「滉斗、聞きたいことがあるんだけど。」
「何?涼架。」
「いつから僕のこと好きだった?」
「う~ん・・・はっきりとは分からないけど、多分一目惚れだったんだと思う。」
「一目惚れ?」
「最初に会った時に実は心奪われてたんだけど、あの頃俺は子供だったし、くだらないプライドから涼架に嫉妬してたんだよね。」
「え?!滉斗が嫉妬?!」
「嫉妬・・・つか羨ましかった、かな。元貴にただ求められてる涼架が。俺は一度振られて、振り向いてほしくて必死に頑張って、やっと見てもらえたんだから。」
「その言い方、元貴に惚れてたみたいだけど。」
「惚れてたね。」
「え?!」
「才能にね。今も惚れてるけど。」
「あはは、妬けちゃうなぁ。でも、確かに僕も元貴の才能に惚れてるかも。」
「俺たち片思い同士だね。」
「本当だね。」
若井と藤澤は笑い合った。
「ってことを涼ちゃんとこの前話したんだ。俺たち片思い同士だねって。」
「俺は褒められてるの?惚気を聞かされてんの?」
「褒めてんだよ。」
「つかさ、俺があんだけ愛を歌ってんのにまだ二人に届いてないの?」
「じゃあ俺たち両想いだな!」
「オチどこよ。」
「で、実際元貴は涼ちゃんのこと・・・。」
「いや、ないよ?」
「よかったー・・・。元貴に本気出されたら敵わないもん。」
「へぇ~(ニヤ)」
「勘弁してよ・・・。」
「俺は若井と涼ちゃんが心から楽しんで、喜んで、このチームでよかったって思えるのが一番だから。」
「元貴・・・。」
「つかさ、俺すごくない?」
「すごい。」
「まだ何も言ってない。」
「いや、元貴がすごいのは今に始まったことじゃないから。」
「聞け。」
「はい。」
「若井誘ったの俺だし、涼ちゃん見つけたの俺だし。」
「よ!大森ゼウス元貴様!マジ神!!」
「雷(イカヅチ)落とすよ?」
「ごめんなさい。」
椅子に座る大森の前に、若井は正座をしていた。
「え?なに?どうしたの?!」
通りかかった藤澤が驚いていると、
「お母さん、涼架さんを僕に下さい。」
若井は大森に土下座をした。
「誰がお母さんや。」
「僕が幸せにします。」
「大事にしんさい。悲しませたらゆるしませんからね。」
「はい!」
大森と若井のコント(?)に藤澤は呆れたように、でも嬉しそうに笑った。
「二人ともなにしてんの・・・。」
「なんとなくだけど、付き合う前は涼架は元貴のこと好きなんだと思ってたんだよね。」
「元貴?そりゃ仲間としては好きだけど、なんで?」
「イライラされても八つ当たりされても受け入れてるから。」
「DV彼氏に洗脳されてる彼女みたいに言うじゃん。」
「じゃーん!滉斗、これ見て!」
藤澤は両手で持っていたガラスケースを若井に見せた。
「これって俺があげた花束?」
ガラスケースの中には、青いバラが20本と中央に黄色いバラが1本のブーケが入っていた。
「滉斗に貰った21本のバラ。枯れたら悲しいからプリザーブドフラワーにしてもらったんだ。」
「そっか。」
「でもね、湿度が高い日本だと2~3年が寿命なんだって。」
悲しそうにバラを見る藤澤。若井は
「じゃあ結婚記念日には毎年バラを送るよ。この花束の代わりにはならないかもしれないけど、毎年涼架のことを想って送るから。」
「ありがと、滉斗。」
「涼架さーん。」
「なーに?滉斗さん。」
「よくさ、NTR漫画で新郎が女友達に新婦のウエディングドレス着せてHするみたいな話あるじゃん?」
「あるね。」なんか嫌な予感
「俺思ったんだよ。涼架のウエディングドレス見たいなって。」
「は?」
「それでヤリたい。」
「流石に嫌なんだけど。」
「ガーターベルト付けた涼架見たい。」
「やだやだやだやだ。絶対ヤダ!」
コメント
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あれまぁてぇてぇなぁ