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窓から明るい日が差し、ゆっくりと体を起こして時計を見ると昼になっていることに気付く。
外は騒がしく、ルカは闘技場喧嘩祭りがあることを思い出すが現在の気分や時間帯で行くことを断念する。
ルカ「依頼の後…市場で売り物ね…」
ルカはすぐに風呂を客室係に準備させた後、風呂に入って上がって、リュックを背負って身支度をする。
ルカは外に出て依頼が張られる掲示板から中々に報酬が高い依頼を1つを選ぶ。
ルカ「…こともありますが暇さえあれば話し相手に…」
ルカ「家庭教師の依頼か」
ルカは条件の中に女性のみと書かれているのを見て恐らく男性が苦手な方なのだろうと考える。
そして書かれた場所に依頼の紙を持っていき、訪ねるために馬車の横に立つ人に声を掛ける。
ルカ「すいません。馬車を出してもらってもいいですか?」
御者「ああ、もちろんですとも。どこまでですか?」
ルカ「北にこう…街を出たところなんですけど」
ルカは依頼の紙を見せる。
御者「ここですね。知ってますよ」
ルカ「あーそうなんですね」
御者「100テロです」
ルカ「そんなにするんですか?」
御者「ん?そりゃ祭りの日ですから人が多くて馬車なんて普通は見掛けませんよ」
御者「それくらい馬車に乗りたい人がいるんですから」
ルカ「じゃあ50テロにしてください。今の時間帯ならみんな闘技場で馬車を使う人もいないでしょ」
御者「んー…70テロなら乗せますよ」
ルカ「まあそれなら払います」
御者「分かりました。じゃあ後ろの荷台に乗ってください」
ルカは馬車の荷台に乗る。
御者は急に馬車を走らす。
ルカ「うわっ」
ルカは体勢を崩す。
御者「はははっ」
ルカ(この御者腹立つ…)
石道を走る中で座る腰が何度も浮くくらいに馬車の操縦が荒い。
ルカ「もうちょっとゆっくり走ってください!」
御者「はいはい」
御者は馬車の速度を落とし、ルカはやっと安堵したように体全体の力を抜いて座る。
移動する中顔を覗かせて景色を見てみると子供が家の中で走り回ったり、端に見える開けた場所から子供達の楽しそうな声が聞こえ、風が髪をなびかせる。
ルカ「ふぅ…」
1時間程経過して街の外に出る。
特に街の周りに壁が囲われてある訳でもなく、ただ家や屋台が境界線を示しているようになっており、そこを過ぎた。
しかしすぐに鳥の声が聞こえてきた。
それ程近くに森があり、緑の色が視界を埋め尽くす。
そのすぐ数分後に馬車が止まる。
御者「はい。着きましたよ」
ルカはリュックから80テロを取り出して渡す。
御者「ありがとうございます」
ルカ「はい」
ルカは馬車から降りて、森の少し開けた小道を見つけ、そこから歩いていく。
数分間歩き続けて開けた場所につき、木造でできた一階建ての一軒家がある。
家の周りには木々がなく、雑草だけが綺麗に生えている。
それを見たルカは少し眺めた後に扉をノックする。
扉が開き、小さな猫人族が出迎えた。
ルカ「依頼から来ました。モゼル・ハイセンさんは居ますか?」
ルキナ「ハイセンさんなら今仕事に行っていますよ」
猫人族はガルシャル語で話し、ルカもそれに合わせる。
ルキナ「誰でしょうか?」
ルカ「うん。初めまして、私の名前はルカ」
ルカ「グイタル語を教えて欲しいって依頼されてたから来たんだけどあなただよね」
ルカ「お名前は?」
ルキナ「私はルキナです」
ルカ「何歳?」
ルキナ「えっと…何歳かですか?私自身数えたことがなくて分かりません…」
ルカ「あー…でもまだ小さいよね」
ルカ「そのハイセンさんはいつも何時に帰ってくるの?」
ルキナ「最近はいつも夜の8時に帰ってきています」
ルカ「そっか、じゃあそれまでお家に上がっててもいい?」
ルキナは少し考える。
ルキナ「多分大丈夫です」
ルカ「うん。お邪魔するね」
ルカは家の中に入り、ルキナは自分の部屋に案内する。
ルキナ「こっちに来てください」
ルカ「うん」
ルカとルキナは部屋の中に入る。
ルカ「綺麗だね。いつもここで何するの?」
部屋の中にはベッド、2つの人形、1つのぬいぐるみ、雑誌、椅子、机が置いてある。
ルキナ「そうですね…例えば人形を使っておままごとをしたり、雑誌を読んだり、他にも色々…外に出たりも」
ルカ「いいね。楽しい?」
ルキナ「幸せです」
ルカ「優しい主人なんだね。待っている間にグイタル語の勉強する?」
ルキナ「はい。お願いします」
ルカはテーブルの上に紙とペンとインクを置く。
ルカ「挨拶は知ってる?」
ルキナ「はい。挨拶は確か…」
ルキナはグイタル語で挨拶をする。
ルカ「おお!じゃあこれは?」
ルカは紙に書く。
ルキナ「分かりません」
ルカ「これはさようならっていうお別れをする時の挨拶」
ルカは何度か休憩を挟みながらルキナに4時間程グイタル語を教える。
ルカ「よし、もう5時か」
ルカ「ルキナちゃんお腹空いてきた?」
ルキナ「そうですね。お腹空いてきました」
ルカ「早く夜ご飯食べたいね」
ルカは笑顔で微笑む。
ルキナ「はい」
夜7時近くになり、誰かが玄関の扉から鍵で開けて入ってくる音が聞こえる。