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今回の登場人物︰カミラ・ロールズ(K.L。主人公。ヴァンパイア聖魔学校3年)、レオン・フローレス(L.F。ヴァンパイア聖魔学校3年。カミラの相棒)、アダム・ロールズ(A.L。ヴァンパイア聖魔学校3年。カミラの双子の弟)、ヴァニスタ・ストレンジ(V.S。ヴァンパイア聖魔学校3年。右手に火傷のあとがある)、ルカ・ボーンズ(R.B。カミラたちの担任)、リリア・ストレンジ(L.S。ヴァニスタの母)、ジャック・ストレンジ(J.S。ヴァニスタの父)
1週間後。ついに、ヴァニスタの親が隠している内容が知れる日になった。
L.F「今日だね、知れるの」
V.S「だな。帰るのが楽しみだ」
ヴァニスタは、いつもより帰る時間が待ち遠しくなった。
V.S(今日頑張れば、知りたかったことが知れる!)
そう思い、いつもより頑張れた。それに、今日の授業は、ヴァニスタの好きな授業ばかりでもっと頑張れた。
―放課後―
K.L「帰ったら知れるのよね?分かったから教えてちょうだいね」
V.S「もちろんだ」
A.L「知りたかったことが知れるということはなんと喜ばしいことか。俺も楽しみだ」
L.F「うん!家で予想してこよ!」
4人ともワクワクしながら帰った。
―ストレンジ家―
V.S「ただいま」
L.S「ヴァニスタ、おかえり。」
V.S「母さん、今日って秘密してたこと話してくれるんじゃないの?」
L.S「そうね。ダイニングで話すからおいで」
―ダイニング―
ヴァニスタ達がダイニングに行くと、父とクリスタがいた。父は真剣な表情で椅子に座っていて、クリスタは足をバタバタさせていた。
L.S「来たわよ」
ヴァニスタ父「ありがとう。ヴァニスタ、そこに座ってくれ」
ヴァニスタは(なぜこんなに真剣なんだろう)と思ったが、とりあえずそソファに座った。
V.S「早く話してくれ。気になってしょうがない」
J.S「分かった…リリア、話してやってくれ」
L.S「えぇ…ヴァニスタ、クリスタ、落ち着いて聞いてね」
L.S「ヴァニスタは…私たちと血が繋がってないの」
リリアは申し訳なさそうに言った。
C.S「えっ!そうなの!?お姉ちゃんは家族じゃないの?」
クリスタはびっくりしているが、ヴァニスタは固まっていた。
V.S「血が…繋がって…ない?」
ヴァニスタはゆっくり口を開いた。
J.S「本当はお前たちがもう少し大きくなったら言おうと思っていたんだが…」
L.S「えぇ…ごめんね…」
2人が言うと、ヴァニスタは下を向いていた。
V.S「ぜ…」
ヴァニスタは小さい声で何か言っていた。
C.S「お姉ちゃん?」
V.S「なぜ…」
V.S「なぜ今まで私を騙していた?!この17年間、私は3人を本物の家族だと思っていた!全て嘘だったのか!?」
ヴァニスタは怒鳴った。ヴァニスタは混乱しているのだ。そりゃそうだ。今まで本当の家族だと思っていた人が、本当の家族じゃなかったのだから。
L.S「ごめんねヴァニスタ…」
リリアは謝罪した。でも、1度謝罪したところで、ヴァニスタの怒りは収まらない。
J.S「ヴァニスタ…どうか、父さんたちを許してくれ…」
V.S「許す?許すわけないだろう!許していたらこんなに怒っていな!」
ヴァニスタの怒りの火はどんどん大きくなっていった。
C.S「お姉ちゃん…怖いよ…」
クリスタは怯えていた。クリスタは、ヴァニスタがあんなに怒っている姿を見たことがないからだ。
V.S「ふん!もういい!私は部屋へ戻る!期待した私が馬鹿だった!」
そう言ってヴァニスタは自分の部屋へ戻って行った。
―翌日―
L.F「おはようヴァニスタ!昨日の秘密、教えてよ!」
V.S「…」
レオンがヴァニスタに話しかけると、ヴァニスタは振り向きもせず一直線に学校に向かった。それを不思議に思ったレオンは、あとから来たカミラとアダムに話してみることにした。
K.L「おはようレオン。あら?ヴァニスタは?」
A.L「まだ来てないのか?レオン、今日ヴァニスタ見たか?」
L.F「見たよ。でも、話しかけても無視だよ。何かあったのかなって思うんだけど…」
レオンは悩んでいる表情でそう言った。
K.L「まさか、昨日伝えられた秘密が、ヴァニスタにとって悪いことだったとか?」
A.L「有り得るぞ。早く学校に行こう」
3人はヴァニスタを追いかけるように急いで学校へ向かった。
―ヴァンパイア聖魔学校―
L.F「おはようございまーす」
3人が教室に入ると、ボーンズ教授が話しかけた。
R.B「おはようございます。ストレンジさんが今日は1人で来ましたが、何かあったんですか?」
L.F「分かりません。話しかけても無視で…もしかしたら、昨日分かった秘密がヴァニスタにとって悪いことだったんじゃないかなと思ってて…」
R.B「そうですか…その予想、当たっている可能性が高いですね」
ボーンズ教授はそう言うと、ヴァニスタに、
R.B「ストレンジさん、あの秘密を教えてくれませんか?」
と聞いた。ヴァニスタは
V.S「私はストレンジじゃない」
と小声で言った。ヴァニスタは、このことで心に大きな傷を負ってしまったようで、元気がほとんどない。
V.S「もうほっといてくれ」
そう言って、ヴァニスタは教室から出ていってしまった。
L.F「ヴァニスタ…」
R.B「今はそっとしておいてあげましょう」