TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

幻妖三位合戦

一覧ページ

「幻妖三位合戦」のメインビジュアル

幻妖三位合戦

6 - 鬼が出るか、蛇が出るかの巻

♥

44

2025年02月06日

シェアするシェアする
報告する

その日は、快晴のち曇りの普通な天気だった。

忍はいつものように任務へと向かっていた…のだが…!

忍は妙に嫌な予感を覚え、行く気が失せかけていた。しかし、任務は任務なので行くしかない。ちゃんと忍はいつものように任務の支度をし、仕方なく出向かう。

任務場所である館に辿り着き、武器のニ丁拳銃の弾数を確認しておきつつ、任務を開始する。まぁ、忍は潜入しながらの任務が得意なので、あえて裏口から侵入する…

忍「やっぱり警備ガバガバで助かるな…」

?「ふむ、其方の潜み方は完璧そのもの…か。」

忍「っ…!?誰だ!」

背後から声がしたのか、急いで銃を向ける。しかし、誰も居ない。

忍「…気のせいか?」

ともかくターゲットをいち早く討伐しなければならない。少しずつ焦りが募る中で館内を進む。


数十分後、忍はどうにかターゲットの討伐を終えるも、先程の背後からの声が気がかりだった。

忍「そこか!?」

チャキッと言う音と共に、背後を警戒しながら振り返って銃口を向けるが、誰も居ない。

しかし背後を振り向いたせいか、何故かゾッとする気配に襲われる。

一体どうしたのか。はたまた勘違いか。

?「ふ…紛うこと無き気を辿りて正解であったな。」

先程の声が聞こえた。刹那、忍は声のする方へ銃口を向けようとしたが、引き金が言う事を聞いてくれない。「マジかよ…!」と呟くも束の間、視界に一人の男が目に入る。

?「失礼、思わずかつての記憶が蘇ってな。」

忍「お前…それより、なんでお前はついてきたんだ!?」

?「そうか…ならば仕方あるまい、其方から語らえてくれぬか?」

忍「お、おう…」

その男は、室内にも関わらずに笠を深く被っている。長く伸びた白い髪が目立ち、少しボロボロになった赤黒い着物と共に、まるで修行僧を思わせる様な錫杖を背負っていた。

忍「お前…なんで俺が黄龍の力を持ってるって分かったんだ?」

?「あぁ。儂は元々…この様な神や幻術に関わっておったのでな。」

霊「申し忘れていたが…儂は霊巌(れいがん)と申す者。まぁ、其方に興味を抱いて後を着けた。」

忍「霊巌…俺は影潜 忍(かげひそしのぶ)、人外狩りをしてる。」

霊「ふむ、狩る者か。その目にはかなりの恨みが募っておるな。」

忍「お前…まさか俺の心まで…」霊「そんな訳なかろう。ただ感じ取ったのみよ。」

忍「お、おう…」

そんな静寂を破るかのように、屋敷の窓が思いっきり割られて誰かが入ってくる。


?「誰か助けろーーッ!!!」

忍「んあっ!?」

忍は反応できずに後ろに転んでしまい、少しだけ動けなくなる。

多少の老いの為、反応も鈍めになりかけていた。

窓を割ってきたのは、少々古臭い様な格好をした男。

霊「あぁ、玄武を自称する者か。」

玄「その呼び方気に入らねぇよ!俺は玄爾(げんじ)だっつーの!」

忍「へ…は?こいつ何言ってんだ?」

霊「忍殿、彼奴は玄爾と申すのか…」忍「俺だけ殿呼びかよ?って俺も初めて知ったし…」

玄「んなことどうでもいい…早く匿ってくれよ!?」

忍「いやいきなり窓割って叫んでこうなるって…お前ホントに何やった?」

玄「あ~…説明めんどくせぇ…(※省略してるけど渋々事情説明してます)って訳だ。」

忍「分かった分かった…あそこに棚あるし隠れてこいよ…」

玄「んぇあ!?ウッソだろおい…」

仕方なく玄爾は棚に潜れるも、肝心の追っ手らしき者は来なかった。

隠れていた棚から出てきながら、玄爾は独り言ちる。

玄「あ~もうやだ…マジでクソだりぃ…」

忍「まぁまぁ…ともかく…」


「ホントにお前ら何がしてぇんだよ!!」


霊「仕方ない、儂は先に帰るとするか…」玄「はぁ…俺だって追っかけられてただけだし…」

と言った感じだが、三人はついに出会ってしまったのだった…


─鬼が出るか、蛇が出るかの巻・終─


─次・どうなってんだよマジでの巻─


この作品はいかがでしたか?

44

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