鳴り響く銃声。
泣き叫ぶ誰かの声。
全国でそんなことが日常茶飯事起きているにも関わらず、誰もがそれを知らないふり。
僕は、その銃声を鳴らす側。僕は、俗に言うマフィア。マフィアと言ってもやることは色々ある。麻薬取引、殺人及び暗殺、密輸、密造、共謀など。僕は主に殺人及び暗殺を行う。依頼を受けたらその相手を殺すこれが僕のお仕事。
人を殺すのに抵抗はないの?そんなことを思う人がいるかもしれないがはっきり言うと抵抗はない。所詮は赤の他人だからだ。全く知らない人間が死のうが僕には関係がない。
ザ…ザザ……
突然、僕の持っていた通信機から雑音がなると「るぅとくん、仕事は?」とボス、ことなーくんから聞かれた。
「終わりました」
「了解。それじゃあ早く帰ってきな」
「はい」
アジトへ戻るところちゃんが飛びついてきた。
「るぅとくん!大丈夫?!怪我してない?」
僕の顔や、身体を触りながら僕に確認する彼。
「ふふっ大丈夫ですよ」
僕はそんなころちゃんが、少し面白くなり笑いながら返すと「笑い事じゃないよ!るぅとくんが怪我したら僕泣くよ!?」そんなことを言っている。
「も〜、ころん心配しすぎ」
そう言いながらころちゃんを僕からはがしてくれるなーくん。
「僕もるぅとくんと行きたかった!」
「ころんはころんの仕事あるでしょ」
そんな会話をするころちゃんとなーくん。そのうるささにジェルくんやさとみくん、莉犬も玄関まで来た。
「ころんはしつこいんだよ」
笑いながら言うさとみくんにころちゃんは「うるせぇ」と返している。
「もういいよ!るぅとくん行こ」
拗ねているのか、頬を膨らまして僕の手を引く彼。
「なんでるぅとくんを1人で行かすのかな?」
なんてボソボソと文句を言いながらころちゃんは僕を連れ部屋まで向かった。
✘✘✘
「ころちゃん、どうしたんですか?」
分かりきった質問をしてみると「分かってるくせに」ところちゃんから返ってきた。どうやら僕のことはお見通しのようだ。
「ところでさ、るぅとくん。」
ころちゃんが少し俯きがちにそれでも真剣な声色で話をきりだすので、僕も真剣に聞こうところちゃんと向き合う。
「来週の任務、行くの?」
来週の任務、最強のマフィアグループ、”零”というグループの暗殺依頼の話だろう。
なーくんは「今までは、一般人だったりそこまで強くないマフィアグループだったけど今回の依頼内容は最強と言われてる、マフィアグループ零の全滅。今までみたいに一筋縄ではいかないし、きっと殺し合いになる。今回は絶対に生きて帰れるなんて保証はない。今回の任務行くか、行かないかはみんなの判断に任せるよ。」そう言っていた。
僕は、この職業柄なので死ぬ覚悟なんてできているので行くつもりだ。
「僕は、行きますよ?ころちゃんは行かないんですか?」
「僕は、出来れば行きたくないし行って欲しくない。るぅとくんだけじゃなくて、メンバーみんな。」
「で、でもッ」
「分かってるよ。それに依頼だし。マフィアなんてやってるんだからいつかは死ぬ。僕も、死ぬ覚悟がない訳じゃないんだよ。でも、今のこの幸せが壊れるのがいやなんだ。」
僕の言いかけたことに重ねて言う彼。
もちろん、僕も今の幸せは壊れて欲しくないし、ずっと続いて欲しいって思う。だから僕はこう提案した。
「だったら、この戦いが終わったらマフィア辞めませんか?」
「え?」
「みんなで足を洗って、普通に暮らしませんか?もちろん今まで殺してきた人たちの報いも受けながら。生きて帰るってみんなで約束しましょう?」
「うん、そうだね」
「それじゃあ、そろそろみんなの所行こう?」
「はい!」
零、全滅の任務に行くか行かないかの確認と作戦会議があるため、僕はころちゃんと一緒に皆がいるであろう部屋まで向かう。
扉を開けると既に僕ところちゃん以外のメンバーは揃っており、僕らが入るとなーくんが「それじゃあ始めようか」の微笑んで言う。
だが、会議が始まった瞬間に全員が真剣な表情になった。
「前に言ってた、零との任務。行く人は挙手して欲しい」
「任務に行く人」
皆が様子を伺っているのか、誰も手を挙げないまま数分。
そんな中でさとみくんが手を挙げた。その後にジェルくん、莉犬、ころちゃん、僕と手を挙げた。
「皆覚悟は決まったんだね」
なーくんは少し嬉しそうな表情で言う。
「なーくん、僕から提案があるんだけど」
ころちゃんが、静かに言うとなーくんは「なに?」と聞き返す。
「るぅとくんと話してたことなんだけど、零との戦いが終わったらみんなでマフィアをやめよう?」
なーくんは少し驚いたような表情をして、すぐにいつもの優しい表情に戻り「なーんだ、考えること一緒じゃん」と笑った。
どうやら、皆同じことを考えていたようで皆が少し笑っていた。
