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コニカルコンクール投稿作品。

第1話 貴方へ(青桃)

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2022年08月07日

連れ出してくれた貴方へ、青い麝香撫子を。

#コニカルコンクール#青桃#nmmn#iris

皆様こんにちは!

白月(はくげつ)と申しますm(*_ _)m

今回は『コニカルコンクール』に参加させていただきました!

前回思いつきで書いたから訂正版書こうかな…どうしよ。

よし書こう。(は?)

…関係ないですね。ごめんなさい。

今回は青桃です!

黒赤&白水要素ありです!

ノベル型にしてみました!

1話完結になります!

attention!

少し清楚…なのかな?あまり…

地雷さん、純粋さん。

今すぐお帰りくださいませ。

通報はしないでください。

消さないでいただけるとありがたいです。

拙いです。文章力、語彙力皆無なので。

似てる作品があっても、パクリではありません!

ということで『貴方へ』

スタートです!

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

-桃side-

建物に響く甘ったるい快楽に満ちた声と卑猥な音。

毎日聞こえてくる音にはもう慣れたものだ。

入った時は気持ち悪くて吐きそうになった。思い出したくない。

俺は女みたいな容姿をしているのと口減らしと言う理由でこの遊郭に売られた。

家は貧乏だったけれど。ここにいるよりかはマシだった。

ここではただの道具。

お客様の性欲を満たすためだけの道具。

ここから幸せに出ていく姐さん達が羨ましくてたまらなかった。

『ないこちゃん』

俺は…いや、私はないこ。

"何も無い子"だからないこ。

指名もされない"人気の無い子"。

"人望の無い子" "愛想の無い子"

"幸せに恵まれない子"

それでみんな離れてく。

『本当になんにもないね』って。

一人称の"俺"が出たら殴られる。

本当の自分を隠さなきゃいけないのが辛くて。

なんで俺って生きてるんだろうなって。俺なんか、居なくなっても何も変わらないのに。

だって俺は『何も無い』から。

女将「ないこ!指名だよ!」

ないこ「ふぇっ!?」

女将「極楽鳥花の間にお通ししてあるから、急いで準備をし!」

ないこ「は、はい!」

女将「凄く男前だったねぇ…粗相のないようにね!」

ないこ「はぁ…」

気分が乗らない。なんで俺なんか…

そんなことを考えながら、俺は準備を進めた。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ないこ「こんなの私似合わないよ…」

姐さん「何言ってんの!貴女はなんでも似合うわ!可愛いのも、格好良いのも絶対似合う!…本当は。"本当の貴方"を見たいけれど…女将とかが許さないもの。」

ないこ「………っ!!」

姐さん「貴方や周りは"何も無い"って言ってるけれど。貴方には"可能性"がある。何にでもなれるのよ。」

ないこ「本当に…?」

姐さん「私が保証するわ!だから自信をもって。自分を卑下しないで。…精一杯御粧し(おめかし)して、もてなしてきなさい!」

ないこ「…ありがとう、姐さん!」

ただ、暖かくて嬉しかった。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ないこ「緊張するな…」

綺麗に御粧しして(されて)。極楽鳥花の間に向かう。

女将が男前って言うことは、かなりの容姿がいいんだろう。こんなのと違って。

…もう、卑下するのは辞めないと。

思い返せば、俺の唯一の理解者も言っていた。

ないこ「失礼致します。ないこと申します…」

??「え…可愛い((ボソッ」

ないこ「え…?」

??「あ、ごめん。」

いふ「俺はいふって言うんだ。」

ないこ「いふ…様。今回はご指名頂き、ありがとうございます。」

いふ「様だなんてwタメでいいよ。みんなからはいふまろって呼ばれとるけど。」

みんな…か。いいなぁ…

ないこ「じゃあ、いふまろ。」

いふ「ないこたん!」

ないこ「えぇっ!?」

声どうなってんの!?

いふ「って、呼んでいい…?」

ないこ「…っいい…よ……?」

いふ「やったあっ!」

ないこ「どこから出してんのその声。」

いふ「ぽえ?わっかんないっ!」

格好良いのに可愛いって何…?

