今回も勿論のこと 、金楽寺での会議だった
そして 、やはりどの委員会の中でも
先に動くのは 、作法委員会だった
「綾部せんぱーい!!!
入門前の落とし穴 、さっそく
伊作先輩と保健委員会が落ちました!」
『おやまぁ 、これまた早いね 。』
『あと兵太夫 、伊作先生だよ』
「そうでした!!!それにっ 、今さっき!!
僕の絡繰の音がしたんです!!
誰かが引っかかったんじゃないですか!!」
『おやまぁ 、そうだねぇ』
『兵太夫 、××と一緒に様子を見ておいで』
「!!!」
「はぁい!!行くよ!××!!」
「ま、待ってくださいいっ」
僕達作法委員会は 、
他の委員会みたいに 、体力に自信がある訳でも
実技がとても優秀でも無いから 。
こういった野外実習や予算会議では
迅速な行動はあまり最適では無い 。
だから僕達は 、前日のうちに
沢山の罠を仕掛けたり 、あらゆる方法で
金楽寺へ向かうのだ
卑怯だなんだって言われるけれど
それが作法委員会 。
負け犬には好きなだけ吠えててもらわないとね
僕と藤内は木を渡って 、
伝七に△△はその下で走って
なんとか裏山まで行くことが出来ていた 。
すると 、後ろから声が聞こえてきた 。
「絶対声届いているだろう!?
無視とはなんだ!!喜八郎!!!」
『……はーぁ 、なぁに 。滝』
「何とはなんだ何とは!!!
あんな罠ばっか掛けやがって、、予算会議は!
トラップ大会なんかじゃないんだぞ!」
『….滝 。』
「ん、、なんだ 。反省でもしたか
『そこ 、罠』
「は?」
プツッと微かな音と共に 、
何かが仕掛けられる音が鳴った 。
「ふっ 、また去年と同様の仕掛けって訳か、
だがそうはいかんぞ!」
しゅっ…..すた 。
そんな効果音と共に 、
滝夜叉丸は難なく通路仕掛けを避けた
そう、滝夜叉丸“は” ______
「…あ “ ッ」
「なっ 、三之助!?」
『だぁいせーいこー』
『通路仕掛け六ヶ条そのいち 、
すねばらいでーーす』
「綾部先輩ッ!!!!
クッソ….痛いですよ!」
『あはは 、ごめんねぇ〜 。』
『でも君も四年生なんだ 。
いつまでも守られてるようじゃ駄目だよ』
足をさすってる三之助に
ピコンっとデコピンをした 。
『今日はまた珍しい人が罠に掛かって 、』
『僕は幸せものだ』
そう言って微笑むと 三之助の顔がぶわっと
赤くなったのがわかる 。
するとガシッと首根っこを掴まれた
「….私の後輩から離れろ!」
『….滝 、今絶好の場面だったのに』
「えぇいうるさい 、ほら .. 行くぞお前ら!!」
いけいけどんどーん!!!
と 、どこかで聞いたような声が
裏裏山全体に届いただろう 。
「どどどどうするんですか!?!
もう先に進んじゃいましたよ!?」
「落ち着け伝七!!」
「どーすればいいんですかああ!!」
テンパる一年生に伝七 、それを宥める藤内 。
その荒ぶり方と言ったら 、とてもじゃないけど
作法委員会としてはしたなく思った 。
『…..まぁ 、大丈夫だよ 。』
「どうしてそう言い切れるんですか!!!」
『笑笑』
『滝は 、僕を置いてったりしない』
僕を置いて先に金楽寺に着くなんて
滝夜叉丸がするわけがないでしょう?
『さて 、三人は先に進んで』
『藤内 、予習通りに頼んだよ』
「はい!!」
「綾部作法委員長はどこへ..?」
『兵太夫と××を回収してくる』
「、??」
『ふふ 、いいから 。ほら置いてかれるよ?』
「あ!待ってください!!
黒門先輩!浦風先輩〜!!!!」
「….笹山せんぱーい?」
「….なーに 、××」
「絡繰どこですか。」
「….」
「か・ら・く・り!!!」
「もーうるさいなっ 、確かに仕掛けたりよ!」
兵太夫が叫んだ瞬間 、ガサガサっと
草が動く音が聞こえた
「っ!誰だ!!」
「僕だよ〜 、兵太夫」
ガシャン
その瞬間 、兵太夫と××は
何らかの絡繰により木に吊るされた
「も〜三治郎ったら!!
いつの間に僕の絡繰を改良したの!!」
「えぇ〜??さっきだよ??」
「てことはさっきの音は、
その音ってこと….??」
「そゆこと♪♪」
「わぁぁぁんっ.. 綾部委員長〜!!」
「ちょちょちょ!!泣くなよ××っ…」
「….竹谷先輩 、泣かせるなんて 、、」
「違うってば孫兵!!!!?」
『僕の子達に何してるんですかぁ?』
「あ、綾部先輩っ…」
「や、やぁ〜..喜八郎、、これはだなぁ、、
他の委員会の奴に使うつもりでぇ…」
「嘘ですよ綾部先輩!!
