テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
🩷食べることに依存 翌日ティアはデータ入力の仕事が終わったあと施設内の売店で食べ物や飲み物を買い込みました。
部屋に戻り、買ったものをテーブルの上に置き、いつでも食べられるようにしておきました。
今日も午後1時30分からミリアとのカウンセリングがあります。
職員がいつも通り昼食を運んで来てくれました。今日の昼食は、ミートソーススパゲッティ、サラダ、アイスティー。昼食を食べてカウンセリングの時間まで部屋でゆっくりしました。
「食いしん坊だな」「お前に食べる資格なんかあるのか?」「本当に欲望を抑えられない」「どうしようもないな」幻聴が姿をあらわして言いました。「……」ティアは黙って聞いていました。幻聴の言っている通りだと思ったのです。抑制力の弱いティアは、自分の欲望が何一つ抑えられなかったのです。(わたしはどうしてこんなに抑制力が弱いの?我慢できないんだろう?)ティアは情けなくなりました。「食べることは生きることだ、お前なんかが生きていてなんになると思っているんだ?」ティアは行動で幻聴を無視して生きてきましたが、幻聴の言う通りであるのが、今、本当に恐ろしくてどうすればいいのかわかりませんでした。考えないからティアは幸せだったのです。ティアはそれでもテーブルの上に置いてあるスナック菓子の袋を開けました。食べることは楽しく、ティアが楽しい気持ちでいれば幻聴はあらわれないのです。ティアはスナック菓子を食べ始めました。幻聴の姿が薄れてゆきます。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!