ないこ「本当、反則…((ボソッ…」

いふ「なんか言った?」

ないこ「いや、なんでもない…」

いふ「…そういえば、ないこはお祭り、行ったことある?」

ないこ「んー…ない、かな。」

いふ「今度ここら辺でお祭りがあるんやけど…良かったら一緒に行かへんかなっ、て?」

ないこ「…ごめんね、うちではそういうのは禁止されてるから…」

いふ「…そっか。しゃーないな。」

寂しそうに言ういふまろ。

…俺だって、行ってみたい。

いふ「…あぁ、もう帰らんと。」

ないこ「もうそんなに時間なんだ…」

いふ「また絶対来るから、それまで待っとってな。」

ないこ「…うんっ!」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

数日後…

いふ「また来ちゃった!」

ないこ「いらっしゃい、まろ。でも、ここ値段高いよね…大丈夫?」

いふ「ないこのためならいくらだって出せるから。これ、祭りのお土産だよ。」

桃色のヨーヨー。綺麗な色…

いふ「あと、これも…」

紅色…紅色!!!

ないこ「りうら…?ポロッ」

りうらは、同じようにここへ売られてきた子。俺と同じで男だけど俺よりも優しい子だった。俺の事を唯一理解してくれた。

今は誰かに買われて幸せにしてると思いたい。

いふ「りうらが言ってたのはやっぱりないこのことやな((ボソ」

ないこ「りうらのこと知ってるの!?今どうしてる!?」

いふ「…知っとる。あいつは今幸せやよ。」

ないこ「…良かった。酷い目にあったら俺…じゃなくて私、」

いふ「…わざわざ変えんくてええ。それに、ないこは優しいな。」

ないこ「俺は何もないから。りうらみたいに、うまくやれないから…っ!」

いふ「自分を卑下するのはあかんわ。前を向き?」

ないこ「…うん。」

いふ「…あのさ。俺、しばらくここには来れんのや。だから、この青色のヨーヨーも、持っててくれへん?」

ないこ「…もう、来なくてもいいよ?俺なんかに構ってるより、ここのもっと綺麗な姐さんとか…」

いふ「卑下するのは感心せんで?俺はないこに会いたいんや。」

ないこ「っ///!」

いふ「だから、待っとって欲しい。絶対来るから。」

ないこ「…分かった。待ってる。」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

あれからもう1年。

俺はずっといふまろを待ってる。

本当に来てくれるかなんて分からないのに。従順に待ってる俺に思わず失笑する。

いふまろ以外に指名されることなんてないから、ただぼーっとして過ごす日々を送った。

あの日くれたヨーヨーで遊んだり、眺めたり。並べてみたり。

その隣に寝転んで。

ないこ「会いたいよ…」

なんて呟いてみたり。退屈で、色がなくて、つまらなかった。

部屋から見える青い花一華をただひたすらに眺めていた。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

女将「ないこ!」

ないこ「ひゃいっ!」

女将「準備なさい。」

女将、なんか人格が落ち着いたかな…?まあいいけど。

いふまろだったらいいなって願いながら。あのヨーヨーを持って。

あの日と同じように御粧しして。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

いふ「お待たせ、ないこ。」

ないこ「ずっと、待ってたよ…」

いふ「ヨーヨー、持っててくれたんやな。」

ないこ「当たり前だよ。初めて、人から貰ったやつだもん。しかもいふまろと俺とりうらの色…」

いふ「…ないこ。ついてきて。」

ないこ「え?店から出たら…」

いふ「大丈夫。もうお金は払ったから。」

ないこ「ふぇっ?」

姐さん「幸せになってね!」

ないこ「えええ!?」

いふ「ほら、行くよ!」

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ないこ「ちょっ!?どこまで行くの!?」

いふ「…ついた。ここだよ。」

豪邸。え、まじ…?

???「ないくんっ!」

ないこ「え…りう、ら!?」

りうら「良かった…いふまろが変な事しなくて…」

いふ「おい、りうら?」

??「りうら、それは言い過ぎやで?まろはしっかりしとるからな。」

いふ「あにきっ!」

??「初めまして、俺は悠佑っつーんや。」

悠佑「あにきって呼ばれることがほとんどやけど…」

りうら「りうらを引き取ってくれたんだ!」

ないこ「あにきは悪い人じゃなさそう…良かった…。」

??「いむくん、速いわ…」

???「待ちきれないじゃん!初めまして!僕はほとけ!」

ほとけ「いむくんって呼んでね!」

ないこ「よろしくね、ほとけっち。」

ほとけ「しょーちゃーんっ!全然いむくんって呼んでくれないよーっ!」

??「よしよし…俺が呼んだるからな。あ、初兎って言います。」

初兎「いきなりうるさくて…すんませんね。」

ないこ「初兎ちゃん。…というか、俺なんでここ連れてこられた?」

悠佑「ほら、まろ。」

初兎「頑張りや?」

ほとけ「今回ばかりは応援してあげなくもない!」

りうら「ファイト。」

ないこ「??????????」

いふ「ないこ。俺は、ないこが…好きです。付き合ってください。」

ないこ「あ…あ………ポロッ」

いふ「!?え!えっと…」

ないこ「よろしく…お願いしますっ! 」

いふ「っ!幸せにする!」

ギュッ!

