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’’幸せ’’
srnk.
パ✖️ハラ
n視点.
「なぁ、これやっといて?」
「何時までですか…?」
「勿論明日まで。」
「いや…」
「なに?断るん?」
部屋に来ては資料を渡され、’’明日まで’’と言われる。
普通ではないが、これが何時もの光景だ。
ちなみに量は…俺の反応的に分かってると思うが
1日の間では出来そうにない程の大盛り。
「出来たよな?資料は?」
「すみません、間に合いませんでした」
「は?どういうこと?」
そう言いながら、俺に向かってペンを投げつける。
幸いにも当たらなかったが…当たることは大いにある。
彼は俺の気持ちを無視し、次々と暴言を吐いてくる。
そう、所謂パ✖︎ハラだ。
「なんでこれが出来へんの?」
「お前なら出来ると思ったんに…残念やわ。」
「ほんと、無能やな。あー別の奴に頼めばよかった。」
「すみません」
「毎回思っとるけど、謝るんやったら解決策出せば?」
「はい」
「早く言えよ」
沢山の量を出したのは自分なのに、
俺の所為にされる… これも毎度恒例だ。
解決策だって、言ったとしても直ぐに否定される。
だから’’言っても無駄だ’’と思い
彼に言われるまでは言わなかった。
「にきくんってなんか悩みある?」
「うんうん、なんか最近暗いよ?」
「なんかあるんやったら俺らに言って欲しいけど」
「話聞くよ」
そう心配してくれているのは
順に にと、りぃちょ、しーど、きるしゅとるて の4人だ。
俺が暗くなっている原因も自分で分かっているから
今日、酒に溺れながら次いでに言おうと思う。
恐らく…シラフの状態では言えないから。
「にきくん酔ってきたね笑」
「ね〜!めっちゃ顔赤い笑」
「にき、水飲め」
「そうそう、危ないよ〜」
「ん、ありがと」
やっぱり此奴らは優しい…。何処かの誰かさんとは違って。
もし俺がしろせんせーからパ✖︎ハラを受けている、と言ったら
信じるだろうか、心配してくれるだろうか。
想像しても埒が明かないから言うことにしよう。
「ちょっと言いたいことがあってさ…」
と、俺はしーどから貰った水を飲み込んだ後に言う。
「なになに!?」
「もしかして、悩み?」
りぃちょときるから迫られる様にそう言われる。
「ちょ、2人共…笑」
「圧凄いで?笑」
にとちゃんとしーどが俺を守る様に2人を落ち着かせる、
その間も俺は緊張の所為で心臓が勢い良く音を立てている。
「あの、俺さ…」
「うん」
「実は、しろせんせーからパ✖︎ハラ受けてるんだよね…。」
「…え?」
俺はやっと自分の気持ちを誰かに打ち明けれた。
皆んなが困惑の声をあげるのも仕方ないだろう。
俺もそんな素振り何もしていなかったから。
「え、しろせんせーが?」
「…うん」
「それは流石にブラックジョークすぎる笑」
「そうそう、せんせーがそんなんやる訳ないじゃん笑」
「俺らにめっちゃ優しいもんねー笑」
俺が想像していた反応とは全くの別物だった。
しろせんせーが優しい…?そんな訳ないだろう。
少なくとも、俺の前では。
皆んなの前で彼がどういう言動をしているかは
推測しか出来ないが、あの人が優しいなんてことはないに近い、
そんな気がする。
「でも…!」
「いやいや、俺らは信じないよ笑」
「どうせ動画回してんでしょ?笑」
「あ、ドッキリか!」
「それなら説明が着くなぁ」
俺の味方は居ないんだ、そう感じた。
もしかしたら、しろせんせーは俺以外の皆んなに優しいのかも。
そしたら、俺が誰かに相談した時も疑われずに済む。
彼は頭がズバ抜けて良いし、
其処の所は計算済みなのかもしれない。
さて、どうしよう。
バレるのが怖くて録音もしていないし、証拠がない。
俺が証拠を撮っていたら信じてもらえたのかも。
いや、どうだろう。今の此奴らを見ただけでは、そう判断出来ない
「’’ドッキリ大成功ー!!’’って言ってよー笑」
「本当にね、笑」
「これ…ドッキリじゃない。」
「え?どういうこと?」
「本当にパ✖︎ハラされてる。」
「お前、さてはしろせんせーのこと嫌いやな?
