『学校祭の準備』
1時間目
「では2年3組ではチャイナ服喫茶店をやろうと思います!」
一気にクラスが騒がしくなる
『チャイナか〜!面白そうだね!』
「そうだな。」
晴明は男物より女物の方が似合いそう…と言いそうになったことは黙ろう。
「静粛に!次はチャイナ服、1人2000円出してください!」
2000円、まぁまぁ高いが皆折角の学校祭だし、と財布を取り出す
「じゃあ私は今から買ってきますね!!」
え、今なんだ。と思ったが…まぁ後2日後に学校祭開催なので無理もないか…。
司会が服を買いに行っている間、僕たちは使う物を揃えていた。
『僕チャイナ似合うかな…佐野君は似合いそうだね!』
「そうかよ。」
やっぱり素っ気ないな〜…と
晴明がしょぼんでいる後ろから
「晴君とみーくんのチャイナ服か〜、僕もそれは興味あるな〜。」
恵比寿が目の中をハートにさせながら話に入ってきた
「みーくん言うな!」
『あはは…』
兄弟揃って顔が良いな〜と思っていると、
「チャイナ服買ってきました〜!!」
買い出しに行っていた司会が大荷物で帰ってきた。
桜や梅色のチャイナ服や胸元に菊結びのされたチャイナ服などがあった
「さっそく試着しようぜ!!」
次々と皆がチャイナ服を手にする
「お前は?」
『僕は余ったので良いよ~!!』
「あら?男物が少なかったわ!」
『いや余り物で良いとは言ったけどさ!?!?』
晴明がそう言うと、皆口を揃えて
「晴明なら似合うし着れば?」
と言った。
『は?』
『ぅ〜…何でこんな、!!///』
こんにちは晴明です…今僕は丈が凄く短い真っ赤なチャイナ服を着ています…黒いスカーフがあるのが唯一の救いかな…ガーターリング?が痒い…。
「………」
佐野は静かにやべぇ勃ちそう。と欲を抑えていました。
「どうせなら獣耳も生やしましょう!!」
御都合展開さんの妖術で猫耳、おまけに尻尾も生えてきた晴明。
『こんな酷いことってないね…。』
屍のような笑みで晴明はそう零したのでした。
『学校祭当日』
生徒会室にて
「着方はこれであっているかな?」
紺色の現場鑑識活動服を着て制帽をくいっと上に上げ微笑む彼は生徒会長、安倍晴明。
毎年の学校祭、生徒会は警察官や探偵の衣装を着て学校内を警備する
「晴明様ッ…誠に似合っておられます!!」
インバネスコートにキャスケットを被った白虎が興奮気味に晴明に駆け寄る
「ありがとう。白虎も似合っているよ。」
いつもの様に頭を撫でてあげると白虎は吐血してぶっ倒れた
「何やってんだよ…」
晴明と同じ格好をしながら腕を組み眉間にしわを寄せる道満。
「晴明殿,似合っておられます。」
現場鑑識活動服を着て首に蛇を巻いている彼は玄武。
「…何度着ても慣れませんね…/」
少し照れながら白虎と少し違う萌え袖の服で口元を隠す青龍。
「僕何着ても似合っちゃわない?✩」
同じく現場鑑識活動服を着て片手で制帽を回しながら目元でピースをかまし星を飛ばす朱雀。
「この服ゴツゴツや…晴に抱きつかれへん…」
現場鑑識活動服をコツコツと叩き声をあげる雨明。
「……動きづらい。」
同じく現場鑑識活動服を着る魂明は黒手袋をはいている手を遊ばせて、
「皆似合っているよ。…じゃあそろそろ行こうか。」
ふふ、と妖艶に笑った後、生徒会一同を連れて廊下を歩きだす
2年3組では
『ぅぅ〜、本当に僕これ着るの…?///』
短い丈をきゅっと下に引っ張りながら顔を赤く灯す
「w、似合ってるぜww」
内心バクバクしながら悟られぬように笑う佐野。
そんな佐野君、
杜若色に白色の彼岸花のような色の八重菊結びが
飾られた男物チャイナ服を着ています。
「みーくんに晴君…とっても似合ってるよ//♡」
蘇芳色のチャンパオを着て興奮気味に瞳孔を開く恵比寿。
『ぅん…嬉しくない……//』
「安倍さん、セーラー…欲しくない?」
1人のクラスメイトが晴明に耳打ちする
『ゴクリ、……ほ、ほしい、』
「じゃあ、。…できるよね?…」
「お・も・て・な・し・♡」
『頑張ります!!』
セーラーのために晴明は頑張るのであった。
開店
2年3組にて
「こちら中華風、カレーオムレツで御座います♡」
さすが委員長、笑顔を崩さず接客している。
『…こちら……、メニューになります…///』
くっ、!やっぱ恥ずかしいよぉ〜!!
