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「あ!こんな大渦の場合泳げようが泳げまいが関係ねェか」
『ししっ確かに。でもやっぱり航海士は必要だね』
「そうだなァ…でも一番はやっぱり」
「『音楽家』」
『だよね、っわわ』
「あーっ」
やはりそんなに知識のない二人は他愛のない会話をしながら楽しく仲良く渦の中に飲み込まれていった。
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とある島
「なに、酒樽が海岸に流れてきただと?しかも風呂樽サイズだって?雑用コビー」
「は…はい、まだ中身も入っているようなのでどうしたらいいでしょうか……」
「そりゃいい!!おれ達で飲んじまおう!!」
「しかし兄弟!もしお頭にバレたらおれ達ァ…」
「なァにバレやしねェよ
このことを知ってんのは酒蔵掃除のおれらとヘッポココビーの4人だけだ」
「それもそうだな」
「わかってンなコビー…」
このコビーと言われた雑用。酷く自分に自信がなく、海賊に怯えているようだ。
「は…はい、もちろん!ぼ…ぼくは何も見てません!えへへへ…!
だ…だからなぐらないでく…」
「あーーーーっ!!!!
よく寝たーーーーーっ!!!」
「ぬあ!!なんだ!!!」
どデカい風呂サイズの酒樽から出てきたのは麦わら帽子を被った少年。
足元にはもう一人いるようだ。
「何とか助かったみたいだなァ、目ェ回って死ぬかと思ったよ!!はっはっはっはっは!!
無事か?エマ?」
『なん、とか………目が、ぐるぐる、ぐる』
「大丈夫じゃねェな?ほらおんぶしてやるからさ、乗れよ」
『あり、がとルフィ』
エマがルフィにおぶってもらうなり、こちらを向いている酒蔵掃除の皆様と目が合う。
「「「「…………………!?」」」」
「ん?だれだお前ら」
「「「てめェがだれだ!!!」」」
「一体、どういう状況で樽から人間が出てくんだ!?」
『航海、士がいな、くて、音、楽家が、よくて』
「いいからおめェは休んでろ!!!」
ぴったり揃うツッコミに、船長はとぼけ、戦闘員は敵にまで心配される始末。大丈夫かこの海賊団。
「さぼってんじゃないよ!!!」
「ぐおっ」
「ぎゃあ」
「うわっおうっ」
『わわ、大変』
突如飛んできた金棒にバラバラに吹き飛ばされる。
「あの…大丈夫ですか?ケガは?
ずいぶん吹き飛ばされちゃいましたけど」
心配して見に来てくれたコビー良い奴である。
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