「おい、もう良いだろ…俺も洗いたいから…」
「じゃあ、俺らが洗ってやるよ」
竜胆は三途を逃がさないように相手の腕を掴み、そう話した。
三途は嫌な予感がしたのか「無理」と言い、腕を離させようと抵抗する。
「遠慮すんなよ♡
俺ら優しいからさ♡」
そう言い、蘭は毛が抜けない程度に三途の髪を引っ張った。
そのせいか、少し体制を崩し、蘭に身を預ける。
「春ちゃんったら積極的っ♡
じゃあ、洗おっか♡」
蘭は三途をお姫様抱っこをし、連れていく。
三途はその時頭が働いていたのか、暴れなかった。
風呂の地面は硬く、滑っているため、暴れると落ちると思ったから。
難なく連れられ、椅子に座る。
「逃げたら監禁しちゃうからな??♡」
蘭は冗談なのか本気なのか顔では表さず、三途は少し震えた。
蘭は髪を洗おうとシャンプーを取り、自分の手の平で泡立たせ、三途の髪に触れた。
「人の髪洗うとかいつぶりだろー♡」
「1ヶ月くらい前に俺でやってたじゃん!」
「あれ、そうだっけ?」
そんな話をしながら三途の髪を洗う蘭。
三途は怖さが勝っていたのか、話を全く聞いておらず、蘭に警戒をしていた。
洗っていると偶然蘭の指が三途の耳に当たった。
「んッ……」
小さな声で言う三途。
その声は地獄耳の蘭と竜胆は聞き取れた。
「三途ー、お前指が耳に少し触れただけで感じんのか??」
「えー、変態?♡」
「ち、ちげぇ…」
「えー、ほんとー??♡」
そう言い、シャンプーが付いてる手で両耳を弄る蘭。
「んッ…やめ、ろッ…あ、ぅ…」
シャンプーの少しシュワシュワっとした音、そして指のせいで音が入ったり入んなかったり、指が入るゾワゾワ感が三途を襲った。
抵抗させないよう、手が空いてる竜胆は三途の手を持ち、三途の顔を見つめた。
「めっちゃエロい顔…兄ちゃん俺もやりたーい」
「しょうがねぇな、じゃあお前は体洗ってやれよ」
「りょーかい…♡」
竜胆がボディーソープを手の平に出そうとする。
が、運が悪いのか丁度ボディーソープがきれていた。
「あ、ない
はぁ……ごめん、兄ちゃん、ちょっと取ってくるわ」
「んー♡」
竜胆はボディーソープを取りに行こうと、風呂を出て、近くにある棚を調べていた。
その間に蘭は三途の髪に沢山ついているシャンプーを流す。
「どー?
俺、洗うの上手いでしょ♡」
「上手くねぇし…!!」
「えー??
そんなこと言っちゃうのー??」
流し終わり、蘭は三途の顔を自分の方に向かせ、キスをした。
珍しく小さな、可愛らしいキス。
チュッと軽く音を鳴らすだけで終わった。
その後無意味に手を絡ませて、手を繋いだ。
まるで『 恋人 』のように。
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好きでございます