テラーノベル
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主の後輩である結城瑞希と主の同僚でアモンの次ではあるが、晴れて恋人になった四季隼人。
この2人は主に忠誠を誓い悪魔執事としてではなく執事としてのマナーを身に付けてもらうため、ベリアンからマナー指導を受けていた。
「…手はこうして…そうですね。お辞儀の角度は…」
結城と隼人は見様見真似でベリアンから挨拶の練習をしていた。
「結城さんは以前ミヤジから教わった事もありますし、四季さんも飲み込みが早くてお上手です。」
ロノはテーブルに美味しそうな料理とナイフとフォークを並べ終えると、隼人は目を輝かせて近付いていった。
「ロノの料理はいつ見ても美味そうだよな〜」
隼人がそう言うと、お腹を鳴らしていた。
「へへっ。今日はマナー指導って事で前菜からデザートまでのフルコースで用意してるからな!つっても、どれも少量にして…あれ?」
ロノの説明も聞かず、隼人は椅子に腰掛けると頂きますと挨拶をし、食べ始めていた。
ナイフとフォークの使い方、ナフキンを膝に置く時の向き、フィンガーボールの使い方から何かを落とした時の対応何から何まで完璧と言える程に熟していた。
結城もわざわざ教える程の事ではないくらいテーブルマナーは出来ていた。
「そう言えば、先輩の実家って…」
「あれ?言ってなかったっけ?親父は元々外科医やってたけど、今は幾つかの病院持ってて経営者やってる。
◯◯んとこの病院に行くのめちゃくちゃ反対されたけど、俺が言う事聞く奴じゃねぇっての分かってんのか最初だけだったわ。
まぁ…外科医としてクソ親父より上にいってやるって大口かましちゃったんだよな〜。でも何でかしんねぇけどこんなんなっちったわ。」
笑いながら話してはいるが、苦労話をひけらかすものではないと思った隼人なりの配慮だった。
隼人の実家は主と同じ医療系家族であり、未だ昔ならではの風習が残っていたが隼人はそれに従う事はほとんどなかった。
親族会議でも、『医者にはなってやる!でも俺は俺のしたいようにする。四季家が何だってどうでも良いんだよ。つまんねぇ人生なんかお断りだわ。』と言い放ち親族達を一蹴したのだった。
それでも、隼人が親族から期待されている理由は医師としての腕がものをいっていた。
「先輩のお父さんって社交パーティー開いたりしてますもんね。そりゃぁ、ある程度のマナー指導されてるのも当然ですよね。まぁ俺は独学ですけど。」
ベリアンは結城と隼人の会話を聞きながらマナー指導をする意味があるのかと考えてしまっていた。
「…私が結城さんと四季さんに教える事って何かあるでしょうか?」
ベリアンは少し気まずそうにしていたが、結城は執事としての振る舞いを教えて欲しいと言った。
ちょうどその時─
「失礼します。今、マナー指導をされているとお聞きしたもので…ハナマルさんにもご指導を頂ければと思い連れて来た次第です。」
ユーハンは笑顔でいるが、怒りを抑えている事が手に取るように分かった。
隼人はハナマルを見てまた何したんだ?と言いたげたな顔をして、結城は懲りない人だなと呆れていた。
「私はこれで失礼します。…ハナマルさんはしっかりと反省して下さいね!」
ユーハンは食堂から出て行くと、その場に居たベリアンとロノと結城と隼人の視線は自然とハナマルへと移った。
「いや、俺はただあんまんの賞味期限を気にしてやっただけで…後は仕事もちょ〜とだけ自主休憩してただけつーか…」
「ハナマル…仕事くらいやれよな。俺でも仕事くらいはちゃんとやるし、それに人の食いもん取るなよ。ほれ、飴やるから。」
隼人はポケットから飴を取り出し、ハナマルへと渡した。
「…先輩、何で持ってるんですか?」
隼人は主がよく低血糖で倒れていた時があったからその名残でポケットに飴やラムネを数個入れているという事を話した。
その後、結城と隼人は紅茶の淹れ方や執事としての立ち居振る舞いをベリアンから教わっていた。
2人は筋が良いのか、飲み込みが早くベリアンの教えを次々と難なく熟していった。
「後は、我々は歌やダンスも練習するのですがいかがなさいますか? 」
結城と隼人は顔を見合わせると、結城は歌うのは恥ずかしさがあるのか乗り気にはなれなかったが、隼人は歌う気満々だった。
隼人はスマホを取り出して歌えそうな曲を探していると、これなら流さなくても歌えると思い歌い出した。
「It’s funny how starts,just how it all begins You get your sights ondreams And man a thousand different things … 」
結城は歌い始めで何の曲なのかすぐに分かった。これは主に向けた歌なのだろうなと思い隼人の歌声に耳を傾けた。
ベリアンとロノとハナマルは普段使っている言葉ではないのはすぐに分かったが、隼人の想いが歌声に変わりベリアンとロノとハナマルの心を揺さぶった。
隼人は歌い切ると愛おしそうに左手の指輪を見つめた。
「隼人…この歌ってどんな歌なんだ?」
ハナマルは隼人の歌声に聴き惚れてしまい興味を持っていた。
「この歌は本当の贈り物(幸せ)は、自分が受け取るよりも多くのものを他者に与えること(愛や優しさ)で見つかるっていう、利他の心と真の幸福を描いた深いメッセージが込められてんだ。」
(…◯◯、愛してる。)
隼人は心の内で主に愛を囁いた。
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Blue−The Gift
ぷち
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#幼馴染
コメント
1件
番外編なのに本編以上にギュッと詰まっててめっちゃ良かった…!!✨ 隼人の実家事情とか、ポケットに飴を持ってる理由とか、そういう背景がちょっとずつ見えるのがたまらん😭💕 最後の英語の歌、主様への想いを込めて歌う隼人に胸が熱くなったよ…「愛してる」心の中で囁くのずるすぎるでしょ!!🥺💖