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クールな上司の秘密の顔は、甘々溺愛彼氏⁉

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クールな上司の秘密の顔は、甘々溺愛彼氏⁉

5 - クールな上司には、秘密の顔がある? ‐5-

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2024年06月09日

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──その日の会社からの帰りに、駅ビル内にあるショッピングモールを気晴らしにふらふらと歩いていた私は、とあるお店のショーウィンドウに目を留めた。


「可愛いなぁ……」


ピンクベージュのカラーに、ヒールの部分には同系色の大きなサテンのリボンをあしらったハイヒールを、ウィンドウ越しにじっと眺めていると、


「お客様、よろしければお履きになってみませんか?」


店員さんからそう声がかけられて、「ああ、いいです!」と、手を振って答えた。


こんな可愛い色合いのヒールなんて、きっと私には似合わないだろうし、何よりハイヒールを履いたらさらに身長が高見えして、もっと可愛くなくなってしまう……。


「すいません」とスタッフさんに言い、お店を離れたけれど、後ろ髪を引かれる思いが残った──。


私には、自分の身長に少なからずのコンプレックスがあった。今まで付き合ってきた男性からは、『もう少し身長が低ければ、女らしくて可愛いのに』なんて言われたこともあって、167センチ程ある背を恨めしくも思っていた。


もしもアミとエミみたいに背がもう少しだけ低かったら、あのハイヒールだって私も履けたのにな……。


ぶんぶんと頭を振って、そんなネガティブな考えを追い払ったのだけれど──


「やっぱり、可愛かったよね」──口からはついまたぼやきがこぼれ出て、自らの未練がましさに、独り仕方のない苦笑いを浮かべた。

クールな上司の秘密の顔は、甘々溺愛彼氏⁉

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