太宰side
太「やっと見えてきたよ。」
中「結構綺麗な処だな。」
太「良い木が見つかると良いなぁ!」
中「こんな処でも自殺してんじゃねーぞ。」
太「あんなに沢山木があるのに自殺させないなんて酷い!!」
中「酷くねーわ!!」
船に揺られて着いた場所は僕達が大規模な暗殺をする場所だ。其のターゲットである当人ははしゃぎ倒していた。
太「はしゃぎ過ぎでしょ。」
中「何か黒くなってねーか?」
太「あ、本当だ。」
僕達は少し休憩していた。其れも其の筈。僕達は先生にバレない様に暗殺の準備に取り掛かっていたのだから。そして此れ程の大規模な暗殺だ。初めてなのだから疲れるのも無理は無いだろう。
「此方サーヴィスのトロピカルジュースで御座います。」
太「うーん。今は大丈夫です。喉乾いてないですし。後で自分で取りに行きますね。」
「畏まりました。」
見た感じ何か混ざっている様だった。毒で間違い無い。僕的には毒入りのトロピカルジュースを飲んで服毒自殺というのも有りだが。知らない毒を飲んで万が一苦しかったら厭だ。僕は苦しいのも痛いのも嫌いだからね。毒入りトロピカルジュースを飲む事は諦めて中也との海辺デヱトと行こうじゃ無いか!
太「中也!僕達も海に行こう!」
中「何でだよ。お前そんなキャラじゃねーだろ。」
太「あわよくば中也と海で心中!なんて素敵だと思わないかい?」
中「俺は死ぬ気なんざねーぞ。一人で勝手に死んでろ。」
太「いつもの元気はどうしたんだい?馬鹿みたいに暴れ回っている君らしくも無い。」
中「馬鹿みたいには余計だ阿呆。今ここで俺が許可したら手前自殺すんだろ。」
太「心配してくれたのかい?君が?僕を?」
中「…..悪りぃかよ。」
中也は少しだけ顔を赤らめてそっぽ向いて肘をつく。何とも分かりやすい。僕も素直に中也に心配されるのは嬉しい。心配される事に慣れてはい僕には少しむず痒かった。
太「もう!中也ってば素直じゃ無いなぁ。これだから蛞蝓は。」
中「あぁ?何でそうなるんだよ。青鯖。」
太「ふふふ。今は自殺はしないよ。この海の波じゃ上手く死ねなさそうだしね。それに、中也とこんな風に離島に来れることなんて滅多に無いんだ。少しくらい楽しんでも文句は言われないだろう?」
僕がそう伝えると中也は未だ赤い顔を嬉しそうにして此方を見つめてきた。
中「太宰。着替えはちゃんと持ってきたか?運動がてら付き合ってやる。」
楽しい。
そう思えた気がした。
思ったよりも濡れてしまった服を着替える。夕食になり、暗殺の時間が来ていた。時の流れというのは早い物だ。
太「さてと、皆んなの勇姿を見にいこうではないか。」
中「手前も殺ンだからな。」
太「分かってるってば。あー何処かの蛞蝓の所為で暗殺する前から疲れたなー。」
中「手前から誘ってきたんだろ。」
太「中也が思っていたよりもはしゃぐから君のあの体力は一体何処から来るの?」
僕達の仕事は皆んなが水の檻を作ってくれた後にその檻の中で殺せんせーに銃で攻撃をする。僕は頭の回転が人より早い。だから、今回の賭けで僕は全教科一位を取れてもおかしくは無かった。否、取ったのだが、
殺「太宰くん!」
太「あ、はい。」
テストが返ってきた日の放課後に偶然教務室前を通った僕に殺せんせーが話しかけてきた。
to be continued