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カイラ「……腹へったぁ!!」
「カイ…何さけんでんの。迷惑になるでしょ…?」
灰色の綺麗な長い髪にピンクのメッシュが時々入り交じっている少女がカイラの横に降りてきた。その少女はカイラに声をかけた。
カイラ「ん?ユリかぁ……。食いもんがねぇんだよー。アルバイト騒ぎすぎてクビになったしよー………」
ユリ「また?……カイ…あんた馬鹿も度が過ぎない?」
カイラ「あぁ!?そんなんだから顔はまあまあいーのにモテねぇんだぞ!!」
ユリ「!!…うるさいバカっ!! 」
カイラ「いっ…て、どこ行くんだよ!!」
ユリはカイラに向かって何かを投げる。
ユリ「もうアカデミーに行く!!それ食ってなさいよ!!」
カイラ「!!……サンキューな!」
カイラの手には1つのパンがあった。
カイラ「(こんな風に俺に話しかけるのはユリともう一人。九条 テルがいる。何故か分からないけど俺はいつも無視される。ある程度は見てくれっけど…見てもらうためにばか騒ぎしてるけどたぶん逆効果……ま!んなこと気にしてられねぇか!!)」
カイラ「ヤベ!!早くアカデミー行かなきゃな…。今日は初の卒業試験だし……!合格できっかなぁ!」
アカデミーには卒業試験がある。卒業試験の内容は担任の先生と戦うことだ。勿論先生は忍術を一切使わないし、道具も使わない。手もまあまあ抜く。一年に六十人ほど受かるのだ。
アカデミーの先生「今日は卒業試験な、名前を呼ばれた奴はもう帰れ。相良ユリ。相沢カイラ。九条テル。西城ヒダネ。」
ヒダネ「?あの、なんで俺たちは帰るんですか?試験が……」
緑髪の青年ヒダネは手をあげて質問をした
アカデミーの先生「流石はヒダネだ。全部の成績が優秀なだけある。ヒダネが合格するのは当然なことだ。戦う意味がない。相良は忍術はダメだが体術はまあまあいいだろうな、体術は。九条は…ま、ヒダネよりは劣ってるがいいんじゃねぇか?相沢はまあ、合格するだろ、バランスまあまあいいんだからな、」
ユリ「(体術って強調しなくても良いじゃん…)」
テル「(……褒められてる気がしねぇ。)」
カイラ「やっぱ俺って最強だから試験なんかしなくてもいいんだよなぁ!!」
カイラは笑顔で大きな声で言った。辺りは静まる。ユリはそんなカイラを見て少し悲しそうな顔をしたが、すぐに笑顔を作り立ち上がってカイラとテルに話しかける。
ユリ「カイ、テル…かえろ、合格みたいだし。」
テル「くそっ…。」
テルは悔しそうな顔をしている。
ヒダネ「…僕も帰ります。お疲れさまでした、」
ヒダネもどこか悲しそうな顔をして立ち去ろうとする
アカデミーの先生「おう!ヒダネ!!頑張れよ!!」
アカデミーの先生は笑顔でヒダネを見送る。
ヒダネ「…はい。」
ヒダネは小さく、低い声で返事をした。
―――――――――――――――
ユリ「…ホントにえこひいき酷いわよね、あの先生。」
階段に座って頬杖をつきムッとしながら話すユリ
テル「あいつだけじゃねぇよ、回りのやつらは大抵そうだろ。」
テルは慣れたと言わんばかりの顔をしながら上を見た
カイラ「…腹立ってくる~!!何でなんだよ、マジでっ!」
カイラは階段から立ち上がって大声で叫ぶ
ユリ「…私はわかるけど。」
ユリは横を見て少し眉毛を下げた
テル「…まあ、俺もわかるが、納得いかねぇよ。んで親のせいで…」
テルは歯を食いしばる眉はつり上がっている
カイラ「俺は検討つかねぇぜ?」
カイラは二人の様子を見て間抜けな顔で言う
テル「そーかよ、相変わらずのバカだなテメー。」
テルは呆れ顔で言う。
カイラ「んな!!」
挑発に乗っかりカイラが叫び、テルが立ち上がった。いまにも喧嘩が始まりそうだが
ユリ「はいはい。よしなさい。」
ユリはカイラ達の間に入って喧嘩を仲裁した。
ユリ「なんにせよ、私達は明日から忍花なんだから!頑張るわよ!」
ユリは笑顔で手で拳を作って話す。その瞬間、ユリの後ろに青色のショートの髪金色の目が特徴的な女の人が現れた。年はカイラ達とさほど変わらないだろう
「…ふぅん、君達が噂の問題児達かぁ。」
その女の人はニヤリとしながら三人の顔をじっくりみる。
ユリ「!?」
カイラ「!?」
咄嗟のことに驚きユリとカイラは固まる。
テル「!誰だ!!」
テルは警戒心丸出しで忍具入れに手をつける
栞「ま、落ち着いて落ち着いて。私の名前は早乙女栞。明日から君たち3人の担任さ。」
手を上下に揺らしてまるで動物をなださめるような行動をする栞。
ユリ「……早乙女、栞?(どっかで聞いたような……?)」
ユリは片眉を下げて考える
栞「んー。取り敢えず自己紹介頼める?」
栞は座ってカイラたちを見ながら訪ねる。
ユリ「(大分いきなりな人だなぁ)」
ユリの頬に少し冷や汗が浮かんでいる
カイラ「俺は相沢カイラ!好きなもんは煎餅、嫌いなもんは苦いやつ!!」
カイラは右手でガッツポーズをして笑顔でいう
ユリ「私は相良ユリって言います。好きなものは冷たいもので、嫌いなものはイモです。」
ユリは手を後ろに組んでにこやかに話す
テル「九条テル。好きなものも嫌いなものも無い。」
テルは手を組んでどうでも良さそうな顔をして話す
栞「そっかー。じゃ、明日からよろしく~。今日は実力みたいからちょっと三対一、しよっか。」
栞はよろしく、と手を降った後、立ち上がってカイラ達を見ながら言う
ユリ「三対一ですか…?いくらなんでも…」
ユリは困った顔をして言う。栞の心配をしているのだろう
栞「ん?別に問題ないよ、」
そんなユリに対して栞はニコッと笑って答える
テル「…」
そんな態度にテルはムッと眉間にシワを寄せる
カイラ「な、なんだとぉ!?」
ユリは心配そうな顔、テルとカイラは怒った顔、栞はニコニコ笑っている。