コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
透たちが集まったのは、テレビ番組の収録が行われるスタジオだった。実は、この収録には彼らの「普通の日常」を紹介するために呼ばれたのだが、裏には別の意図があった。
スタッフが慌ただしく準備を進める中、透は仲間たちと一緒にソファに座って待っていた。
透「なんで、こんなところに呼ばれたんだ?俺たち、戦争とか戦闘ばっかしてたのに。」
神風「まあ、普通の一日を見せるだけだって言ってたからな。でも、何か裏がありそうだ。」
百鬼「こんな状況で、普通の一日もクソもないだろ。」
その言葉に皆が笑い、軽く会話を交わしながらも、どこか不安げな表情を浮かべる。それもそのはず、彼らが何をしても、戦争や呪術からは逃れられないことをみんな知っていた。
いよいよ収録が始まると、カメラが向けられ、画面に透たちの姿が映し出された。司会者がマイクを持ち、ニコニコと笑顔を見せながら登場する。
司会者「本日は特別ゲストとして、かつての呪詛師たち、透さん、白上さん、神風さん、神楽坂さん、百鬼さんにお越しいただきました!どうぞ、よろしくお願いします!」
透たちはお互いに視線を交わしながらも、番組に合わせて笑顔を作り、軽く手を振った。
透「よろしくお願いします。」
神風「普通の収録って、緊張するんですね。」
司会者「皆さん、普段はどういったことをしているんですか?」
白上「まあ、普通に食事をしたり、街を歩いたり、休養を取ったりしてます。」
その言葉に、視聴者からの驚きの声がスタジオ内に響く。しかし、透はその言葉に少し違和感を覚える。
透「でも、やっぱりこういう時間が必要だよな。」
神風「俺たちがどんな状況で生きてきたのか、知られたくないけどな。」
その言葉に、司会者が少し困った顔をするも、すぐに番組を進行させる。
収録が進む中、透は不安げにスタジオの外に目を向ける。そこで何気なく画面を見た瞬間、彼の表情が一変した。
透「あれ…?」
テレビ画面に映し出されたのは、彼らの過去の戦いの映像だった。呪詛師ゲームの激闘、黄泉との戦い、そして数々の破壊的な事件。それが平然と、どこか無関心に映し出されていた。
百鬼「これって…お前ら、これ知ってるのか?」
その映像を見ていた神風が目を細め、冷静に言った。
神風「裏で操っているやつがいるな。こんな映像を流して、何か仕掛けてきている。」
透は静かにその映像を見つめながら、心の中で思考を巡らせる。彼が気づいたのは、これが単なる放送ではなく、何か深い意図があることだった。
その直後、透はとある人物からのメッセージを受け取った。メッセージの内容はこうだった。
メッセージ
「すべてはあなたたちが終わりを迎えるための準備。もう後戻りはできない。今すぐ番組を止めろ。」
透はそのメッセージを見て顔色を変える。何か大きな陰謀が、まさに今、目の前で進行していることを感じ取った。
透「番組が…俺たちを罠にかけている。」
すぐに立ち上がり、仲間たちに伝えようとしたその瞬間、スタジオの大画面が突然切り替わり、映し出されたのは、黄泉の世界が崩壊する映像だった。
神風「これ、まさか…?」
その時、スタジオ内に暗闇が広がり、急にカメラが倒れ、収録が中断される。すべてが一瞬にして異常事態に変わった。