コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
50
Ⅻ
!
目を覚まし、上半身を勢いよく起こした。
そして、頬をさする。
はぁっ!はぁっ!
息が苦しく感じた。
夢か…
最近、見るようになった夢。
ましろさんが見せた夢から、少し飛ばされることはあるが、続いている。
今日見たところの最後の方は、前に見たことがあった。
10円玉と、テレビ。
銅色と琥珀石。
僕は、それからあの子に、
アカガネ コハクと名付けることにしたんだ。
このままでいたら、全てを思い出せるかもしれない。
でも、
苦しい。
『・・・』
琥珀さん…
あれ?
いない。
あたりを見回す。
茜さんはいる。
なのに、琥珀さんの姿が見当たらない。
『琥珀さん?』
1人で、どこかに行ったのか?
探しに行こう。
と、
『あ…』
ベッドの下に、琥珀さんがいた。
まだ寝てるのか…
多分、落ちたんだろう。
だから言ったのに…
起きる時間まで、残り10分を切っている。
もう起きよう。
床に転がっている琥珀さんを、ベッドの上に乗せていると。
『落ちちゃったの?』
茜さんが起きていた。
『みたいですね。』
茜さんは、くすくすと笑っていた。
『ん、んんー』
琥珀さんも、目が覚めたようだ。
『甘ちゃん?』
『琥珀、ベッドから落ちてたよ?』
『ふぇ!』
琥珀さんが、恥ずかしそうにした。
それで恥ずかしくなるのか?
もっと他にあるじゃん…
服がはだけてるし…
『おはよう。』
とりあえず朝の挨拶を。
さて、今日は仕事だ。
気を入れ替えて、
頑張ろう。
朝食を食べて、剣士署へ行く。