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#イラスト部屋
この学校には、七不思議がある——
けれどそれは、誰もが知る「七つ」ではない。
語られていない“八番目”から先が、確かに存在している。
知らないほうがいい話。
触れてはいけない領域。
そして、そのひとつ——
“八番目”は、こう呼ばれている。
七不思議八番「コトダマの領域」
かぐらぎゆうなは一人放送室の🎤に向かって
「………………友達がほしい」
ぽつりとく。
しかし次の瞬間
廊下に“無数の足音”。
「友達だよ、ゆうな」
「友達だよ」
「友達だよ」
それは“人ではなかった”。
「………………違う・・・・・・」
震える声。
「俺が欲しいのは・・・・・・ こんなのじゃない」
足音は止まらない。
むしろ、近づいてくる。
ぺた、ぺた、ぺた、と。
まるで湿った何かが床を這うような音。
「友達」
「友達」
「友達」
扉の向こうで、声が重なる。
男でも女でもない、年齢もわからない、不気味な“同じ声”。
ゆうなは一歩、後ずさる。
「来るな・・・・・・」
🎤を握る手が震える。
「来るなって言ってるだろ・・・・・・!」
ガタッ__
放送室の扉が、大きく揺れた。
鍵は閉めている。
なのに。
ミシ、ミシ、と音を立てて歪んでいく。
「………..っ」
ゆうなは息を呑む。
(まただ)
(俺の言葉が、歪んでる)
願ったはずだった。
“普通の友達”を。
笑って、話して、一緒に帰るような。
でも出てくるのはいつも
「ねぇ、入れて」
「友達でしょ?」
「一人にしないよ」
__”優しさだけを真似た何か”。
「・・・・・・やめろ」
ゆうなは🎤を強く握る。
喉が焼けるように痛い。
それでも、言葉を絞り出す。
「・・・・・・お前らは、消えろ」
一瞬、静かになる。
廊下の気配が止まる。
しかし。
「やだ」
「なんで?」
「友達なのに」
ドン!!
扉が大きく歪む。
ヒビが入る。
「……っ、なんで・・・・・・!」
ゆうなの目に焦りが浮かぶ。
「消えろって言っただろ……!」
声が震える。
(なんで効かない)
(俺の世界なのに)
そのとき__
ふと、頭の奥で誰かの声がする。
「ねえ」
軽い、楽しそうな声。
「それ、本気で思ってる?」
「………え」
ゆうなの思考が止まる。
「“消えろ”ってさ」
「本当は、思ってないでしょ」
その声は、どこか楽しげで。
残酷だった。
「君、寂しいんだもんね」
「………っ、違う・・・・・・」
「違わないよ」
くすくす、と笑う気配。
「だから、“誰でもいいから来てほしい”って思ってる」
「だから来てあげたのに」
その瞬間。
扉の向こうの“それらが、一斉にく。
「来てあげたよ」
「優しいでしょ?」
「一人じゃないよ」
ゆうなの呼吸が乱れる。
「・・・・・・やめろ・・・・・・」
頭を押さえる。
「・・・・・・やめろよ・・・・・・!」
ドン!!!!
ついに、扉が大きく歪み、隙間が開く。
そこから
“手”が伸びる。
人の形をしているのに、どこか歪んでいる手。
指の数が合わない。
長さもバラバラ。
「ゆうな」
「ゆうな」
「ゆうな」
名前を呼ばれる。
何度も。
何度も。
何度も。
「…..っ」
ゆうなの目から涙がこぼれる。
「…こんなの、いらない・・・・・・」
声が、かすれる。
「・・・・・・ちゃんとしたやつがいい……」
「・・・・・・普通の・・・・・・」
「・・・・・・俺をちゃんと見てくれるやつがいい……」
静寂。
ほんの一瞬。
その“本音が落ちた瞬間
空気が変わる。
ピタリと、音が止まる。
廊下の気配が消える。
伸びていた手が、スッと引っ込む。
「……え」
ゆうなが顔を上げる。
扉の向こう。
誰もいない。
まるで最初から、何もなかったかのように。
「…なんで・・・・・・」
咳いたそのとき。
カチ、と音がした。
放送機材のランプが、一つ点灯する。
ノイズが走る。
ザー………ツ
スピーカーから、声が流れる。
「へぇ」
楽しそうな声。
「今の声とてもいいよ」
ゆうなはふと後ろを見る、、がだ誰もいない
「だ、誰・・・・・・」
返事はすぐに来た。
「君さ」
「ちゃんと願えば、ちゃんと叶うんだ」
「中途半端だから、変なのしか来ないんだよ」
くすくす、と笑う。
「じゃあさ」
一拍。
「次は、“ちゃんとした友達”呼んでみなよ」
ゆうなは息を呑む。
🎤を見る。
自分の手を見る。
震えている。
「……俺は・・・・・・」
怖い。
また、間違えるかもしれない。
また、ああいうのが来るかもしれない。
でも
「・・・・・・それでも」
小さく、咳く。
「…一人は、嫌だ」
ゆっくりと、🎤を持ち上げる。
深く息を吸う。
そして
「・・・・・・俺と、ちゃんと友達になってくれるやつ」
言葉を選ぶ。
慎重に。
「……俺を一人にしないでくれる、“本物の人”」
校舎全体が、とても静まる。
次の瞬間一
コン、と。
放送室の扉が、軽くノックされた。
「……っ」
ゆうなの心臓が跳ねる。
さっきのような乱暴な音じゃない。
ただの、普通のノック。
「………入っていい?」
聞こえてきたのは
“ちゃんとした、人の声”。
ゆうなの目が、大きく揺れる。
手が震える。
「・・・・・・どうぞ」
小さく答える。
扉が、ゆっくり開く。
そこに立っていたのは___
コメント
1件
すみません🎤がなんかだめらしくってイラストにしてます