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曽野舜太side
授業が終わり、生徒がぞろぞろと教室から出ていく。俺も次の教室に向かうために片付けをしていた。隣にいるじゅうは授業始まって30分くらいしたところから寝始めてしまった。ちょくちょく起こしてやったがその度にカクンカクンするから可哀想で…笑最近遊びすぎてお金ないって言ってたからバイト増やしたんやろな。
気になるあの人も片付けて、すぐに出ていってしまう。俺はその姿をじっと見つめていた。俺はこの授業中彼のことで頭がいっぱいだった。彼がキラキラして見える。おかしいこんなの。まだ話したこともないのに。彼の目には俺なんて映ってすらないだろうに。
「しゅんあの人のこと気になるの?」
「うわぁあ!?いつの間に起きてたん!?」
「ついさっき起きたばっかだよ。」
「もーー!びっくりするやんか!!急に話しかけやんといて!」
「ごめんごめん笑…で?どうなの気になるの?」
めっちゃニヤニヤしてんなじゅう…。こっちは真剣に悩んでるって言うのに!その場は上手く…というか無理やり誤魔化して次の教室にじゅうと一緒に移動していた。その間もじゅうはしつこく聞いてくる。
今から俺らが入ろうとしてる教室の目の前にあの彼がいるのを見つけた。親しげに誰かと話している。あ、あの人めちゃめちゃモテてるって有名な……。名前なんだっけ。
「しゅん、あれさっきの人じゃない?」
「…えぇ!?だから!なんでもないってば!」
「いいからいいから!あの人が喋ってるの俺の友達だから!一緒に行ってみよ!」
背中をグイグイ押されその人たちの前に出てしまう。俺らに気付いた彼はびっくりした様子でこちらを見つめる。初めて目が合った瞬間、その大きな瞳に俺は心の全てを覗かれている気分になり、一人で恥ずかしくなる。
ずっと思っていた。彼に俺の気持ちが伝わればいい。俺のこの好きでどうしようも無い気持ち。その大きな目に俺を写して欲しい、白い肌に触れさせて欲しい。でもふと思う。こんなこと彼に伝わってしまったら?
………恥ずかしすぎて無理!!!ダメだ!顔全く見れない!
「おぉ!柔太朗!!」
「勇斗!おつかれ〜勇斗もここで授業なの?」
「いやいや、俺はちがーう。こいつが次ここで授業なの。」
「……こんにちは。」
少しオドオドしながら控えめに挨拶するその様子がまるで怯える小動物のようで無性に愛おしくなる。なんて可愛い人なんだろう。いざ立って近くにたってみると俺より10cmくらい身長小さいかな?
「俺らもこれからここで授業なんやけど、いつもいないよね?」
「あぁ笑こいつ今から始まる授業の教授のレポート出し忘れちゃったらしくて。本当はレポート出し忘れはほぼアウトなんだけど。今まで真面目にやってたから教授が授業1回受けてそれのミニ感想レポート出せば許してくれるって。」
「ほぇ〜。あの教授そんな優しいんだね!」
柔太朗と勇斗?くんは俺らをほったらかしにして盛り上がってる。
てか彼、めちゃしっかりしてそうやのにおっちょこちょいな部分もあるんや…。可愛い。
「あの!お名前なんて言うんですか!!」
気付いたら俺は彼に名前を聞いていた。それまでレポートを忘れたことをバラされて恥ずかしそうにウジウジしてた彼が急に自分に話しかけられてちょっと驚いた。一瞬躊躇ったけどすぐに答えてくれた。
「…吉田仁人です。」
「へぇえ!仁人くんって言うんや!よろしく〜!」
「……よろしく。」
「ごめんごめん。こいつ人見知りでさ笑良かったら仲良くしてやってよ!」
「しゅんも自己紹介しないと〜」
「あ、そうや!俺は曽野舜太!よろしく!」
「……うん。舜太くんよろしく。」
名前呼んでくれた!!!!!嬉しい!!
「おーーいそこにいる学生〜授業始めるぞー」
「あ、はーい!今行きます!」
「じゃ、仁人また後でな!」
「うん。勇斗またね。」
……そういえば、仁人くんと勇斗くんはどんな関係なんやろ。友達?結構親しそう。羨ましいな。
教室に入ったら仁人くんは一人で端っこの席に行ってしまった。近くに座れるかなーなんて期待してた自分が恥ずかしい。ついさっき初めましてしたばっかりなんだからそんなことあるわけないのに。
授業を受けながらふと思う。もし俺にテレパシーが使えたら。きっと俺は仁人くんに思ってること全部伝えてしまうだろう。でももし仁人くんの考えがわかってしまったら?好きな人がいて、それが誰なのかわかってしまったら?
嫌や嫌や!知りたない!それなら今のまま片想いで。仁人くんのことを好きなままで居させて欲しい!!
頭をぶんぶん振って余計な考えを吹き飛ばす。じゅうから変な目で見られたが気にしない。
端っこにいる仁人くんを見つめる。こっち見てくれんかなぁ。なんて。伝わるわけないのに。今日のカーディガン。めっちゃ似合ってて可愛いなぁ。言いたいけど言えない。だからこの気持ち、テレパシーで伝わってしまえ!
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#BL
コメント
1件
のりもちさん、第2話読ませていただきました! 舜太くんの仁人くんへの想いが溢れまくってて、もう胸がきゅんきゅんしました🥺 まだ名前も知らなかったのに「好き」が止まらない感じ、すごくわかる…。あと「テレパシーで伝わってしまえ!」って願うとこ、切なすぎて泣きそう。じゅう(勇斗)がナイスアシストすぎて笑った!仁人くんのレポート忘れのエピソードも可愛くて、愛おしさが増しました。続きが気になります、のりもちさんの描く恋の行方を静かに見守ります🌙