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#リオ
もんすたー
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#bl
もんすたー
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歩き方。
肩の傾き。
間違えようがない。
安心が、波のように押し寄せる。
よかった。
無事だ。
それだけで、
胸が軽くなる。
距離を保つ。
近づきすぎない。
彼が気づかない位置。
……僕は、慣れている。
慣れている、という言葉を使うと、
少し引っかかるけれど、
意味は分かる。
観察は、技術だ。
信号で、彼が止まる。
白線の端。
今日も同じ。
安心。
なのに。
彼が、スマホを取り出した。
画面を見て、
表情が、曇る。
誰かからの連絡?
胸が、きゅっと締まる。
反射的に、
一歩、前に出そうになる。
——ダメだ。
深呼吸する。
僕は、何もする必要がない。
見ているだけ。
それで、いい。
信号が変わる。
彼は歩き出し、
角を曲がる。
その瞬間、
ふと、こちらを振り返った。
目が合う。
……いや。
合った、気がしただけかもしれない。
彼は、すぐに視線を逸らした。
でも、その動きが、
頭から離れない。
気づいた?
気づいて、避けた?
心臓の音が、早くなる。
僕は、悪いことをしていない。
していないはずだ。
なのに、
どうして、こんなに息が苦しい?
その夜、
僕は、メッセージを書いた。
送信する前に、
何度も読み返す。
責めない。
詰めない。
ただ、説明する。
「最近、連絡がなくて少し心配になりました。
もし、何かあったらと思って」
——完璧だ。
優しくて、常識的で、
年上として自然。
送信。
画面を伏せる。
五分。
十分。
返信は、来ない。
代わりに、
既読が、ついた。
胸が跳ねる。
見てくれた。
読んだ。
それなのに、
言葉は返ってこない。
沈黙が、
重くのしかかる。
何が、いけなかった?
心配しただけだ。
善意だ。
彼は、優しい。
だから、分かってくれるはずだ。
——分かってくれないと、おかしい。
その考えに辿り着いた瞬間、
自分でも、少し驚いた。
でも、
引き返すほどの違和感じゃない。
むしろ、
筋が通っている気がした。
だって、
僕は彼のことを知っている。
彼が、夜道でどんな顔をするか。
不安なとき、どんな歩幅になるか。
知らない誰かより、
僕の方が、よほど——
その先の言葉を、
考えないようにする。
危ない。
考えすぎだ。
僕は、彼のためにやっている。
守っている。
説明すれば、
分かってくれる。
次に会ったら、
ちゃんと話そう。
誤解を解いて、
安心させて。
そうすれば、
また、前みたいに——
そこで、思考が止まる。
前、って何だ?
友達?
知り合い?
それとも。
答えは出ない。
ただ一つ、確かなのは、
このまま黙って待つのは、
正しくない、という感覚だった。
放っておく方が、
よほど、無責任だ。
僕は、そう信じている。
——だから。
次は、
偶然じゃなくてもいい。
コメント
3件
うわ、このエピソード、じわじわ来ますね……。「観察は、技術だ」という一文で一気に背筋が冷えたし、既読スルーに「分かってくれないとおかしい」って思考に自分で辿り着く心理描写がリアルで怖い。最後の「偶然じゃなくてもいい」がゾッとする余韻を残してて、続きが気になりすぎます。短い行と空白の使い方が、不安な間(ま)を演出してて素晴らしかったです。