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あのあと、輝石たちは花月を連れてどこかへ行ってしまった。
あいつら、花月に何しやがった。初めて会ったとき以来だ…あんなに虚ろな目をした花月を見たのは…
「劉磨クン…。」
「いい…今は無理だ。今の花月の頭の中には俺らの存在なんてほとんどない。」
あいつらマジで何なんだよ。それに花月も花月だ。なんであんな簡単にあいつらの罠にかかっちまうんだよ。
「あ~くそ。」
「このまま花月が戻ってこないなんてことないよね…?」
「今の状態では何とも言えません。手遅れになる前に取り返さなければ。」
「そういや気になってたこと…あるんだけど…。」
「どうしました?聖。」
「この学校、俺たちみたいな吸血鬼いっぱいいる。でも…あの3人からは人間の匂いがする。」
「聖も?実は僕も気になってた。うっすらとだけど花月に近い匂いがした。」
「つまり彼らは人間だと…?ですが吸血鬼の匂いもしています。彼らの正体は何なのだか…。」
「下層…吸血鬼。」
「え…。」
「てこともあるかしら。でもアタシが知っている下層吸血鬼は、もっと血に飢えていて自制心なんてない奴らだったわ。彼らには自制心がありそうだし、アタシの勘違いならいいんだけど……。」
「探そう…あいつらの情報を。下層吸血鬼のこと全部調べて明かしてやる。」
「そうだね、ここの学校なら僕たちの屋敷の書庫の何倍もの資料がある。この間の大蛇族のこともわかるかもしれない。」
そうだ…忘れていた…。まさかあいつらが大蛇族だなんてこと…ないよな…?