さっき三治郎が 、きっと僕は
ここに戻ってくるだろうからって!!」
『…ふーん?』
「あー、、あはは…….喜八郎???」
『孫兵 、伏せて』
「あ、はいッ」
「おほ ッ !?!?」
竹谷先輩目掛けて鋤を振る、、と見せかけて 、
吊るされたふたりの縄を切った 。
するとふたりは一斉に僕に駆け寄り 、
頭をひとつふたつ撫でて 、後ろへ隠した 。
『…さぁ 、竹谷先輩 。』
『僕の後輩に手を出した事 、泣かした事
どう落とし前つけてくれますか?』
「どどどどうって、、、」
『….あ、他の皆は少し離れててね 。』
『兵太夫と××は藤内達の所へ行きな』
「 「 はい!! 」 」
「ちょ 、ちょちょまッ」
僕が踏鋤を構え直し 、跳んだ 。
上からの奇襲を狙ったはずだが 、
その僕が宙に浮かんだほんの僅かの時間 。
横から邪魔が入り 、
僕を担いで走り去った人がいた
『….おやまぁ 、久々知せんぱ
「馬鹿野郎ッ!!
あんな下級生が大勢いる中で殺意剥き出しで
ましてや決闘なんて 、何を考えてッ」
「まぁまぁ 、久々知くん 。
喜八郎 、何かあったの??」
『….まぁ 、色々』
「うんうん、、喜八郎が
そんなムキになっちゃうんだもん 。
竹谷くんにはお仕置が後で必要だね」
『….はぁ』
「…とにかくっ、いまは移動優先だ 。」
『いえ 、構いません 。下ろしてください』
「…は 、どうして … 」
『僕にだって 、守らなきゃいけない
子達が居るんです 。だから 、
僕が守られてる場合じゃないんですよ 。』
「……そうか 、じゃあ 。また金楽寺で 。」
『…はぁい』
『あ、タカ丸さーん 、久々知せんぱぁい』
「んん???なぁにっ!」
『そこ、罠が仕掛けられてるのでご注意を〜』
「 「え?….うわあぁぁぁあ」 」
『だぁいせーいこー』
助ける助ける言いながら 、
僕を学園の方にやったのは悪意しかないでしょ
なんて思いながら 、みんなの場所へ向かった
そんな時 、なんとも大人気ない姿が見えた
「ここは通さん!!!」
「だぁから!!なんでですか!?」
「我ら学級委員長委員会が
一番に金楽寺へ行くためだ!」
「…はぁ 、別によくないですか。」
「なんだ 、浦風?随分覇気がないな」
「綾部先輩が心配なだけです!!」
「綾部先輩 、大丈夫かな 。」
「ハチが喜八郎とガチで決闘するわけないだろう」
『僕が 、なんです?』
「うわぁっ…喜八郎!?」
『おやまぁ 、六年生のおふたりに 。
彦四郎と庄左ヱ門…..あと、委員会の人たちも』
「名前がわかんなかったんですね 。」
『….とにかくー、僕達は金閣寺へ急ぎまぁす』
「だから!いかせないっつーの!」
「だからなんでですか!?」
「うるさいな!俺達は去年お前らのせいで
予算会議にすらでてねぇんだぞ!!」
『あぁ、あの事ですか』
「あの事って、」
『….別に 、過去は過去ですよ』
『そんなに文句があるなら 、
立花先輩に仰ったらどうですかー』
「…立花先輩、、?」
「ほら、いつも作法室に来て、
団子を持ってきてくれて、
綾部委員長にベッタリな先輩だよ!」
「お前らなぁ、」
『よし 、行こう 。みんな』
「え、でも学級委員長委員会が….ってあれ?」
「…..固まってますけど、」
きっと、去年までのトラウマが蘇ったのだろう
そんな先輩方を横目に 、僕達は金楽寺へ走った
どれくらい走ったかわからないけど 、
あとここを登れば金楽寺 。
というところで 、ある集団と鉢合わせた
『やっぱり居た』
「ふん!今ちょうど来たのだ!!」
「….嘘言っちゃってー」
「なっ、お前らだってなぁ!」
『はいはい、ありがとうね 。早く登ろうよ』
そう言って 、ヘトヘトで倒れそうな一年生を
ひとりをおぶって 、
もうひとりの手を引きながら
僕達金楽寺を登った 。
でも途中から疲れちゃって 、
滝に後輩をバトンタッチした 。
またお前は、、とグダグダ言ってても
結局は従ってくれるから 。
ほんっとお人好しだよね
金楽寺について 、真っ先に走っていったのは
兵太夫と伝七 、そして金吾だった
「僕がいっちばーん!!」
「違う!僕だ!!」
「僕だ!!」
そんな言い争いを 、一年生はどこか羨ましく
どこか不安げに見つめていて 。
そんな姿を含めて 、僕たち上級生は笑を零した
そんな時 、一つ二つ、、と人が現れた
「はっはっはー!!!残念だったな!
一番乗りは俺ら図書委員会だったってわけ!!」
「 「 「 き、きり丸っ!?!」 」 」
『….おやまぁ 、不破先輩 。
図書委員会が一番乗りなんて 、珍しい』
「えへへ 、なんでかな 。
ううん、きっと一年生のおかげかな」
「一年生が不破先輩が悩む隙もなく
ズバズバと答えていってくれたんです…..」
「そうなの?怪士丸 」
「はい!!僕達頑張りました!!」
『そうですかぁ』
僕達3つの委員会が集まって 、
話をしている間にもうほとんどの委員会が
集まってきていた 。
あるひとつの委員会を覗いては____
「これより!!予算会議を開始する!!!」
三木ヱ門の掛け声とともに 、
予算会議が開始して
みんな再び息を飲んだ_______
____________________
「然し、__は一体何をしているのだッ..」
「まぁ、あそこには__と__が居る。
遅れるのも納得だ 。」
「にしても喜八郎 、成長したなぁ」
「……立派になってしなやかになった 。」
「一段と可愛くなったな!!」
「….小平太ぁ?」
「ま、全く 、予算会議はまだ始まらんのかっ」
コメント
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これまた続き見たいいいいいいいいよおおおおおおおおおおおおおおお