「ころちゃん?どうしたんですか?」
僕の彼女、るぅとくんが心配そうに僕を見つめる。
「あ、いや。なんでもないよ、少しぼーっとしてた。」
正直にそう伝えると「そっか。」と少しほっとしたような顔で言った。
「あんまり、無理しないで下さいね!」
そう、笑顔で言ってくれる彼。本当に彼は優しいと思う。
「ころちゃん?何ボソボソ言ってるの?今は会議中なんだから集中して」
そうなーくん怒られ「ころん、最近独り言多いなー」とジェルくんに言われた。どうやらるぅとくんも話していたことには気づいてなかったらしい。るぅとくんの方を見ると、彼は少しニヤついた表情をしていた。
数時間後。
「今日、俺るぅとくんのところ行こうかな」
莉犬くんがそう言うとさとみくんも「俺も行く」と言い出した。
「本当ですか?先帰って待ってます!」
そう元気よく言う彼。別にさき帰んなくても一緒に帰ればいいのにそう思った。
「それじゃあ帰る準備して行くか」さとみくんが莉犬くんにそう言うと、莉犬くんも頷き帰る準備を始める。
なーくん、ジェルくんはまだ作業があるようで行かないらしい。まあ、僕も動画編集をやらなくては行けないため夜電話すればいいと思い行くのは辞めた。
僕も、帰る準備を済ませ直ぐに家に帰った。
家に帰ってから、動画編集を始めてしばらくたった頃るぅとくんから電話が来た。ちょうど動画編集もキリが良かったのであわよくばゲームに誘おうと思い、電話に出た。
『もしもし?』
少し、か細い声で話するぅとくん。
「もしもし?何かあった?」
るぅとくんに何かあったのかと心配になり、そう問いかけてみるが返ってきたのは否定の声。
『突然なんですけどころちゃんは、僕がいなくなったらどうしますか?』
本当に突然だった。急になぜそんなことを聞くのか、気になったが聞くのはやめておく。
「るぅとくんがいなくなるとかありえないでしょ。もし、いなくなるなら僕もつれてけ」
「わかりました。それじゃあ、来週ころちゃんの誕生日の16時に、あの海に来てくれませんか?」
“あの”海というのは、崖の上から見る海の景色が綺麗で僕たちがよく行く場所のことだろう。
「うん、わかった」
「ありがとうございます!それじゃあ」
そう言われた後、電話を切った後になる機械音が聞こえた。彼はいなくなるつもりなんだろうか。そんなことを考えながら僕は眠りについた。
あっという間に時間は過ぎ、僕の誕生日の日が来た。るぅとくんと会う時間まではまだ時間はあるため、のんびりと支度をする。支度を済ませそろそろ家を出る準備をしていると、さとみくんから電話が来た。
『もしもし?ころん?』
「もしもしー?どうしたの?」
『今日、16時ころんの家行くから』
「ごめん、これからるぅとくんと会うから無理」
そう言って、僕はすぐに電話を切った。
僕は、るぅとくんがどんな意図であの質問をしてどうしてあの海に呼んだのかは分からないがとにかく彼と会えるという嬉しさで、スキップ気味に海まで向かった。
僕が海に着くと、彼は既にいて「ころちゃんが遅刻しないなんて珍しいですね」なんて笑いながら言ってくる彼。
「僕だって遅刻しない時ぐらいあるよ」
「そりゃ、そうですよね」
彼がそう言ったあとお互いが沈黙になった。
その沈黙を破ったのは意外にも彼の方だった。
「ころちゃん、本当ですか?」
「え?」
彼の質問が分からなかった。彼はそれに補足するように「いなくなるなら、僕もつれてけってやつです。」と言ってくれた。僕は質問の意図がわかり「本当だよ」と返した。
「後悔、しませんか?」
「うん」
彼はやけになく真剣だ。
「そうですか」
少しくらい表情になり、彼に背中を押され僕は崖から落ちた
はずだった。
瞑っていた目を開け、上を見上げるとさとみくんが僕の腕を持ってくれていた。
「ころん!お前何やってんだよ!」
そう、さとみくんに怒鳴られ僕は崖の上へと戻された。そこには、なーくんとジェルくん、莉犬くんもいた。だか、その場にるぅとくんはいなかった。
「ねえ、るぅとくんは?」
「は?るぅと?」
「さっきまでここに」
「ころちゃん、それ本気で言ってる?」莉犬くんにそう聞かれた。僕が今この状況で嘘をつくはずがない。
「ここに、るぅとくんはもともといなかったよ」
なーくんが優しい口調で言う。
「なーくん?何、言ってんの?」
「俺らが来た時からるぅとはおらんくて、ころん1人で崖から落ちようとしとったんや」
彼らは何を言っているんだろう。だって、さっきまでるぅとくんと一緒に僕は話していた。
さとみくん達は何か話し合っている様子で、さとみくんが「俺が正直に言う」と言っていた。
「ころん、落ち着いて聞けよ」
さとみくんは今までに無いくらいに凄く真剣だった。
「るぅとは、、るぅとは1年前この崖から落ちて亡くなってるんだよ」
泣きながら言うさとみくん。流石に冗談がキツすぎるだろ。
「は?!冗談やめろよ!僕はさっきまでるぅとくんと話してたんだよ?」
「ころん、それはころんの幻覚、幻聴だよ」
「まじで、何言ってんだよ」
「ころちゃん、俺たちについてきて」
僕はここで、言い合ってもキリがないと思い黙って頷きそのまま莉犬くんたちについて行く。
僕が連れてこられた場所は墓地だった。
「ねえ、ここになんの用があんの?」
「ころちゃんは、本当にるぅとくんが生きてると思うの?」
「そりゃ、生きてるよ!」
「これみても言えんの?ころん」
そう言われた方向をみると、”るぅと”と書かれたお墓があった。信じられなかった。流石にうその為だけに彼らはここまでしない。みんなを見るとみんな泣いていた。
僕は、彼が死んでいることが信じられなかった。
るぅとくんが、死んでいたということは僕はさっきるぅとくんに殺されかけた、、、?
いや、違う。彼は人を殺したりするような人間では無い。きっと彼の電話の質問。「僕がいなくなったらどうしますか?」の質問に僕が「もし、いなくなるなら僕もつれてけ」と言ったからだろう。
あの、後々意味が分かるというかそんな感じの小説が好きで書いてみたんですけど伝わりにくいですかね、?
意味わかんなかったら、、頑張って下さい(人任せです)
今連載してる小説全然書けなかったので息抜きに書いたやつでした。息抜きの割にはたくさん書いた。
ハートとかコメントほしいなあって…I˙꒳˙)
コメント
2件
意味めっちゃ伝わる! 上手すぎる(´⊙ω⊙`) 連載の方も頑張ってね💪🔥