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数日後の朝。
絵名「ん、起きた…と。んしょ。」
流れるようにスマホに手をやる。
絵名「えっへへ〜」
またもやたくさんの通知が並んだロック画面。
昨日までに書いた話…それは
「親に活動を制限された。」
「門限を5時にされた。」
「勉強を期待された。」
という話だ。
絵名「まぁ、全部嘘…なんだけどね?」
あの物語の続きは、ノンフィクションからフィクションへ書き換えられた絵名の物語に成り上がった。
絵名「少し心苦しいけど…世の中そんなもんでしょ」
それから絵名は絵も描きつつ、小説も進めていった。
嘘を載せた小説を、なぜ絵名が描き続けられているのか。それはまふゆのおかげだった。
いつも親に縛られているまふゆ。
彼女が常々報告してくることを書き表したのだ。
その日のナイトコード26時。
みんなして作業に行き詰まりに。
そのためみんなで話をしていた。
瑞希『今日ね、あそこのデパートまで頑張って歩いて、髪飾り買ってきたんだよ!』
かな『そうなんだ。よくそこまで歩いたね』
まふ『普通の少し上くらいだよ。奏、しっかり』
かな『はい…』
絵名『……』
瑞希『えななーん?なんかあった?』
絵名『いや、なんにも…あ、』
まふ『?』
絵名『私、ちょっと…あがってもいい?』
かな『え、あ、うん…』
絵名『ごめん、それじゃ』
ナイトコードから抜けた絵名。
心臓が小刻みに脈を打ち、気持ち悪くなった。
だってそこにはあのアイコンがあったから。
絵名「なんで…なんで?」
全体的にはピンク色のアイコン。
うすい桃色の髪の少女…?が後ろ向きに写っている。絵名にはそれが何か、すぐにわかった。
絵名「…瑞希だよね」
いつか、覗き見したスマホを思い出す。
瑞希のスマホから着信音が聞こえて、応答しようとした。
手を差し伸べる隙もなく、着信は消えたけれど。
興味本位で見てしまった。
左端のボタンを押した。
すると、いくつかのアプリの途中が表示された。
その1番手前のところ。
小説アプリ「Projectnovel」と書かれたアプリ。
そのプロフィール画面。
煌びやかでピンク色で。真正面に写った瑞希。
そんなアイコンだった。
ネームは…「amia」
絵名のスマホへの通知。コメントだった。
『『このお話、ボクの友達に似てる、もしかして!!』』
絵名「ごめん…ごめんっ…ぁ」