「皆、ころんが言ってたみたいにこの戦いが終わったらマフィアを辞める。反対の人」
「反対なわけないやん」
ジェルくんがそう言うとさとみくんや莉犬も「賛成だよ」と言う。
「それじゃあ、作戦会議を始めようか。」
✘✘✘
全員が死なない約束をして、会議は終わった。
今は、皆が各々自由に過ごしてる。
さとみくん、ころちゃんはゲーム。
莉犬、ジェルくんはスマホ。
なーくんはそんなみんなを見守っていた。
この光景をもしかしたら来週には見れなくなってしまうかもしれないと考えると、凄く悲しくなる。
数時間後。
時刻は12時を回る頃。
なーくんが「明日は訓練するからみんなそろそろ寝よう?」という声で全員が部屋へ戻った。
訓練をするとの事だったので僕は部屋に戻りすぐに眠りにおちた。
翌日。
リビングへ行くところちゃん、さとみくんを除いて皆起きていた。
「るぅとくんおはよー」
なーくんが僕に気づき挨拶をしてくれたので「おはようございます」と返すと後ろから「おはよー」と聞こえてきた。
後ろを見るとさとみくんところちゃんが2人で立っていた。
「おはようございます!ころちゃん、さとみくん」
「皆、早く朝ごはん食べてー」
なーくんのその声で皆が「はーい」と返して全員が席に着く。
朝ごはんを食べ終わり、数十分休憩をした後僕らは訓練をしていた。走り込みであったり、受け身の練習、銃を撃つ練習、ナイフを扱う練習などをしていた。
これが中々ハードなもので、定期的に休憩を挟んでいても疲れる。
訓練が終わる時間はお昼過ぎ。
これが1週間続いた。
✘✘✘
今日が、任務の日。
今日は、朝から騒がしく皆が任務に行く準備をしていた。
準備を終えると、なーくんが「全員生きて帰る約束ね」そう言うと全員が「了解」と返事をする。
零のアジトにつくと、零のアジトはマフィアグループという感じではなくただの豪邸という感じだった。
莉犬が木を登り、銃の準備をする。
莉犬が、10の準備をした後中にいる数人を銃で撃つ。これが開戦の合図。
零のアジトが、騒がしくなり始め全員の戦闘準備が整う前に中へ突入する。
莉犬がスナイパー。
僕、なーくん、ころちゃんが中距離。
さとみくん、ジェルくんがショットガンなどの短距離。
中へ入るなりすぐに鳴り響く銃声。
飛び散る赤。この光景ももう、見慣れたものだ。
突然と仲間のものでは無い銃声が後ろから聞こえた。
その音と同時になーくんの「ウ”ッッ」と苦しそうな声がけ聞こえる。
「なーくん!!」
僕が反射的に叫び、油断してしまい僕も銃で撃たれた。
僕は比較的軽傷なのですぐ立ちあがり近くにいた敵を、撃ち殺す。
「るぅとくん、なーくん!大丈夫!?」
ころちゃんが心配してすぐに来てくれた。
「僕は大丈夫です」
「あかんわ!撃たれた部分が心臓に近いで!」
「僕が応急処置します」
なーくんの傷口をみると本当に心臓に近くもう少しズレていた心臓に撃たれていただろう。
これを不運だと言うべきか、幸運だと言うべきか。
僕は急いで傷の応急処置を済ませると、なーくんが「ありが…と」と言いすぐに立ち上がる。
「皆、早く行こ」
「なーくん!そんな傷で戦うのは無理だろ!」
さとみくんがなーくんを止めようとするがそれは無駄なようで、全員が黙ってなーくんと向かう。
きっと敵もそこまで残っていないだろう。残っていても数人。
恐らく零のボスがいるであろう扉の前に来た。「みんな、行くよ」なーくんがそう言うと全員が頷く。勢いよく、扉を開き敵を見るなりすぐに銃を撃つ。
✘✘✘
零との戦いが終わった後。
結果としては全員が生きている。
一人ひとりの傷は酷い。きっとこの傷は今後一生残るものになるだろう。
きっとこれは、マフィアになった報いだろう。
僕らは、これから今まで殺してきた人達の憎しみ、そしてこの戦いで出来た傷を一生背負って生きていかなければならない。
僕らは、マフィアを辞めたからと言って幸せになってはいけない。
僕らはこれから、人を殺してきた罪の罪滅ぼしをして生きていかなければならない。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
ずっと書きたかったマフィアパロ!!やっと書けました!!
マフィアってどんなことをするのかなって調べたら人を殺す以外にもあったんですね!凄く勉強になりました!
あとは、マフィアってコードネームで呼びあったりするのかなって思ったら以外にもコードネームではないようですね
正しい情報ではないので間違ってたら申し訳ないですけど
頑張ったので♡たくさんください
後、コメントもください…I˙꒳˙)
コメント
3件
フォロー失礼します!
マフィアいいよね、たるとちゃん書くの上手い...✨お疲れ様(*´˘`*)