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「明日は試合形式の練習メインでいこうかなと思うので、またあみだくじ用意しときますね、じゃ終わりましょ」
「今日もお疲れ様です、ありがとうございました!」
「「「「ありがとうございました!」」」」
「めっちゃ雨強くなってきたね」
「朝降ってなかったのにね」
「もう帰るだけだし髪とかいいや〜」
昼からずっと降っていて思ったより強くなっている。
「私傘忘れたかも」
「あ私持ってきてるから一緒に入ろ」
「ありがと〜助かる!」
「紫乃ちゃんは大丈夫?」
同じ電車通学の先輩が聞いてくれた。
「あ、折りたたみあるので大丈夫ですよ」
「そっか、良かった」
「おつかれ紫乃」
「おつかれ紫乃ちゃーん」
「おつかれ、また明日ね」
2年の部員は私以外みんな自転車通学だから、いつもここでみんなと別れる。
あれ、折りたたみ傘入れてなかったっけ。
あ、昨日使って干してそのままかも。
うわ、どうしよう。
「あ、幡中さん」
強い雨の音の中、後ろから声がした。佐倉くんだ。
「お疲れ様。雨すごいね」
「あ、うん」
「相原さん待ち?」
「ううん、玲花は今日オフだから」
「そうなんだ、帰んないの?」
「傘持ってきてなくて」
もう一度かばんの中を見たがやはりなかった。
「あ、じゃあ俺の傘使って。俺駅まで走って行くし」
「え、いやいいよ」
「お、佐倉またな、、あ幡中さんだ」
佐倉くんの友達らしき人が佐倉くんのもとへやって来た。
「なになに、一緒に帰る感じ?」
「違うよ、幡中さんが傘持ってないから。幡中さんほんとに傘使ってくれて大丈夫だよ」
「?そんなん相合傘して帰りゃいいじゃん」
佐倉くんの友達が佐倉くんと私の顔を交互に見て言った。
「バカ言うなよそんなの幡中さん嫌に決まってるだろ、…あ、俺こいつの傘入れてもらうから平気だよ」
「俺自転車なんですけど〜」
「お前余計なこと言うなよ、、」
佐倉くんは眉間を寄せて言った。
「幡中さん佐倉と一緒に傘入るの別に大丈夫だよね? 」
「、、あ、うん。さすがに雨強いし、濡れて行ったら風邪引くと思う」
「てことで、じゃあな〜」
佐倉くんの友達は駐輪場へ走って行った。