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28 - 第4章 予知夢 2話 虚霊不昧

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2025年03月03日

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_毒医 side


『おい、てめぇら』


「「「「はい」」」」」


『どうしたらこうなるんだよ』


オレの前に椅子を五脚並ばせ、幹部+頭領をそこに座らせる。

オレがこんなこと出来る場所は看医室しかない。

つまりここは看医室って訳だ。

幹部+頭領がほぼ全員揃って看医室に集まるってどういうことだよ。

舐めてんのか、お前ら。


『…、事情は後で聞くわ』

『甲鳥、消毒。筆走…は指示出した奴に包帯巻いてけ』

『神崎、痛み止め。ラチア、メス』


甲「はい」


筆「はい」


神「はいは〜〜い」


ラ「えっメス…???」


『……、メスは冗談』


良かったぁ、と数名が胸を撫で下ろす。

ほんとに解剖してやろうかお前たち。

免許持ってねぇけどな。


『ラチアは”あれ”持って来い』


ラ「はーい!」


“あれ”と聞いて目の前の5人が青ざめる。

…こいつらは何を想像してるんだ。

オレがそんなサイコパス医師な訳ねぇだろ。


甲「消毒の予備、なくなってきてたので取りに行ってきます」


『おう、頼んだ』


筆「茜クン、包帯巻くね」


『おう…、ってオレ茜じゃねぇわ』


茜「え??」


神「痛み止め飲む人〜」


『そんな軽いノリの薬だったか、痛み止めって』


「「「「はーい」」」」


『軽いノリだったわ』


最早コントをしている。

そんなことはどうでも良いが、こいつらの傷口から検出されている能力残穢がすべて全く同じだ。

1vs5で、しかもその5はうちの柱ばっかりで?

それで1側が勝ったとは到底思えないな。

分身の能力か?

…、だとしたら直接攻撃力が無さすぎる、勝てない。

鏡返しの能力か?

…、だとしたら5人一斉に叩けば良いだろ。

いや待て待て待て、なんで5人全員が同じ場所に居ると仮定している?

分身全員に鏡返しの能力があれば?

…まぁそれなら有り得なくはないか。


…、、、これだから考察は苦手だ。

糖分が足りなくなる。


『…終わり』

『何があったか全部。隠さず。言え』

『隠したら解剖な』


ラチアが持ってきた箱からメスを取り出し、ペン回しの如くメスを回す。


足「えとねぇ、俺の能力を使う奴が居て、普通に強くて負けた」

「でもそいつは刀使わなかったな…、あと俺と容姿は全然違ったから俺のコピー説はないと思う」


月「あたしも足立とほぼ一緒。だけど、見た目はめっちゃ似てる」

「なんなら身体能力もほぼ一緒だった…、と思う、多分」


雨「私は月ノと一緒だよ」

「身体能力…、はよく分かんないけど、ほんと見た目はそっくり」


黒「足立くんと同じかなぁ」

「でも、武器は一緒だった!見た目は違うけど」


茜「えっ!?全然誰とも違った〜!!」

「同じ能力使ってくるのはそうなんだけど、見た目何も見れなかったや」


『…ほーん…?』

『筆走、聞いてたか』


筆「聞いてたよ」


こいつ包帯巻きながらずっと話聞いてたのかよ。

彼の手の上に雑に置かれた包帯を勝手に取って、机の上に置き換える。


甲「戻りまし…、た」


空いていた椅子に腰掛け、足を組みながら考え続ける筆走の圧に

驚いたのか、甲鳥の声が段々と小さくなる。


ラ「大丈夫ですよ、組織のためのこと考えてますから!」


甲「ほんとですか…??人殺しそうな勢いですけど…」


神「あれがコツキの普通だよ」


甲「え…、」


筆「…、うん、分かった…、と思う」


数秒の間で甲鳥が引いた所で、筆走が立ち上がる。

看医室の端にあるホワイトボードを引っ張ってきて、説明しだす。


筆「まず、犯人は恐らく”僕”だ」

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