じゃなきゃ、嘘のこと言わないじゃろ笑」
「えー、そういうこと?にきにき駄目だよー?」
またドッキリを疑われたが、直ぐに本当の事を言った。
きるちゃんに疑問を持たれた、だけど其れもちゃんと答えた。
でもしーどにはマイナスな風に捉えられた。
此れも、’’違う’’と言おうとしたら…
りぃちょの方が先に声を発した。
その所為で会話はみるみる違う方へ向かう。
恐らく、今俺が何を言っても信じてもらえないだろう。
それ程、彼奴らはしろせんせーを庇って…、
俺を悪者扱いしている。
此処でもそんな扱いを受けなければならないのか、
と俺は皆んなにバレないように絶望する。
「で、にきくんはもう嘘付かないようにね!」
「本当にそう!」
「イメージ悪いよ?」
「どれだけ言われても俺らは信じんから笑」
「じゃねー」
何時の間にか時計は1時を指しており、
時間が経ったのが目に見えて分かる。
キリがいいタイミングで、きるちゃんが声をあげる。
’’嘘付かないようにね’’って…、
俺は本当の事しか言っていないのに、と少し呆れる。
次々に共感の声が増え、完全に俺が’’嘘を付いている人’’となった
まぁ、しょうがないよね。だって本当に彼等は
しろせんせーのそんな姿を見た事ないから。
殴打されたり、物を投げつけられたり、脅迫されたり、
暴言を吐かれたり…、そんなことを日々されている
俺の気持ちにもなってくれよ、と誰も居ない…静かな路地裏で
本音を口に出す。どうせ誰にも聞かれていないが。
本当は’’誰か助けて’’という遠回しのSOSを
言っているつもりだけど…。
あーあ、誰か助けてくれないのかな。
何を言っても理解されないし…
辞めたいけど権力上、しろせんせーの方が上な訳で
俺が幾ら’’辞めたい’’と宣言しても
結局は彼が決める為、意味が無い。
「…ねぇ、困ってるの?」
「うわっ…!?」
「ごめんごめん笑急すぎたよね」
1人だったはずが、いきなり横からお姉さんに
話しかけられ吃驚する。
凄く綺麗なお姉さんで目を奪われそうになるが、
その前に’’何故こんな所に居るのか’’という疑問が浮かんできた。
「誰ですか…?」
「あー、私は…偽名になっちゃうけど’’18号’’!」
「18号さん…何故此処に…?」
「本当にたまたま通りかかって、イケメン見つけちゃって!」
「イケメン…?」
「君の事だよ!笑」
急に褒められ、俺は照れ隠しの様に直ぐ
’’あっ、僕の名前は’’にき’’です!’’と本名で答える。
自分乍’’不用心’’と思ったが、そう思ったのは俺だけではなく
お姉さん…いや、18号さんもそうだったらしく
’’えっ、それ本名!?私に言って大丈夫そう!?’’と声をあげていた。
非常に不味いが、まぁ…この人なら大丈夫だろう。
話し方からして優しそうだし…。
「にきくん…にきにきでも良いかな?笑」
「あっ、全然大丈夫ですよ…!」
「ありがと!笑
あの…御免だけど、私…さっきの独り言聞いちゃって…」
「え、あっ…すみません!そんなものを聞かせてしまって…」
「えぇ!?大丈夫だよ!?どっちかというと、勝手に聞いた私の方が 全然悪いし!!責任背負いすぎないで大丈夫だよ!!」
少し自分のSOSが伝わった、と嬉しかったが
直ぐに’’あっ’’と気付き、謝った。
思いの外、本当に優しい方みたいで
’’私の方が全然悪いし!’’と言ってくれた。
あの人みたいに殴ったり、暴言を吐いたりは全く無くて
真逆だった。こんな、人の優しさに触れたのは
此処最近でいうと、本当に初めてで涙目になった。
18号さんは其れに気付いたっぽく、
’’大丈夫だよ、私はそういうことなんもしないからね’’と
俺の心情を察したかの様に、優しく声を掛けてくれた。
「で…、それってパ✖︎ハラだよね…?」
「まぁ…そうですね、笑」
「…そっか、辛かったよね」
「…え、?」
