TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

ATTENTION

・タヒネタ

・唐突に思い付いたネタ

・自 害要素あり

・シリアス

・口調迷子

・性別不詳 主が喋ります

・温かい目で見て下さい

・勝手な解釈あり

・誤字脱字あるかも

・カドスト(無料試し読み)のネタバレ…?

OK?



















































































主様が帰って来なくなってから

どれだけの月日が経っただろうか。


帰って来なくなってから、

屋敷の雰囲気も変わってしまった。


別邸の執事はただでさえ、

主様と関わることは少なかったのに。


いつになればまた私たちの名前を

呼んで下さりますか?



















































🥀「それ、枯れたんすね。」




静かな屋敷の中に彼の声が響く。




🫖「おや、アモンくん。そうなんですよ。

…今日のお仕事はお終いですか?」


🥀「…さっき終わったとこっすよ。」



彼もやはり、元気がない。








…いや、


















生気がないと言った方が良いだろうか。










✝️「お、アモン。丁度いい所にいたな。」


🥀「ハウレスさん?どうしたんすか?」


✝️「ボスキを見なかったか?アイツが

今日の仕事を終わらせていなくて…」




🥀「ボスキさん…?

ハウレスさん、何言ってるんすか。」
















🥀「…ボスキさんなら

もういないじゃないっすか。」


✝️「あぁ…そうだったな…。」







彼…ボスキ・アリーナスくんは

天使との戦 いに敗れ、亡 くなった。


同行していた私の目の前で

亡くなってしまいました。


ボスキくんが天使の体力を

削ってくれていたので


幸い、私だけで倒す事が出来ました。




…やはり、悪魔の力がないと厳しいです。




🫖(彼らも、私もいつか…)









今 屋敷に残っているのは、

ロノくん、バスティンくん、私、

ハウレスくん、アモンくん、

ルカスさん、ラムリくん、

ミヤジさん、ラトくん、

テディさん、ユーハンさん、ハナマルさん。


ですが、ロノくんは未だに

意識不明の状態です。


ルカスさんによると…


🍷『ロノくんが目を覚ますかは…

彼の頑張り次第になるだろうね…。』


との事でした。


フェネスくんは魔導服に飲まれ、

ナックくん、フルーレくんは仲間を庇い、

3人とも亡 くなってしまいました。


ムーちゃんは失踪…


仲間を失う事とフェネスくんの絶望が

重なったのでしょうか。


仲間を失う事が、

耐えられなかったのでしょう。


…私も耐えられません。



ヴーッ!!ヴーッ!!


🫖「警報の…音…。」


✝️「俺が行きます。」


🥀「ハウレスさん…。

絶対に帰って来て下さいっす…。」


✝️「あぁ…。」










💮「ベリアン!」


🫖「ハナマルさん?」


💮「テ、テディちゃんが…!!!」

















☔「テディさん…!!!

しっかりして下さい…!」


🫖「………ッ!」






そこで見た景色は

美しいとは言えなかった。






💮「テディちゃんが鍛錬に来なくてさ…

別邸に戻ったらもうこの状態で…。」


🫖「テディ…さん…。」




彼の身体を突き通すのは彼自身の武器。


…決して許される事ではないのです。

悪魔執事が自ら使命を投げ出すのは。




🫖「……おや?」


☔「ベリアンさん…?」

💮「…どうした?」


机の上にある一通の封筒。

彼が残した物でしょう。


おもむろにその封筒を手に取り、

開封してみる。







拝啓

ハナマルさん、ユーハンさん。

俺が勝手にタヒぬ事を許してくれますか?

きっとお二人の事ですから

許してくれないと思います。


だけど、たとえ許されなくても、

俺は向こうでずっと待ってますから。

でも、早くこっちに来たら駄目ですよ!


きっとこの手紙はベリアンさんや、

他の執事さんも見ると思っています。




ベリアンさん、ごめんなさい。


悪魔執事が勝手に使命を投げ出すのは

駄目な事だと分かっています。

でも、俺はただ仲間がタヒんでいくのを

見ているだけだなんて、耐え切れません。


今日は、誰が天使狩りに

出掛けたんでしょうか?


無事に屋敷に帰ってくれる事を

祈っています。


敬具


テディ・ブラウン






💮「…テディ…ちゃん…ッ」

☔「テディさん……ッ」


🫖(テディさん…。お疲れ様でした…。

どうか安らかに…眠りについて下さい…)

















…また1人仲間が減ってしまった。


幸い、ハウレスくんは無事に

戻って来てくれました。


…テディさんの祈りが届いたのでしょうか?

そうだと私も嬉しいです。













主様が帰って来なくなって、

どれだけの月日が経ったのでしょう?


最期に主様に会ったのはいつでしょうか?


そんな事も思い出せないほど

昔になってしまったのでしょうか?