涙目になりながら顔を赤くする晴明をよそに、皆口を揃えて、「(え?コイツほんまに男?)」と思っていた。
そこに
「「「晴が女物着てるって本当/なん!?」」」
安倍兄弟、その後ろから生徒会一同がやってきた
「w、似合ってるじゃ無いですか晴明君w」
声を震わせながら道満が笑いを堪える。
『笑わないで下さいよ…!///』
猫耳がペタっと沈む
「ふ、滑稽だな」
「まぁ……似合っているぞ…晴明殿…」
「何で似合うんです????」
嘲笑う白虎
フォローにならないフォローを入れる玄武
真顔で何故似合うと問う青龍
『似合わないですよ…//もぅ…、!///』
「「「「「似合って/ますよ/んで/いるよ」」」」」
口を揃えて朱雀、白虎を覗き全員が言った
『そう言えば朱雀さnひぁッ!?』
ビックリして晴明は小さく叫ぶ
尻尾や耳がビクッと伸びる
『何してるんですか朱雀さんッ!?///』
顔を真っ赤にして涙目で訴える
それと同時に耳もピコピコと動く
「いや、…中履いてるのかなって…。」
まぁ予想はしていた…
朱雀は晴明の短い丈をめくったのだ。
『もう!!駄目ですよ!!メッ、!』
「うん、ごめんよぉ〜晴明くゥン!!」
そう言いながら朱雀は晴明に抱きつく
背後からものすごい殺気を向けられているとも知らずに、
「そろそろ行くよ。朱雀。またね、晴」
『ぅぎゃッ!?』
晴明は朱雀の一部だけ伸びた髪を掴み引きずっていった。
「晴〜!また後でな〜!」
「じゃ、」
「何で女物似合うんですか彼…」
「可哀想だった…」
「晴明君、。また後で会いましょう。」
「まだねぇ…晴明ぐんッ、」
生徒会一同が退会する
『……嵐みたいだったなぁ…』
その後その場の人から質問攻めされたのは言わずもがなである。
数十分後
『ふー!働いた働いた!!』
「安倍君お疲れ様!今あがって良いよ!!」
あれからずっと接客!!
疲れちゃった〜!
『本当!ありがとう!じゃあ行ってくるね!!』
「うん!」
廊下
『にしても…何処に行こうかな〜…。』
不透明の黒いスカーフを肘から腰、腰から肘にぶら下げる。
少し屋台の方に寄り、見て回っていると、
「ぁ!!お兄さ…ん、だぁ♡」
たかはしが奥から走ってきた
『ぁ!明くん!こんにちは?』
「こんにちはお兄さん!それより、その格好…」
頬を赤く染めながら指を絡めるたかはし
『ぁ〜…余り物がこれで…///』
自分の格好を思い出し、またもや顔を赤くする
「似合ってるよお兄さん♡♡」
『ぅう、…………ありがとう…、そう言えば…山﨑君は?』
少しばかり照れた後、いつも隣に居る彼が居ないことを不思議に思う。
「誠君は今店番…ぁ!僕買い出し頼まれてたんだ!またねお兄さん!」
あ!と声を上げた後、晴明の手を握ってからまた彼は走っていってしまった。
『…あれ?…飴もらっちゃった!』
手の中には小さな飴がころん、としていた
ピロン、
『?……………よし!ここ行こう!』
神酒&奏中のクラスにて
「何でメイド喫茶なんだよ…、。」
「僕は似合っててすまんねぇ飯綱君♡」
蟹股でドカンと椅子に座る奏中と
ジャージメイドをきゅっとつまみ、キュルンとした目で笑う神飯。
『凛太郎君、飯綱君!居る〜??』
もうそろそろ終わる、という神酒のメールを見て、晴明が迎えに来た
「え、お前wwwwww」
「は!?晴明君!?」
『……何も触れないで』
晴明を見るやいなや笑い出す奏中。
ポカーン、と頭を叩かれたように動かなくなる神酒。
もう何度目か、恥ずかしさは変わらない。
「ま、…マジw…似合ってんぞ、おう笑」
そう言いながらパシャパシャとチャイナ明を撮る奏中。
「まぁ、君も大概やけどな。笑」
「ぁ゙?お前もだろうが!!」
「僕は似合っとるさかい!」
「はぁ!?」
二人はフリフリのメイドのスカートで蹴り合う
『何で喧嘩してるの?』
たまに出る晴明の圧で我に返る二人
「ま、ゃ、すみません……」
「ごめんやて晴明君ッ!!」
焦って晴明に対しスライディング土下座をかました二人を見て、先ほどとは真逆で吹き出す晴明。
『笑笑、大丈夫だよ笑、行こっか、!』
そんなことより、と二人を立たせて歩き出す。
女装しているのにはもう誰も気にしたくないのである。
その後は普通に終わったとさ
安倍家や朱雀&道満で晴明の写真の取り合いになった事、
生徒会一同の写真が学校内新聞にデカデカと載ったこと、
2年3組の売り上げが数十万行ったことは言わずもがなであろう。
愛され難しい。
Rの方に行っちゃいそうになるんだけど、
てか愛され要素なくない?
コメント
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あっは!尊死........+
┌( ’ᾥ’ )┐ぬ"ぁ"ぁ"ぁ" とりあえず朱雀様晴明君のパンツの色をおs⊂( ・∀・)彡ガッ☆`Д゚) (#)ཫ` )す"ひ"ま"せ"ん"……