テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
りょつぱ付き合ってます
少し前
side:h
俺には可愛い恋人がいる
r「ヒロト〜」
そうリョーカだ
俺は神という立場上、たくさんのことをしなければならない
どんなことでも
どんな人でも俺の前では素でいてはくれない
俺はそれが嫌になった
他人が怖かった
だんだんと衰弱していった俺に気づいてくれたのがリョーカだった
リョーカは俺に優しくしてくれた
笑顔で接してくれた
そのままの、素のリョーカでいてくれた
俺はそんなリョーカが好きになった
h「こんな平和な毎日が続けばいいのに」
r「ヒロト?」
h「やっぱり平和が1番だなって」
r「そりゃそうでしょ」
「笑顔のみんながいて、笑顔のヒロトがいて、こそ天界は平和なんだから」
「だから、難しいことは考えず笑顔でいようよ!」
「そうしたらきっと神様は答えてくれるんだから」
h「いや、神は俺なんだけど」
r「そうだった!」
リョーカがへにゃっと笑う
リョーカは優しい
リョーカの優しさと笑顔に俺は救われた
だったら次は俺がリョーカを助ける番だ
リョーカは表面上は明るく振る舞っているが
能力のせいで色んな人に狙われて疲弊しきっている
不老不死、再生能力、超火力で綺麗な攻撃、全てを防ぐ防御などなど、リョーカの能力はチートなのだ
リョーカをこれ以上苦しめたくない
俺はそう強く心に誓った
数日後
悪魔たちが攻めてきた
今回は魔王もいるようだ
h「最近攻めてこないと思ったら・・・」
俺は天界の戦闘ができる全天使に戦闘の指示を出す
もちろんリョーカにも
リョーカの能力は強力だ
下手をしたら天界が消し飛んでしまうほど
リョーカに細心の注意を払いながら全体を見渡す
h「ん?」
魔王の様子がおかしい
リョーカの方を見て不敵な笑みを浮かべている
魔王がリョーカの方へ飛び始めた
h「マジかよっ」
俺は急いでリョーカのところへ飛ぶ
r「ヒロト様?」
h「大丈夫だから攻撃続けて!」
r「りょうかいっ!」
リョーカの攻撃が安定しているのを確認すると俺は魔王の方へ急ぐ
h「おい!」
「お前、リョーカに何をするつもりだ」
m「別に」
「お前には関係ないだろ」
h「は?」
「関係あるに決まってるだろ」
「俺の大事な人だから!」
m「ふーん」
「そっか」
「じゃあ、守れなかったね」
「大事な人」
魔王がリョーカの方に行って
リョーカを抱きしめる
r「へっ?」
リョーカが攻撃を止め情けない声を出す
h「リョーカを離せっ」
俺は攻撃を繰り出そうとする
俺の攻撃が魔王に届く前に リョーカと魔王の周りから黒い霧が現れ、天界が黒い霧で包まれる
こちらからは何も見えない
霧が晴れると
そこに魔王はいなかった
いるのは腰を抜かしたリョーカだけ
霧が晴れると同時に魔王も悪魔もみんな消えた
h「リョーカっ」
リョーカを抱きしめる
h「大丈夫?」
「何もされてない?」
r「うん」
「抱きしめられただけ」
「大丈夫だよ」
リョーカがいつものへにゃっとした笑い方で笑う
h「よかった〜」
泣きながらリョーカに縋り付く
r「苦しいよ笑」
俺たちは城に帰った
それからのこと
リョーカがおかしい
何かに怯えている
笑顔だけど顔が引き攣っている
無理して笑ってるみたい
ずっと魘されてるみたいだし
俺はリョーカの部屋に行きリョーカに話しかける
h「リョーカ、大丈夫?」
r「来ないで!」
「お願いだから」
「近寄らないでっ」
h「え?」
急にリョーカに拒絶された
俺はリョーカの部屋から出て自分の部屋に向かう
何かがおかしい
リョーカがこんなになることは初めてだ
h「もしかして」
あの時リョーカを抱きしめた魔王
その時に何かされたとするなら?
あのときの
m「守れなかったね」
と言う言葉にも納得がいく
とりあえずリョーカを刺激してしまうのも良くないので今日はそっとしておくことにした
翌日
リョーカが消えた
捜索をして山の中で見つかったのは
血が飛び散った場所
血まみれの羽根
魔界へと繋がる穴だった
俺は泣き叫んだ
h「もっと・・・もっと早く気がついていれば」
「リョーカは・・・」
「リョーカはっ!」
「ああぁぁぁぁ!!」
血まみれの羽根を抱きながら叫ぶ
リョーカを助けられなかった
リョーカを苦しめないと誓ったのに
しばらく泣き叫ぶと
俺は一度冷静になり感覚を研ぎ澄ませる
魔界に能力が届くまで
h「はっ!」
リョーカが視える
生きてる
リョーカの隣に人が視える
隣にいるのは魔王
リョーカはとても楽しそうだ
魔王はそんなリョーカを見ながらよくわからないなんともいえない不気味な笑みを浮かべる
気持ち悪い
ここで俺はあることを思い出す
魔王の能力は全て心、脳に、精神に働きかけるものじゃなかったか?
あの時
リョーカを抱きしめた時
なんらかの術をリョーカにかけたなら
今までのリョーカの行動にも納得がいく
魔王・・・なかなかドス黒いやつのようだ
h「リョーカ・・・」
俺は魔界に攻め込むことを決めた
薄暗い部屋で一人呟く
h「リョーカ、必ず助けに行くからね」
俺はリョーカの羽根にキスを落とし、眠りについた
m「遅いな〜」
「そろそろ気づいた頃かな?」
「ふはっ」
「全部俺の作ったシナリオ通りに進んでいるだけなのに」
隣ですやすや寝ているリョーカを撫でる
m「可愛いなぁ♡」
「何も知らないで」
「あとどのくらいかな〜」
「俺のものになるまで♡」
「今は起承転結の転に差し掛かったくらいかな?」
「早く動いてくれないかな〜」
「待ちきれなくて襲っちゃうよ♡」
「シナリオ通りに進まなくなっちゃうから我慢するけど」
「ふふっ♡」
リョーカにキスを落とし眠りについた
To be continued
コメント
2件
コメントありがとうございます! 期待に応えられるよう頑張ります!
え…、そゆこと? 魔王が言ってたシナリオってなんなんだろ… 続き待ってます!