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個人的に瞳の色が変わるのすごく好きなんです。
二次創作です。
ご本人様には関係ありません。
某実況者様のお名前をお借りしています。
誤字脱字等あるかもしれませんが、
温かい目で見守ってくだされば幸いです。
尚、ご指摘等は程々に宜しくお願いします。
らだおくんとさぼさんが不審者の対応に追われ、今回のおでかけは強制的に終了となった。
あの男は青鬼の館の地下にある牢屋にいるらしい。
「どうだった?なんか言ってた??」
机に突っ伏してウンウン唸るらだおくんときょーさんに、レウさんがコーヒーを手渡す。
ズズズ…とコーヒーを飲んだらだおくんは、ため息混じりに呟いた。
「なーんにも…」
「何しても絶対に喋らんで泣くだけ…アレは手強いで……」
なんだか申し訳なくなって、疲れた顔をしている2人の頭を撫でる。
俺の手を頬に当てて、柔らかく微笑む2人は暫くすると眠ってしまった。
2人を部屋に運ぶレウさんの目を盗んで地下へと向かう。
「……ひぐっ、ぐすっ…」
あの男の啜り泣く声がこだまする。
そっと鉄格子の前にしゃがみ、錠をじっと覗き込む。
カシャンと音を立てて鉄格子の扉が開いた。
「ひっ…!!」
「逃ゲタインデショ?ホラ、ココカラ出ラレルヨ?」
疑うような視線を向けるのみで、動く気配の無い男に面倒になってくる。
大きくため息を吐くと、男がピクリと動いた。
「ネェ、早クシテヨ…死ニタイノ?」
「お、俺は…死にたくないっ……!」
無言で扉から体を退かすと、男はおずおずと扉から這い出て来た。
足の腱を切られたのか、這ったまま動かない男に出口の扉を開けてやった。
扉の先には野花が咲き、穏やかな夜を満月が見守っていた。
月灯りに照らされ、自分の影が伸びる。
「ホラ、ココカラ出レバ帰レルヨ…?」
「此処は…α国?どうして……」
驚いた顔をする男を数回蹴飛ばして、ようやく外へ出す。
扉を閉じて、もう一度開く。
そこには…野花も、満月も何も無かった。
俺がここへ来る為に降りてきた階段があるだけだった。
「フフフッ…」
俺の笑い声が小さく響いた。
ゆっくり階段を上がって、誰にも見られないようにして部屋に戻る。
らだおくんときょーさんの苦労も無くなったし、俺も牽制する事が出来た。
良い気分のまま眠りに着いた。
どうも、チェシャで御座います。
第7話、いかがでしたか?
短いでしょうか…。
皆様は1話が長い方がお好きですか?
さて、幸か不幸か地下牢から抜け出す事に成功した男。
男のその後を見て見たくありませんか?
チェシャがご案内致します。
では……参りましょう。
「くっ…ううっ……はぁっはぁっ…」
男は騎士団へ向かって這いずっていた。
街の人間達がどれだけ変な顔で己を見ようが、今の男にはどうでもいい事だった。
騎士団長に面会を願い出れば、少し時間をおいて男の元に騎士団長がやってきた。
「どうした!」
「無理ですっ…アレは化け物の巣窟だ!!俺達が乗っ取るなんて不可能だっ!!!」
「落ち着け…一体何があったんだ?」
騎士団長には理解できなかった。
たった1人の人外を殺しに行かせただけなのに、どうしてここまでボロボロなのか。
噂にある“青鬼”とはそれ程までに恐ろしく強い人外なのか。
不思議そうに首をひねる騎士団長に男は必死になって自分の身に起きた出来事を話した。
「それで、逃がされ、てっ…!?」
手足の感覚が消えて、動かないことに気付いた男が己の手を見ると。
男の手はキラキラと照明を反射して輝く石へと姿を変えていた。
「ひっ…俺の手が!?た、助けてッ助けてくれぇぇッッ!!!」
男が狂ったように助けを乞う間にも石化は進み…
おおよそにして5秒。
たった5秒で1人の男は美しく、そして残酷に殺されたのだった。
「ふむ、手を出せば殺してやる…という事か……」
男の死体は研究所に送られた。
「何処からか、男にしては少し高い声で、その…小さく笑う声が聞こえた気がするんだ。」
コレは後の聞き込みで、複数の騎士から得た証言であった。
それでは今回はこの辺で失礼致します。
第8話でまたお会い致しましょう。それでは。