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一松高校  吹奏楽部

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一松高校 吹奏楽部

1 - 一松高校 入学式編

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2025年04月05日

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まもなく一松一丁目 一松一丁目

駅名を聞いた時緊張でいっぱいだった。体には新しい高校の制服をまとっている。緊張でいっぱいの中、駅に到着し駅から10分ほど歩いた先に見えたのは一松高等学校と書かれた看板そして1歩前に進むと一松高等学校入学式と書かれたボードがあった。


「いよいよね、真由」


「うん…。」


ここ一松高等学校は一松一丁目から徒歩10分ほどの距離にある小さな学校。この学校には珍しく全生徒300名ほどの生徒が通っており、なぜ少ないかと言えば交通便が悪い。というのも一松高等学校は一松一丁目からしか通えないため駅は1つしかないのだ。その上通ってくる生徒も少なく交通便が悪いという。

我妻真由私は今年からこの学校に入学することになった。新しい制服は胸元に小さな緑のチェックのリボン、薄緑と濃い緑のチェックのスカート、濃いグレーのベスト、ブレザー。正直とてもダサい。手にはスクールバッグを持ち、ひとつ深呼吸をした。


「こら!真由!写真撮るから来なさい!」


「あっごめん、」


「あんたったらそんなに緊張して大丈夫なの?ちゃんと友達できるの? 」


正直分からない。私は元々話しかけるのは得意ではない方でどちからと言うと、ひとりでもくもくと読書をするのが好きな方だった。なので友達を作って話すことはあまり無かった。だが、1度だけ趣味が合う友達と話すことがあった。毎日話しかけることの無い私にとっては意外だったしその子はすごく私のことを気にかけてくれて、休み時間もその子は私のところに来て話をしたり。すごく優しかった。私はその子と同じ高校に行きたかった。だが、その子は県の中でトップの高校に行くということだった。私は親からも先生からも成績からだと難しいといい私が元々行ってみたいと思っていた一松高等学校に入学し現在に至る。


「うん、多分」


一松高等学校に入学する子の多くは自転車できてる子がいたり中には一人暮らしをし始め家から1時間以上かけて登校してる人もいるようだ。


私の場合は電車だ。もちろん自転車でも行ける距離なのだが、過去に自転車に乗って大怪我したことがあり、また自転車に乗ったら怪我してしまう心配があると言うので電車で行くことになった。


「撮るわよー!笑顔ね!笑顔大事よ! 」


わかってる。それは何回も聞いた。


私は昔から笑顔を作るのが苦手だ。笑うのはいいが、過去に私の笑顔が怖いきもいと言われてしまい笑顔を作るのが怖くなってしまったのだ。


パシャ


シャッター音が響いた。親がそばにいた先生と話してる間こっそりと親が持っていたカメラを覗いた。そこには笑顔ほどでは無いが、少し落ち着いた顔をしていた。私の頭上には私の表情よりも明るい桜の木が輝いて見えた。


撮影が終わり、体育館に移動した。その途中何人もの生徒と保護者が複数の張り紙の周りを囲んでいた。覗くとクラス替えと書かれていた。周りには次々と生徒と保護者が押し寄せ、混雑していたがすぐに名前を見つけた。1年2組1番だった。


私は人混みを避けながら体育館に向かった。


体育館には人が多く居た。入学式と書かれた看板に中央にはパイプ椅子がいくつか置かれている。私は自分のクラスが書かれてるところに行き、出席番号とクラスを先生に伝えるとその席に案内してくれた。私は先生に案内された席につきしばらく目を閉じていた。


体育館の後方からは楽しげな声が耳に入り体育館に響く。目を開け、ちらりと隣を見ると眼鏡をかけた少し緊張気味の男子生徒がうつむいていた。怖いのだろうか、よっぽど緊張しているのだろうか分からないまま私は正面を向いた。


入学式が終わり、私たちはそれぞれのホームルーム教室に行き、先生からのお祝いの言葉を言われたり自己紹介をしてみましょうと言われたりした。


ホームルームも終わり外に出ると学校に着いた時より暖かく感じた。私の周りではちらほらとグループを作って話していた。インスタやLINEを交換しているのだろう。私は当然のごとき誰とも話せず、下をうつむき、木の下でひたすらスマホを見ていた。インスタやティックトックも入れていないので、ひたすらYouTubeで動画を見ていた。中学生の時に笑うほどハマってた動画でも今になっては真顔で見てしまうほどだった。


正直友達を作れることはないだろう。そう確信し、今度は本を取りて読もうとしてバックの中身を開けた次の瞬間


「あの、同じクラスですよね?」


誰かに話しかけられたような気がした。ふと声がした方に目を向けると、ツインテールで編み込みスタイルの眼鏡をかけた女子がいた。


「え、何組ですか?」


「1年2組です」


同じクラスの女子生徒だった。


「名前なんて言うんですか?」


「我妻真由です。」


「我妻さんですね。」


「あなたは?」


「藤本風夏です。風に夏と書いて風夏です。」


「よろしくお願いします。藤本さん」


「こちらこそよろしくお願いします。我妻さん。」


友達が出来た。いつぶりだろ。中学生に1度だから3年ぶりか。嬉しさのあまり笑顔になってしまった。


話しかけてくれた子藤本風夏によると彼女は、体育館で見かけた時から話しかけたいと思っていたらしいが、なかなか話しかけられず、ホームルームでもなかなか話しかけられず、外で話しかけることができたのが嬉しいらしい。


これからどんな学校生活になるんだろう。彼女とこれから毎日どのように過ごせばいいのか。


「あの、もし良かったらなんですけど…」


「あ、はい」


「LINE交換しませんか?」


「あ、いいですよ。 」


「本当ですか!?ありがとうございます」


LINE交換をすると彼女を見るとよっぽど嬉しいのか満面の笑みだった。


彼女と出会った翌日から彼女とは敬語で話すのをやめ、タメ語で話すようになり、毎日雑談をしたり一緒に帰ったりするほど仲が良くなった。


親にも仲いい子ができたと伝えると


「え!良かったじゃない!優しい友達ができて良かったわね!」



これからの学校生活が彼女とともに楽しい生活になればと心に秘めた。


ここまで見てくれてありがとうございます!続きは第2話で!!



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