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本当の優しさ

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本当の優しさ

2 - 第2話

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2022年05月16日

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事を終え、女と別れ家に帰る。タバコに火をつけパソコンに女から引き出した情報をまとめる。

(まさか男だったとは)

女から貰った写真に目を落とす。線の細く薄い体、陽に透けるような白髪、優しい藤色の瞳。「綺麗……」

思わず声に出してしまうほど、白戸 雪は綺麗な人間だった。

(ひとまず、こいつに近づいて様子を見るか…)俺は灰皿にタバコを擦り付けた。


(っで、こんなとこにいんだよ!)

白戸 雪を調べあげ行き着いたのは森の奥だった。その森には大きな湖があり、その隣に小さな家が建っていた。

――コンコンコン――

その家に表札は無く、インターホンもなかった。

「すいません、道に迷ってしまって、一晩泊めていただけませんか?」

「はーい」

出てきた男は、男と言うには薄すぎる体と少し高めの声をした「白戸 雪」だった。

「すみません……道に迷ってしまって……」「もちろん。良いですよ、狭い家ですがゆっくり休んで下さいね。」

(警戒心が無いのか、この男)

「ありがとうございます。」

(綺麗だ……)

何度見ても、この男の顔は綺麗だった。この世のものとは思えない程に。俺は藤色の瞳に吸い込まれる様な気分だった。

「……僕の顔に何かついてますか?」

「いや、そんなことは無いよ。……ただ、綺麗な顔だなと思って。」

「ありがとうございます。」

感謝を述べる白戸雪の顔は悲しげな表情だった。

「…………」

そうして、俺たちの長い1ヶ月間は始まった。

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