コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
いいね全然増えんくて悲しくなったので、もう出します。
(´°̥̥ω°̥̥`)
みどりいろ視点 過去
その日も、ナツキにイタズラしたりしながら、一緒に本を読んでいた。
ナ 「 も〜、みどりそんなイタズラばっかしてて飽きないの? 」
み 「 別ニハンノウ面白イシアキナイヨ 」
そこでいつもならナツキは 変なの〜 と、返してくる。
だが、それが聞こえてくることはなく、代わりにナツキが地面へと倒れる音が聞こえた。
み 「 ナツキ! 」
ナ 「 あぁ、ちょっと目眩して倒れちゃっただけだから、大丈夫 」
その日から見るからにナツキは衰弱して行き、やがて図書館に来なくなった。
心配になったオレは、ナツキの家を探し、ナツキの様子を見に行った。
壁を貫通しナツキの部屋に行くと、そこには変わり果てた姿のナツキがいた。
これが、ナツキ…?
少なくとも、彼女は20になって半年くらいだ。
今のナツキは、綺麗な金髪が白髪に変わり、健康的だった肌はしわくちゃになって非常に老いていた。
ナ 「 ぁ…みどり、来てくれた、んだ… 」
か細い声でそういうナツキが凄く心配だった。
み 「 ナツキ、ドウシタのソノスガタ… 」
ナ 「 えっと…病気、かな…多分治らない… 」
み 「 ソンナ… 」
ナ 「 でも、最後に会えて、良かった… 」
そう微笑むと、ナツキは目を閉じて眠るように息を引き取った。
現実を受け止められなかったオレはナツキがいつも身につけていたみどりいろの帽子を持ってその場を離れた。
ナツキが最後に読んでいた本を取り、読んだ。
“ 種族 : ゴーストについて ”
それを読み終わる頃には、オレはオレが許せなくなっていた。
ゴーストは、取り憑いた相手の魔力を消費して魔法を放ってくる魔物らしい。
そして、ゴーストは
取り憑いた相手の寿命を消費して生きる。
取り憑かれた相手はやがて急に衰弱し歳をとり死ぬ。
オレは、無意識のうちにナツキに取り憑いていたんだ。
そして、ナツキはそれを知りながらオレとずっと過ごしていた。
ナツキは聖魔法が使えたからいつでもオレを殺せたというのに…ッ!
それからせめてもの罪滅ぼしにと、ナツキの愛した村を、図書館を魔物から守り続けた。
ナツキの帽子だが、俺は生前に着けていたものか埋葬された時に身につけていたものでは無かったので、被ることは出来なかったが肌身離さず持っていた。
オレの思いとは裏腹に、帽子を抱えた子供の幽霊がでる、と村人達は恐れ、次々と逃げてしまった。
いかないで。
独りにしないで。
村人が1人も居なくなった後に人が通り掛かった時、ふと気づいた。
出ていけないように閉じ込めればいいんだ。
通行人をここに閉じ込めては、衰弱死させてしまう。
そうして数百年経った時だった。
久しぶりに人が来た。
いや、2人は人間だが1人は人間じゃない…?
まぁいいや。
今回のおもちゃはどれくらい持つだろうか。
「 ここが神隠しゾーン? 」
「 言うてなんも起きないな… 」
み 「 ネェネェ、一緒ニアソボウヨ 」
「 あ、お前か?原因 」
み 「 ウン、ソウダヨ。」
「 潔いな… 」
「 でも俺らそんなに時間ないんだよね… 」
そんなのどうでもいい。
結界張ってるし、死ぬまで出すつもりは無い。
「 んじゃ、俺とぺいんとは結界調べてくるから。 」
「 …リょー解。 」
人間2人は結界の方へと歩いていった。
止めなくても多分結界破れないだろうし、そのうち諦めるだろう。
なんせ数百年もずっと研究して独自に作った結界だ。
耐久性は勿論、簡単には解除できないように複数の魔法を絡み合わせる事で複雑にしてある。
「 んじゃ、悪いけど幽霊さんとは遊べないよ。 」
「 あ、らっだぁは…とりま時間潰してて! 」
「 分かッタ。 」
あそんでくれないのか…
み 「 マァ、結界解除スルノ諦メタラ遊ンデネ 」
「 自信満々だな…ま、やり甲斐があるってもんよ! 」
そういい緑の髪の人間と、茶髪の人間が結界の端へと去っていき、青髪のらっだぁと呼ばれていた相手が残った。
「 ゔ、あ…アソぶ? 」
「 ア、ウン…! 」
それから最初はぎこちないながらもやりたいと言ったことを全部一緒にしてくれた。
名前はらっだぁで正解だったらしい。
少し遊び疲れて2人で図書館で休むことにした。
ら 「 凄ク、広いダね… 」
み 「 ココの本全部読ンダンダヨ 」
ら 「 オぉ… 」
ら 「 ネぇ、 」
み 「 ナニ…? 」
ら 「 みどり、何故死んダ? 」
ら 「 嫌ナら言うしなくていい、ヨ…? 」
ぎこちないながらもそう言うらっだぁには何故か初めから好感を抱いていた。
それから自分が物心ついた時から奴隷商の元にいたこと、コミュ障すぎて何回も売られては返品されたこと、そして奴隷商に殺された事。
その全てを話した。
らっだぁは最後までしっかり真剣に聞いてくれた。
ら 「 辛イだったネ… 」
一応遊ぶために変化魔法で実態化していた俺を鋭い爪が当たらないように撫でるらっだぁの手が心地よかった。
こんなに安心できる相手、
み 「 ナツキ以来ダナ、… 」
ら 「 ナツキ…? 」
ナツキの事を話終わる頃にはオレはらっだぁの腕の中で抱きしめられていた。
全てを話した事で今迄の寂しさ、後悔、全てが込み上げてきて、泣いてしまった。
…生まれて初めて泣いたかもしれない。
もう死んでるけど。
ら 「 帽子、被ル出来ナいかナ? 」
み 「 デモ死ンだ時カ埋葬サレタ時ジャナイと… 」
ら 「 デモ、みどりの話正シイだっタら、まだ埋葬されテルじゃナイ。 」
み 「 …! 」
ら 「 みどりの死タイ、探ソ…? 」