え、いま、ギュッってされた!?

りうら「ないくんおめでと。」

ないこ「ありがとっ!」

悠佑「部屋準備しといたから行ってみ?」

ないこ「ここに…住むの…?」

いふ「この6人で、な?」

ないこ「俺は、ここにいていいの?」

5人「もちろん。」

ほとけ「出ていくとかさせないし!」

初兎「ずっとみんなで過ごしたいわ。」

悠佑「ここでは自由にしてええんよ。」

りうら「これからも、ずっと仲良くいようよ!」

いふ「だから、俺達と。ずっと一緒にいてくれへん?」

ないこ「グスッ…みんな、よろしくね!」

俺たちは笑い合う。


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

それからまた1年。


ほとけ「ねーえー!みんなでお祭り行こー!」

初兎「ええやん、行こか。」

りうら「りうらも行きたい!」

悠佑「子供組は元気やなぁ…」

ないこ「そうだね…あといふまろ。お酒飲みすぎ…」

いふ「ぽえ〜ないこた〜ぁん!」

ないこ「暑い!離れて!」

悠佑「大変やなぁ…まろ、ないこが困っとるよ?」

ないこ「水飲んでよ、ほら。」

いふ「(/◎\)ゴクゴクッ…(*>∀<*)プハーお祭りみんなで行こか。」

ほとけ「先に言ったの僕だから!パクんないでくれる?」

いふ「あ゙?」

ないこ「あーもう!早く行くよ!みんな準備して!」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ないこ「これがお祭り…!」

りうら「ないくん来るの初めてだもんね。」

ないこ「うん!…あ、あれやりたい!」

いふ「ヨーヨー釣りか…懐かしいな。」

ないこ「また、ヨーヨー欲しいから…」

??「あ、ないこちゃん!」

ないこ「姐さん!?出られたの!?」

姐さん「ええ。…これが貴方らしさね。とっても、素敵よ。りうらちゃんも久しぶりね。」

りうら「お久しぶりです、姐さん。」

姐さん「いい顔してるわね、2人とも。…幸せになってね!」

2人「…はい!」

姐さん「また、いつかね。」

ないこ「姐さんに会えるなんて。」

りうら「良かった!」

いふ「良かったな。」

ほとけ「みんなでヨーヨー釣りだー!」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

りうら「あにき、この赤いのあげる!」

悠佑「なら、りうらにはこの黄色と黒のやつやな。」

りうら「ありがと!交換だね!」

悠佑「そうやな。俺らの色。」

ほとけ「しょーちゃん!僕の色の釣れたからあげる!」

初兎「俺も釣れたわ。これと交換な。」

ほとけ「しょーちゃーん!大好き!」

初兎「俺も好き、やで///?」

ほとけ「ツン彼氏がデレてんのレア過ぎる…意外と可愛い…。」

初兎「う、うっさい!」

ないこ「いふまろ…あの日のお返し…だよ///?」

いふ「ありがとう。この青色、また持っててくれるか?」

ないこ「もちろん!…また、来年も来ようね。」

いふ「楽しみやな!」


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

いふ「ないこ。この花…貰ってくれへん?」

そう言って差し出してきたのは桃色の胡蝶蘭。

その花言葉は…

ないこ「俺も…だよっ!」

柔らかく、嬉しそうに笑う貴方。

今度は、俺から青い麝香撫子を贈りたい。


あの日々からは想像できなかった幸せをありがとう。

ずっと一緒に居られますように。

…大好きだよ。

連れ出してくれた貴方へ。



ℋ𝒶𝓅𝓅𝓎 ℰ𝓃𝒹


┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

いかがでしたでしょうか?

これも思いつきで書いてましたが…前回より書けた気がしなくもなくもない…かな?

今回も頑張った!でも清楚が入んない!どうやって書くんだ…?

遊郭から始まる恋。楽しんで頂けたなら幸いです。

どうもありがとうございました!

ブクマ、❤、コメントお待ちしております!

リクエストも常時募集してます!

おつはくです!


・・・・・・・

極楽鳥花(ストレリチア)

「輝かしい未来」

青い花一華(アネモネ)

「あなたを信じて待つ」

桃の胡蝶蘭

「あなたを愛します」

青い麝香撫子(カーネーション)

「無垢で深い愛」「永遠の幸福」


時代にあってるかは知らない…

桜要素なかった…

何故1年も来れなかったのでしょうか…考えをコメントに下さると嬉しいです!感想も是非!

コニカルコンクール投稿作品。

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活動休止中だけどね笑 みんなやろ!