今回の登場人物︰カミラ・ロールズ(K.L。主人公。ヴァンパイア聖魔学校3年)、レオン・フローレス(L.F。ヴァンパイア聖魔学校3年。カミラの相棒)、アダム・ロールズ(A.L。ヴァンパイア聖魔学校3年。カミラの双子の弟)、ヴァニスタ・ストレンジ(V.S。ヴァンパイア聖魔学校3年。右手に火傷のあとがある)、ルカ・ボーンズ(R.B。カミラたちの担任)、その他(ヴァニスタ母、ヴァニスタ父)
昼休み、4人は教室で家族仲について話していた。
K.L「私の家族は仲はいいわよ?少し言い合うことはあるけど、バチバチの喧嘩なんてしないし」
A.L「そうだな。喧嘩してる暇があるなら寝ていたい」
ロールズ家は比較的喧嘩はせず、平和に過ごしている。フローレス家は、
L.F「俺は兄がいるんだけどさ、俺も兄さんたちは仲良いよ?少し前に、兄さんが『喧嘩は弱い者がすること』って言ってた」
フローレス家も仲が良いらしい。ストレンジ家は、
V.S「うちは騒がしくて仕方がない。妹がまだ幼いということもあるが…」
ストレンジ家は騒がしい。ヴァニスタの家は、いつもクリスタの声が響いている。近所からは、『ストレンジさんの家って、いつもクリスタちゃんの声が聞こえる』、『元気だね』と言われている。
V.S「あ、でも最近、父さんと母さんの様子が変なんだ。コソコソと話していて、話しかけると何かを隠すような言動をする」
これは2週間ほど前からのことであり、ヴァニスタは2人が話している内容が知りたくて、2人の会話を聞いているのだが、小声で話しているせいで分からない。
A.L「親が子に隠す話の内容?離婚とかか?」
V.S「それはないと思うぞ。父さん達が仲が悪い様子は見た事ない。それに、たまに寝れなくてリビングに行った時、父さん達が離婚について話しているところは見た事ない」
何を話しているのか気になったカミラたちは、何を話しているのか予想することにした。
K.L「離婚が違うなら…3人目とか?」
L.F「うーん…分かんないなぁ…2人へのサプライズ?」
4人が考えていると、昼休みが終わり、あっという間に帰る時間になった。帰る直前、昼休みに話していたことをボーンズ教授に話してみた。
V.S「教授。最近、私の両親がおかしいんです。何かコソコソ話してるんです」
R.B「ストレンジさんに隠すことがあるとかではなく?」
L.F「俺達もそう予想してます。だから隠し事を予想してたんですよ」
何を予想していたか話すと、
R.B「なるほど…ですが、こういうことはあまり深く掘らない方が良いかと思います。もし悪いことを隠しているのであれば、知ってしまった時にショックですからね」
ボーンズ教授は落ち着いて言った。
V.S「そうですか…わかりました。ありがとうございます」
4人は礼を言って帰っ行った。
K.L「それにしても、本当に何を隠しているのかしらね?」
L.F「ね。妹は知ってるの?」
V.S「いいや、クリスタも隠している内容は知らない。いつも、『何話してるの?』って聞いてるし」
ヴァニスタの話を聞くと、クリスタも話の内容は1ミリも知らないようで、知りたくてしつこく聞いているようだが、両親は頑なに言おうとはしない。ヴァニスタとクリスタは、そのことに不満を持っていた。
A.L「妹にも言おうとはしないのか…よほど知られたくない内容なのだろう」
V.S「まぁ、そうとしか考えられないよなぁ」
4人は首を傾げた。10分後、
K.L「それじゃあ、私達はこの辺で。また明日」
L.F「うん!またねー!」
カミラとアダムと別れ、レオンとヴァニスタの2人で帰った。
V.S「全く…親は何を隠してるんだか…」
L.F「気になるよね〜。どうやったら話してくれるのかな?」
V.S「だな。でもボーンズ教授は、『あまり深く掘りすぎるな』って言ってたし…あまり考えるのはやめておこう」
L.F「そうだね」
―ストレンジ家―
V.S「ただいま」
V.S(ん?クリスタが来ない?)
いつもヴァニスタが帰ってくるとクリスタがこっちにダッシュしてくるのに、今日は来ない。それに、足音もしない。ヴァニスタ不思議に思って、リビングにいる母に聞いてみた。
V.S「母さん、クリスタは?」
ヴァニスタ母「おかえり。クリスタなら父さんと一緒に公園に行ったよ」
V.S「ふーん」
ヴァニスタは自分の部屋に行こうと思った時、ダメ元で学校で話していたことを聞いた。
V.S「最近、父さんと母さんがコソコソ話してることって何?」
ヴァニスタ母「あなたが気にする必要はないよ。でも、どうしても知りたいのなら、来週、話してあげるね」
V.S「分かった」
V.S(やっと知れる!)
来週は、歴史の小テストがあるが、ずっと気になっていたことが知れるという嬉しさでたまらなかった。
―翌日―
V.S「聞いてくれ。来週、隠されてることを話してくれることになった」
L.F「おー!良かったね!分かったら知らせてね!」
K.L「良かったわね。私も早く知りたいわ」
A.L「ようやくか」
3人は喜んでいた。だが、3人は「知らなければよかった」と後悔することになることを、まだ知らない。
ヴァニスタ母「あなた、あれを来週あの子たちに言わなければならなくなったわ」
ヴァニスタ父「まあ、いつか来ると思っていた。ヴァニスタとクリスタはなんと言うか…」
ヴァニスタ母「そうね…ごめんね、ヴァニスタ、クリスタ…」
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