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「はははは!ああ大丈夫、なんかびっくりしたけどな。しっかりエマも守ったし。
おれはルフィ、ここどこだ?」
『ごめんねルフィ、ありがと。
エマだよ、よろしく』
「この海岸は、海賊"金棒のアルビダ"様の休息地です。ぼくは、その海賊船の雑用係コビーといいます。」
『コビー、いい名前だね』
「は、はい!?そ、そ、そそうですかね……」
『うん』
「あ、ありがとうございます…」
酔いが覚めたエマは、ルフィの背中から降り挨拶する。
コビーは女慣れしていないのかすごく照れていたが、エマの頭の中は"??"でいっぱいである。
「ふーんそうか。
実はどうでもいいんだけどな、そんなこと」
「はあ…」
「小舟とかねェかな、おれらのやつ渦巻にのまれちゃって」
「う…渦巻!!?渦巻に遭ったんですか!?」
「あーあれはびっくりしたよまじで」
『目ぐるぐるになった』
「ふつう死ぬんですけどね…
こ…小舟ならない事もないんですが…」
化け物を見るかのような目でコビーに言われると、二人は顔を見合わせて首を傾げた。
二人の普通基準はとてもとてもおかしいのである。
二人はコビーに小舟があるという場所に案内してもらった。
「なんだこりゃ、棺桶か?」
「一応…船です、ぼくが造った船です…!
二年かかってコツコツと…」
『すごいね、二年も』
「で…いらねェの?」
「はい…いりません。この船は逃げ出したくて造ったんですが、結局ぼくにはそんな勇気ないし…どうせ一生雑用の運命なんです。
一応…本当はやりたい事もあるんですけど」
「じゃ逃げればいいじゃないかこれで」
『泳げればいけそうだよね』
「厶…ムリですよ、ムリムリ
もしアルビダ様に見つかったらって考えると足がすくんで……!!恐くてとても…!!!」
見せてもらった小舟はこのコビーが造った船。
言っちゃえばボロく、すぐに沈んでしまいそうだが二年もかけて造る根性は、飛び出す勇気以上に大変な事だと思うが。
そしてコビーから語られるのは運命の話。
「そう…あれが運命の日でした。ぼくは、ただ釣りに行こうとしただけなのに…間違って乗り込んでしまったのがなんと海賊船!!!
あれから二年殺されないかわりに航海士兼雑用係として働けと…!!」
「お前ドジでバカだなーーっ
そのうえ根性なさそうだしなーおれお前キライだなー」
『この船で二年…つらいね』
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