主『それじゃあベリアン、行ってくるね。』


🫖『行ってらっしゃいませ、主様。

主様のお帰りをお待ちしております。』


主『あ、今日は帰って来るのが

遅くなるかもしれない。』


🫖『かしこまりました。』


主『帰ってきたらまた話そうね。』


🫖『はい。もちろんです。』




🥀「…………さん。」


主様の顔が、声が脳裏でこだまする。

あの時の約束は嘘だったのですか?


🥀「ベリアンさん…。」


主様、私達を見捨てたのですか…?

私たちの何がいけなかったのですか…?

早く帰ってきて下さい…主様…。


🥀「ベリアンさん!」


🫖「…ッ!アモン…くん…。」




🥀「これ、主様がくれた花と同じやつっす。

…また大事にしてあげて下さいっす。」


🫖「…ッえぇ…。」







月日が経つ内に屋敷には私と

アモンくんだけになってしまいました。


ロノくんは、目を覚まさないまま、

静かに息を引き取りました。


ハウレスくんはボスキくんと

同じ結末になってしまいました。


ルカスさんとラムリくんは天使と共に戦い、

亡くなっていました。


2人の表情は、

安らかであり、どこか悲しそうでした。


ミヤジさん、フルーレくんは

ラトくんを追いかけ、自害致しました。


あの3人はいつまでも一緒ですから。


ハナマルさんは魔導服に飲まれ、


天使との戦いの際、

ユーハンさんが私を庇い、

亡 くなってしまいました。


私を庇ったのはテディさんに

会いたかったからでしょうか?






🥀「…ベリアンさん。」


🫖「…?なんでしょうか?」


🥀「主様って…本当に帰ってくるんすか?」


🫖「…えぇ。いつか帰ってきます。」




🥀「”いつか”ってなんすか…?

主様が帰って来なくなって

どれだけの月日が経ったんすか…?」


🫖「…そ、れは…」


🥀「フェネスさんも、魔導服に飲まれて!

月日が経つ内に仲間が減っていって…!

それでも主様は

帰ってこなかったじゃないっすか!!」


🫖「アモン…くん…。」


🥀「…少し、言い過ぎたっす。」


ヴーッ!!ヴーッ!!


🫖「あっ……」


🥀「…オレもそろそろっすね。」


🫖「アモンくん…」


🥀「ベリアンさん。

最期にお願いがあるっす。」


🫖「最期だなんて、言わないで下さい…!」


🥀「オレらはタヒぬ運命なんすよ…」


🫖「…ッ」


🥀「…もし、この先 主様に会ったら、

伝えてほしいことがあるんす。」


🫖「伝えて欲しいこと…?」


🥀「そうっす。」


🫖「それは…一体…?」


🥀「───────。」


🫖「……はい、分かりました。」


🥀「それじゃあ、さよならっす。

…オレはここの生活”楽しかった”っすよ。」


🫖「…アモンくん……。」





来た頃は心を開かなかった彼が、

その言葉を出すようになったのは

ボスキくんのおかげなのでしょうか。

















警報を聴き、

天使狩りに行ったアモンくんは…
























戻ってくる事はありませんでした。






🫖「…私1人になってしまいました。」




アモンくんが育ててくれた

主様から頂いた花と

同じ品種の花に話しかける。






花ですからお返事が来る事はありません。

でも、いいんです。


私の唯一のお話し相手なのです。








🫖「………」


あの時のアモンくんの言葉は主様にとって

言葉の棘のなるでしょう。


ですが、私はそれを伝えるだけなのです。


どうか勝手な行動をお許し下さい、主様。













🫖「…今日は何をしましょうか。」







アモンくんが亡 くなってから、

一ヶ月は経ったのでしょうか?


あれから警報も鳴らなくなりました。


私は主様を待つ事が使命なのでしょうか?


ですが……
















静かな屋敷は、孤独なのです。


こんなに広い屋敷なのに。


何もかもが荒れ果てています。


私の方で出来る限りの対処はしています。

でも、彼らの力には及ばないのです。















🫖「主様…。」












いつになれば主様は

帰ってきて下さるのですか?


どうして帰ってきて下さらないのですか?


私達が何かしましたか?








🫖(考えるのはそんな事ばかり…)













主様が帰って来なくなってから

何年、何ヶ月でしょうか。


そんな事もわからないです。


ですが私は、

主様がいつか帰ってくると思います。


いつかまた帰ってきて下さると。


心の底で思っているのです。


アモンくんが言った

主様に伝えて欲しいこと。


それを伝えなければならない。


















🫖「…私もそろそろでしょうか。」


また、花が枯れてしまった。


それでも、主様は帰って来なかった。




🫖「…お手紙を書きましょう。」









拝啓


主様、お元気でしたか?

お迎え出来ない事をお許し下さい。


この手紙を読んでいる頃には私を含め、

“悪魔執事”はもういなくなっています。


みな、亡 くなってしまいました。


最期に、アモンくんからの伝言です。






『主様はオレたちの天使っす。』






天使…それは敵、という意味ですよ。


さようなら、主様。


敬具


ベリアン・クライアン

この作品はいかがでしたか?

533

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