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「・・・ここまでで質問などございますか?」
天使狩りのこと、悪魔執事のことなどを説明された少女にベリアンが問いかける。
『・・・あの、獣人と人間の違いを詳しくしりたいんですけど・・・』
「かしこまりました。では、ルカスさんにお願いしましょう」
ルカスと呼ばれたフワフワの猫毛の男性が少女の前に来た。
「ルカスです。では、獣人の特徴と人間の特徴からお話しましょう。
まず、見た目ですと耳と尻尾が大きな違いですね。種類によっては瞳孔や鼻なんかも違います。
また、音や匂いの感じ方も違うそうです。
一般的に獣人は人間と比べて数倍から数十倍音や匂いに敏感だと言われています。
もしかすると、主様には聞こえない音や分からない匂いがあるかも知れませんので執事たちから離れないようにお願いしますね。
それと、人間は獣人に比べて数十倍から数百倍の魔力を持っているとか。
魔力が強いほど天使に対抗する力が強いということですから、一度実験してみたいものですが・・・」
ルカスはそこで言葉を切った。
数名から殺気が放たれ、横に居たベリアンに足を踏みつけられたからだ。
「・・・残念ですが辞めておきましょう・・・
魔力については主様はどの程度の知識がおありでしょうか?」
『魔力があるなんてなんて初めて聞きました・・・』
「そうなのですか?では、それについても説明させていただきますね。
魔力は基本的にどんな生き物でも一定の量は持っていると言われています。
それを扱うには訓練が必要で、知性の高い生物でないと難しいとされています。
獣人は知性は高いのですが、元々魔力の少ない生物であるため天使に対抗するには不利なのです。
そこで、悪魔と契約することで悪魔の魔力を借りて天使を倒すことにしたのが悪魔執事となります。
かつては人間と獣人身体能力と魔力を補い合って戦っていたそうなのですが、人間の数が極端に減ってしまいそれもできなくなってしまったため、実質天使を倒せるのは悪魔執事のみということになってしまいました。
悪魔執事の主は、魔力を用いて悪魔執事の力を解放し魔力不足に陥った執事達に魔力を供給するという役目があります。
・・・比較的魔力の多い獣人が主となることが殆どでしたので、人間の主様とはこちらも想定しておりませんでした・・・」
ルカスは困ったように微笑んだ。
『魔力の供給って、何をすれば良いんですか?』
少女はルカスの話を聞き、主の仕事の1つである魔力の供給について尋ねた。
「はい、魔力不足に陥ると悪魔の力に飲まれかけて体に黒いモヤモヤしたものが見えるようになります。
その状態もしくはその状態になりかけている執事達に触れていただいて、「浄化」していただきます」
『浄化・・・?』
「実際にしていただいたほうが分かりやすいかな?
う〜んと、ハウレス君。君、そろそろ浄化が必要そうじゃないかな?」
「わ、分かりました・・・」
指名されたハウレスは座っている主の前に跪いた。
「では、主様。どこでも良いのでハウレス君の体に触れていただけますか?」
『は、はい・・・』
少女はピンと立った耳に触れた。
温かくてフワフワで気持ちがいい。
「っ、ん、ふっ・・・」
ハウレスはくすぐったそうに耳をピクピクさせていた。
『・・・』(モフモフ)
「んっ、ふっ・・・」
「あの、主様・・・そのくらいで・・・」
必死にくすぐったさを堪えるハウレスが可哀想になり、ベリアンが止めに入った。
『あ、ごめんなさい・・・』
少女は残念そうにハウレスの耳から手を離し、名残惜しそうに耳を見つめていた。
「主様、あの、楽になりました。
ありがとうございます・・・」
ハウレスは体勢を整えて、少女に礼を言った。
『あ、いえ、そんな・・・くすぐったくしてごめんなさい・・・』
「いえいえ、お気になさらず・・・
そうだ、今度は獣の姿になりましょうか?
そうすれば全身フワフワですよ」
『え!?良いんですか!?』
少女は嬉しそうに顔を輝かせたのだった。
コメント
1件
うわあ、第4話、めちゃくちゃ設定がしっかりしてて気持ちいいですね!獣人と人間の魔力差や悪魔執事の仕組みが、ルカスの丁寧な説明で自然に頭に入ってきました。「魔力供給=浄化」の流れも納得感があって、しかも実際のハウレス君の耳モフで実演…これはもう読者も主様と一緒に「モフモフしたい!」って思いますよ(笑)。殺気飛ばす執事たちのチーム感も好きだなあ。続きが気になります!
MAKO
MAKO
MAKO