「あー、なんか御免!勝手に知った気になっちゃって…」
「いや、全然です…そういうの初めて言われて戸惑っちゃって…」
18号さんは優しく寄り添ってくれた。
’’辛かったよね’’って、俺が何よりも求めていた
受け止めてくれる言葉。
’’知った気’’でも何でも良かった、
それくらい俺は嬉しかった、でもその反面戸惑ってしまった。
だが、何故か彼女は謝ってくれた。
謝る要素なんて1つもないのに。
それ程人の気持ちを読み取ることが出来る方なのだろう。
その所為で沢山苦労しただろうな。と、
勝手乍18号さんに同情してしまう。
「実は…私もさ、そういうことされたことあってさ、笑」
「え、そうなんですか…?」
「うん、似た心境の子見つけて、つい…笑」
俺は思ってもいなかったカミングアウトをされる。
まさか彼女も同じ様な事をされていたとは…
口に出していないだけで、結構パ✖︎ハラされてる人って
多いのかな。と’’仲間が居る’’感覚を身に覚え、
あまり内容は良くないが…少し嬉しくなる。
「良かったらなんだけど…話、聞くよ」
「あの…どうやったら幸せになれますか…?」
「え、?あ、’’幸せ’’かぁ…」
「はい…」
思っていた答えと違ったのか、困惑の表情を浮かべながら
俺の馬鹿馬鹿しい質問に対して真剣に考えてくれる。
’’幸せ’’なんて思ったのは何時が最後だろう…。
真面目に…10年前とかなのかな。
其の頃はこんな、辛いことなんて頭にもなかったはず。
10年前は、俺としろせんせーがまだ出会っていなかった。
俺等が出会ったのは約5年前だ。
ちなみに其の時は、とても仲が良くて…信頼していた。
でも、何時からか…今みたいなパ✖︎ハラに進展していった。
本当にきっかけは分からないが…。
「んー…、中々難しい質問だね笑」
「そう…ですよね、すみません こんなこと聞いちゃって」
「ううん!全然大丈夫!」
「ちなみに…18号さんは今、幸せですか…?」
「うん!幸せだよ!笑」
数分沈黙が続いた所で18号さんがキリをつけた。
’’幸せ’’とはなんだろうか。
そう思い、俺はスマホを開きGoogleで調べた。
’’幸せとは、一般的に「その人にとって望ましく、不満がない、
心満ちた状態」を指します。運の良さや物質的充足だけでなく、
良好な人間関係、心身の健康、生きがい(自己表現)が重要視 されており、心理学では「ウェルビーイング(持続的で良好な状態)」
とも定義されています。’’
此れらしい。俺には当分’’幸せ’’と呼べる日が来ないだろう。
改めて其れを実感した。
「例えば、何が幸せですか…?」
「んー、友達とわちゃわちゃしたりとか!」
「あ、確かに…」
「…にきにきは、頼れる友達とか居る?」
「…、居ないです。」
彼女の答えに納得する。
確かに友達と遊んでいる時は’’幸せ’’と言えた。
18号さんに聞かれ、俺は迷いながら…
先程の出来事を思い出し、’’居ない’’と答えた。
そうしたら、’’じゃあ私と友達になろうよ!’’と
元気な声で言われたもんで、思わず吃驚する。
でも、ここまで誰かに受け止められたのは初めてで
’’なりたいです’’と答え、18号さんは嬉しそうにしていた。
「じゃあ、私たち今日から友達ね!」
「はい…!」
と、俺は少し元気よく答えた。
あんなことがあるとも知らずに…。
いや、あの時は知らない方が良かった。
知らなかったから、少しでも’’幸せ’’と思えた…
その経験は何時まで経っても宝物だろう。 そう感じた。
「じゃあ…遅い時間だけど、食事でも行かない?笑」
「え…、今の時間で空いている所ありますかね…?」
「あー、ほら!イートインとかは空いてるよ!」
「あ、確かにそうですね…」
18号さんに食事へ誘われた。
この後、予定もなかったし、断る理由がなかった為
行く事を前提として話を進めた。
小腹を空いていたし、コンビニなら俺の胃袋的にも
