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次の日、レイナ達は朝の支度を済ますと、旅館ないから出られるかどうかを試してみることとなった。
「出れたとしてどこ行く?」
「ん〜…温泉街とか観光する?」
「流石に観光とかは4人いる時にしよ…」
パンフレットを見ながら温泉街を回る計画を立てる2人に若干引きつつも、流石に観光は4人の時にしようと言う。
全員朝食も食べ終わり、レイナ達は玄関へと向かった。
「よし、出るよ…!」
アスカがせーのっと言う声に合わせて恐る恐る旅館の門をくぐった3人は、傍から見たらやばい人達に見えただろう。
だが、すぐにそんな周りの目も気にならなくなった。あの、太鼓と笛の音が聞こえたのだ。
「クソッ」
「外に出るのもダメなの!?」
(…あれ?)
3人は音が聞こえると同時に、旅館の外を走り出す。周りからどう見られているかなんて、頭の中にはない。代わりに、レイナの目には妙なものが視えていた。
(なにこれ…!?)
周りに黒い霧のようなものが見えるのだ。それは、次々とこちらを大丈夫かこいつという目で見てきている通行人達を飲み込んでいく。
(コレマジでやばいんじゃ)
そう思っていると、不意に周りの霧が晴れた。先程まで聞こえていた音楽も聞こえない。
(終わった…のかな?)
ホッと胸を撫で下ろすが、すぐにこんなことをしている場合じゃないとスマホのGPSを確認した。すると、ソウの位置がわかる緑色の丸は旅館の自室あたりの位置にあったが、ナギの青色の丸はなくなっていた。
(ナギがやられたか)
ソウが死んだ時、服が残っていなかったので、やられた時に身につけていたものも一緒に無くなるのだろう。ソウの丸がなくなっていないということは、ソウはやられたときスマホを持っていなかったようだ。
レイナはそこまで確認すると、アスカに連絡をする。相手もスマホを持っているため、ワンコールで出た。
「アスカ、無事?」
『うん。僕は無事だけど、ナギはやられたっぽいね。GPSで確認出来なくなってる』
「了解。今そっち向かうね」
『うん。動かないでおくね』
そこで電話を切り、レイナはGPSでアスカの位置を確認しながら、アスカガいる場所へと向かった。
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「レイナ〜!」
少し遠いところでアスカが手を振っているのが見える。
レイナはそれが目に入ると、駆け足でアスカの元へと向かった。
「やっと着いた…」
「お互い全力で真反対の方向に走ったからね…そりゃ距離も離れるよ」
近くの椅子にすわって自販機から買った飲み物を飲みながら、今後のことを話す。
「外には出れたけど、ナギが居なくなっちゃったね…」
「まぁ、でも今後一人生贄にすれば出れるって言うことがわかったし」
「レイナ、しれっと怖いこと言わないで」
「冗談だよ」
そう言いながらも、レイナは何となくアスカがジュースを持っている手を見た。
(…?)
「レイナ、僕の手がどうかした?」
「いや、なんでもない」
その手になにか違和感を感じたが、アスカに不振そうに言われ、手から目を離す。
「っていうか、なんかソウが死んだ時に比べてだいぶ軽くない?」
「うーん…目の前で死んだとこ見てないしね。それにナギとはかなり長い間一緒にいるし、アイツはそう簡単には死なないでしょって思ってるのもある」
「今死んでるけど…」
「それでもなんか生き返りそう」
「なにそれw…ナギとどんくらい一緒にいるの?」
「うーん…かれこれ600年以上は一緒にいるんじゃないかなぁ? 」
(…)
少し胸がモヤッとした気がしたが、気のせいということにしておく。
「ソウは?」
「大体80年くらいかな」
「意外と短いんだ」
そう言った直後、約100年を意外と短いという自分はもう感覚がおかしくなっているということを自覚する。
「うん。…さて、全力疾走した後の休憩もできたし、今後どうする?」
「うーん…あの神社とか行ってみない?」
「神社かぁ〜…お守りでも買うw?」
「ワンチャン効くかもねw」
そんなことを言いながら、2人は神社へと向かった。
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長い石段を登り終え、鳥居の前に立つ。
「ぜぇ、ハァ、ゼェ、」
「レイナ、自分から来たいって言ってたのに、なんでそんなに疲れてるの?」
「行き、ハァったいと、体力っゼェ、では、話がべつ…ハァハァ、」
今回は前にした体力増強の魔法をしなかったため、物凄く疲れた。ピンピンしているアスカを、少し恨みがこもった目で見る。
「もう、早く行こ!」
そう言ってアスカが鳥居の中に足を踏み入れると、当たりが暗くなり、笛と太鼓の音が鳴った。
(あ、終わった)
そう感じた瞬間、レイナは背後にいた鬼に切られた。
どうも、最近何故かほぼ毎回書いている途中で寝落ちしてしまう主です。
深夜寝る直前の暖かいベッドの中でやるなって話ですよね(笑)
それでは、さよなら〜( ᐙ)/