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倉庫の外。
夜風が少し冷たい。
莉々は壁にもたれ、腕の傷を軽く押さえていた。
血は止まりかけている。
莉「……」
問題ない。
そう判断して、手を離す。
だが。
一瞬。
視界が揺れた。
白い光と
消毒液の匂い。
機械音。
莉「……っ」
軽く頭を振る。
蘭「莉々ちゃん?」
声に顔を上げる。
灰谷蘭がすぐ近くに立っていた。
莉「……何でしょう」
蘭「それ」
腕を指差す。
莉「かすり傷ですよ。この前ちょっと、ね」
蘭「いや」
蘭は少し目を細めた。
蘭「その傷じゃなくて」
袖をそっと引く。
そこにあったのは。
古い傷跡。
無数の細い線。
まるで、何度も切開されたような痕。
蘭「……」
一瞬、表情が変わる。
莉々はすぐに袖を戻した。
莉「昔のものです。気にしないでください」
淡々とした声。
蘭「へぇ」
軽く笑う。
蘭「それ、普通の傷じゃないよね」
莉「……」
答えない。
沈黙。
その時。
竜「おーい」
灰谷竜胆が近づいてくる。
竜「車来たぞ」
蘭「了解〜♡」
蘭は莉を見た。
蘭「ま、聞かないけど」
蘭「沈黙は肯定にもなるしね」
莉「……」
少しだけ声を落とす。
蘭「普通じゃない人生だったのは分かるよ」
莉々の目がわずかに揺れる。
蘭はすぐに笑顔に戻った。
蘭「ほら、帰るよ♡」
その頃。
男の自宅。
ソファに座り、今日の出来事を思い返していた。
男「……」
頭から離れない。
倉庫の戦闘。
莉々の動き。
そして。
腕の傷。
男「……」
思わずスマートフォンを開く。
検索欄。
指が止まる。
――やめた方がいい。
そう思う。
それでも。
男は入力した。
【人体実験 戦闘能力】
検索結果が表示される。
古い記事。
裏社会の噂。
非合法研究。
殺人事件
男の顔色が少し変わる。
男「……まさか」
拠点。
自室。
莉々は静かにベッドに座っていた。
腕の包帯を巻き直す。
その下にある無数の傷跡。
莉「……」
指で触れる。
思い出す。
白い部屋。
冷たい台。
「失敗作ですね」
「処分対象だ」
「お前のせいだ」
莉「……」
目を閉じる。
深く息を吐く。
莉「……終わったこと」
そう呟いた時。
スマートフォンが震えた。
画面を見る。
男からのメッセージ。
【今日は本当にありがとうございました】
少し間があいて。
もう一通。
【あなたが傷つくところ、見たくないです】
莉「……」
数秒。
画面を見つめる。
そして。
スマートフォンを伏せた。
返信は、しない。
それが一番いい。
分かっている。
それでも。
胸の奥に、少しだけ残る感覚。
莉「……」
小さく息を吐いた。
もしかしたら急に投稿止まるかもです。。。
理由は開いても閉じちゃったり、固まったりして、開くのがムズく?なったので今は再起動していけたんですけど、できなくなった時、
ちゃんと続きは別垢で投稿します!
出来なくなるまではこの垢で続けます!
コメント
2件
いつも見てます‼️別垢ってどれですかね👀💖