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汗ばんだ身体が重なり合い揺さぶられる。


快感に仰け反る背中が、片腕に抱きとめられて、


「……智香、んっ…」


官能にふける彼に呼びかけられると、それだけでまたじんと内奥が熱く疼くのを感じた。


「あぁっ…いっ…く…」


彼の喉元が波打って、艶っぽい声が漏れ出す。


「イって…先生…」


下半身をきゅっと締めると、彼が「…くっ」と短く声を上げて、達したのがわかった。


「……もっと、君の中を感じていたかったのに、そんなに締めつけるなど……」


喰らいつくように唇が貪り求められ、


「……いけない子ですね」


口元が引き上げられると、妖艶な微笑が浮かべられた……。



「そんないけない子は、責めてあげましょうか?」



いやいやと無言で首を振る。


「責められたくはないのですか?」


問われて、こくっと頷くと、


「本当に、責めてほしくはないのですね?」


念を押すようにもう一度尋ねられて、無意識に首を横に振っていた。


「……どちらなんです?」彼が口にして、フッと笑う。


「……責めて…ほしく、ないわけじゃ……」


はっきりとはどうしても拒み切れない。


私を責める彼は妖しい魅力に満ちていて、口では否定をしていても身体が惹かれてしまうのを隠せなかった……。


「ないわけではないなら……望み通りにしてあげますから、どうしてほしいのかを言ってみなさい」


「……どうしてほしいのかなんて……」


口をつぐむ私を、彼が冷ややかに一瞥する。


「言えなければ、何もしてはあげられませんね」


「……だけど、だって……」


口を開いてはみるけれどうまく言葉にすることはできなくて、ただ頬が赤く染まっていく。


「……そんなに赤面をして、私の責めがほしくてたまらないのでしょう? ならば……」


と、彼が私の顎を片手で捕らえた。


「舌を、出してみなさい」


抗うこともできないまま伸ばした舌に、彼がちゅ…っと吸い付く。


「……ふっ、私がキスで絶頂を感じさせてあげますから」


彼の舌先が歯列をなぞり隙間から口内に入り込んで、頬の内側の粘膜をねぶる。


「んっ…」


舌裏をまさぐり、触感を味わうかのように緩く舌の先を吸い上げる。


「ぅん…っ」知らずに浮き上がる腰が抱えられ、


「……感じていて?」


私の唇を挟むようにして喋る彼の吐息を真近に感じると、下半身がじわりとまた濡れそぼった。


「やっ…一臣さ…ん…もう、だ、め…」


羞恥に身をよじると、「だめではないでしょう?」と、さらに舌が喉の奥へと挿し込まれた。


「……意識など手放してしまえばいい」


催淫を誘うような彼の声音が耳へ届くと、頭が朦朧として、


「意識など失くして、私の舌だけを感じていなさい」


ちゅ…ぷ…っと淫猥に響く湿った音と、彼の濡れた舌触りしか感じられなくなった……。

「責め恋」最終章 ーSecret gardenー「秘密の庭園」

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