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side栗原心
俺はかなり立腹していた。
実験覚醒体の第2弾である、ネスト…
すぐにCOCOダイバー達にやられてしまった。
残ったのは、COCOダイバー達の歓声と無惨な実験結果と…そして、大和ダンジョン委員会の敗北、だった。
私は山野莉緒を呼び出した。
「はい…
山野です。
すぐに向かいます。」
山野は少しだけ怯えたような声でそう言った。
それはそうだ。
一定の結果さえ出せないのに、いつまでも良い環境で働ける訳が無いのだ。
「し、失礼します。
山野です。」
「山野君…
まぁ、かけたまえ。」
私は立ったままシャンパンを飲んだが、彼女には椅子をすすめた。
「いえ、私も立ったままで…」
「そうかね。
山野君、なぜ呼ばれたか、分かっているね?」
「はい。
今回のネストの失敗は全て私の責任によるところです。」
「ふむ、まぁ、素直に謝罪したのは認めるとして…
今後についてどう思うね?」
私はあえて抽象的に聞いた。
「はい…
先ほども申し上げた通り、今回の失敗は私の責任です。
ですので、責任を取って…
ここを辞任しようと考えております…」
「ほぉ…?
そうか。
残念だが、しかたあるまい。
今までご苦労だった。」
「ありがとうございます。」
そして、山野莉緒は去って行った。
「おい、柴田。」
私はすぐに柴田という若者を呼んだ。
現・公認ダイバーのNo. 1で、金が必要だということからどんな汚い仕事もやる男だった。
「はい、何ですか?」
「山野莉緒を始末しろ。」
「…分かりました。
死体はいつものように?」
「あぁ、構わん。」
いつものように?とは、いつものように覚醒体の餌にするのか?という事だ。
山野は全てを知りすぎている。
そんな研究者を生かしておく事はできない。
何としても消さなくてはならなかった。
柴田が山野莉緒をやりに行くと、数分で電話がかかってきた。
『山野が居ません。
おそらくこちらの考えに気づいて逃走したのだと考えられます。』
私は後頭部をハンマーで殴られたようなショックを受けた。
「何だと!?」
『それから、新実験体バニラD12が居ません…』
「何ィィィ!?」
くそ!
山野莉緒を侮っていた!
バニラD12を連れて行ったのだ!!!
|彼《・》|女《・》はやばい!
もしも、実験が完成して、完全なる制御が出来ていたなら…
それは大和ダンジョン委員会に対する脅威でしか無かった…
「よく聞け、柴田。
山野莉緒が行く場所は一つしか無い。
COCOダイバー局だ。」
私は少しの落ち着きを取り戻して、そう言った。
彼女が助けを求めるならば、大和ダンジョン委員会と対立する|そ《・》|こ《・》しか無かった。
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