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「ゆず!ゆず!」と翼くんが僕を呼ぶ声がする
「ん?」
「ゆず!起きたんだね!良かった」と翼くんに言われる
起き上がろうとしたけど上手く起き上がれず、手と足が縛られていることに気がついた
手は柱か何かとまとめて付けられていて身動きが取れない
左には翼くんが右には寝ているかおりくんがいる
「え、ここどこ?」
「わかんない…」
「ゆずたん、かおりはまだ寝てるの?」と聞かれたので横を見るとまだ寝ている
「うん。寝てる」
「ごめんけど、起こしてあげて」
「わかった」
右を向いて「かおりくん!起きて!かおりくん!」と結構声をかけたら、やっと起きた
「ん?ゆず…おはって、なにこれ」と縛られている状況に気がついたみたい
かおりくんは必死に縄を解こうとしているけど、ビクともしない
「硬!何これ!なんで外れないんだよ~!」と言ったところでコツ…コツ…と誰かが近づいてくる音がして、コツっと歩いてくる人が止まった時にパッと明かりが着いた
思わず「うわ、眩しっ!」と言う
そして、だんだん目が慣れたところで、僕たちの目の前に、一条様に、言い寄っていた女の子オメガが立っていた
「起きたんだね。不細工オメガ共」
僕は不細工だけど、かおりくんと翼くんは結構綺麗な顔立ちしてると思うんだけど…
「あんた達!、一条様に、近づいたこと後悔させてやるんだから覚悟しなさい!!特に真ん中のクソオメガ」と名指しで呼ばれる
「え!?僕!?」
「そうよ。あんたさえいなければ…お父様も、一条様も変わることなんてなかったのに…お父様があんなに怒るなんて…」
はぁ…一条様に近づいたというか近づかれたの間違えなんだけど…
「僕は、断じて一条様に近づいたというか、近づこうなんて思ったことはないですし、拉致するんだったらあっちですよ」と冷静に言う
「うるさいうるさいうるさい!この嘘つきオメガ!!!!」
嘘も何も…真実だし…
「あんたが憎い!ちょうど20分経ったところだし…お腹に一発入れなさい」と言ったところで屈強な男たちがとこからか表れた
男たちは僕たちに近づいて、僕のお腹に手でパンチしてきた
「グハッ…ウゥ…」思った以上に痛かった
アニメとかでは、これぐらい主人公は耐えれるのに、現実世界ではそうもいかないんだな…
「ゆずたん大丈夫!?」
「ゆず!大丈夫か!?」と心配する声がする
「うん、ちょっと痛かっただけ」と心配させまいと嘘をつく
「ふーん、じゃあそっちのバカオメガたちもやってしまいなさい」と女の子オメガが言う
自分が、プリン食べたいって2人にわがまましたから、こうなったんだ。自分のせいだ。だから2人には怪我させない。そう思ったら「2人には手を出さないで、目当ては僕でしょ?」
「まぁ~そうね…」
「じゃあ、2人分受ける」
「ゆずたん!僕、耐えれる自信あるから!そんな事しなくて大丈夫!」
「ゆず、僕、先輩と筋トレとか、してるから大丈夫!ゆずより平気な自信ある!」と2人ともに止められたけれど「大丈夫。僕のせいて巻き込んじゃったから…ここは僕任せて」
「おっ!頼もしいね~これからもっと酷いの待っているのに耐えれるかなぁ~なんて、じゃあお望み通りやってあげなさい」
2人のためなら、なんのその…と覚悟を入れて2発お腹に食らった
「ウグッ…ハァ…ハァ…ウグッハ…」何とか意識を失いそうだったけど耐えれた
「やるねぇ~3発も耐えれるなんて…じゃあ、また20分後に来るからさ」と言って出ていってしまった
「ゆず!」「ゆずたん!」
「ゆずたん、なんでそんなことしたの」
「えへへっ~…頑張っちゃった」
「ゆず…」
コメント
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ゆずちゃん辛いの見てたくないよ~(T^T) 一条様速く助けてあげて!てか次はなにするの!? 続き待ってます!