丁度いいと思い、少し胸が高鳴った。
「あー、美味しかったね笑」
「はい…!」
「あ!友達料頂戴?」
「え…?なんですか?其れ…」
「えー?友達料知らないの!?本当世間知らずね〜笑 」
食事を終えた所で、解散しようとしたが
18号さんに’’友達料’’という、
全く聞き馴染みのない言葉を言われ、立ち止まる。
聞いてみた所、’’世間知らず’’と言われて
世間では此れが普通なのか、と
自分が皆んなとズレていることに気付いた。
「今一緒に食べたでしょ?」
「はい」
「だから、んー…1000円ね!」
「え、1000円ですか…?」
「うん!当たり前じゃん!友達料だから!早く!」
分かんなくて詳細を聞いてみた。
端的に言うと、’’お金頂戴’’みたいな感じで言われた。
流石に聞き間違いかと思い、聞き直したが
’’当たり前じゃん!’’と返され、自分の価値感が可笑しい
のかと 思い、俺は素直に従うことにした。
「ありがと〜♪」
「…はい」
「あ!連絡先、交換しよー」
「はい」
「じゃあ友達料でー、2000円ね?」
「またですか、?」
「勿論!」
連絡先を交換しただけで、2000円。
これは可笑しいのか…?
周りに教えてくれる人も居ないから分からない。
でも、お姉さんは俺を救ってくれた人だし…
正しいんだよね、?
「なぁ、お前コノこと誰かに言った?」
「え、なんでですか…?」
「いいから、聞いとるんよ。質問を質問で返すなや」
「…すみません。」
次の日、またしろせんせーに話しかけられた。
相変わらず口調が怖いんだよな、と つい心の声が
漏れそうになるが、なんとか我慢をした。
俺は謝った後’’誰にも言ってないです’’と答えたら
直ぐさま、’’言ったよな?’’と圧力を掛けて、
台パンをしながら言われた。
…確かに、18号さんには言った。
でも、彼女が秘密を言ったりはしないと思っている。
それに、俺の会社名とかも言っていないのに
しろせんせー本人に情報が届くはずない。
「なんで嘘付くん?こっち分かっとるんやけど」
「いや、でも…」
「18号から聞いたんやけど?」
そう、しろせんせーは俺の話を遮りながら言った。
’’18号’’。俺がパ✖︎ハラの事を話した相手だ。
でも、何故…?彼女としろせんせーは繋がっていたのか…?
いや、そんな訳ないはず。
というか、18号さんは俺と似た経験をして
俺に寄り添ってくれた…、そんな人が言うだろうか。
…今思えば、友達になった瞬間可笑しくなかったか、?
急に食事へ誘ってきて、友達料を請求…。
そして、連絡先を交換し、また友達料を請求…、
もしかして、彼女の狙いは此れだったのか…?
信じたくない信じたくない信じたくない信じたくない
やっと俺の気持ちを理解してくれる人が現れたと思った。
でも、それは幻だった。こうやって綺麗事かの様に言えば
少しは平気だろうか。…いや、全くだ。
また裏切られたんだ。
メンバーにだって見放された、18号さんもそうだったのか…?
もう、考えたくないや。本当に。
なんで、俺がこんな思いをしなければならないんだよ
俺が何したっていうの…?どういう罪を犯したの!?
俺自身が納得出来る理由を誰か教えてよ。
なんでもいいから、なにか…此の不幸な俺に対して
声を掛けてよ!!!お願いだから。
「なぁ、聞いとる??」
と、頬に平手打ちをされ現実に返される。
あー、俺…本当に終わるんだ。
そう思った。これからの俺の人生、どうなるんだろうね。
’’幸せ’’な出来事、起きるかな。
多分、其の前に俺は此の世から姿を消すだろうな。
嘘でも’’幸せ’’とは言えない程の人生だったよ。本当。
来世では’’幸せ’’な人生を送ってみたいな。
想像しか出来ないが、それが実現したら
其の時はやっと胸を張って言えるよ。
「幸せ者だ」ってね。
完結。
また次のお話で🖐🏻💞