テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
どうしよう。すっごい集中出来ない。
視線はギターに。指先も弦を弾いている。
それなのに、全くと言っていい程頭に音が入ってこない。
目の前に集中しようと手を動かし続けるも、同じフレーズばかり弾いてしまう。
「あ”ーーもう…っ」
ぐるぐると巡る思考を強制的にシャットダウンし、大きく息を吐いた。
「さっきからなんなの、笑」
同じくギターを鳴らしていた若井が顔を上げて笑う。
血色の良い唇が弧を描いて。
パーカーの緩い首元からは鎖骨が見え、頬は僅かに赤い。
乾かしたばかりの髪はふんわりと目にかかっている。
これが元凶。全部これのせい。
ギター練習の為とは言えど、久しぶりに2人きりでさ。
加えて風呂上がりとか。
お互いに忙しくてずっとお預けくらってた俺が我慢できるとでも?
勿論そんな訳はなく、気が気じゃない状態でかれこれ10分以上。
寧ろ10分耐えてんのが偉いと思う。
あぁもう、明日が仕事じゃなければ我慢なんてしてないのに。
「……はぁ」
もう一度溜息をついて、適当に弦を弾いていた手を止める。
「…若井」
「え、なに」
改まった声に名前を呼ばれた若井が、ほんの少し身構える。
「ハグさせて。」
真っ直ぐに、目を見つめながら。
我ながら真剣に何を言ってるんだ、と思う。
「……………?どうぞ…」
腕を小さく広げる若井は明らかに困惑していて。
仕方ないじゃん、こうでもしないと手出そうなんだって。
ギターを床に置き、若井の肩に顎を乗せるようにして正面から抱き締める。
これ以上の事が出来ないんだからせめて少しだけでも。
とか、思ってたのに。
やばい無理かも。全っっ然逆効果。
薄く伝わる暖かさと仄かな甘い香りが余計に感情を昂らせる。
「…あーーーもう、わかぁい………」
触れたくなる衝動を抑えようとした行為は、見事なまでに効果無しで。
やり場のない思いを乗せるように体重をかけて強く抱き締めた。
「ねぇほんとになんなの、笑」
笑い声と共に小さく抱き締め返される。
こんなに距離は近いのに、これ以上触れられないのがとにかくもどかしい。
「…………我慢してんの、明日仕事だから。」
肩口に顔を埋めるようにして、くぐもった声を落とした。
小さく漏れた声の後に間があってから、意味を理解したらしい若井が呟く。
「…あ、そういう事………」
「そうだよ、若井のせい」
「俺のせいじゃない気もするけど」
「いや、若井のせい」
なんで、と笑った若井の身体がそっと預けられた。
回された腕にはほんの少し力が入って、息が詰まりそうになる。
「じゃあさ」
「…うん?」
「明日、ね」
耳の後ろに柔らかく落ちた素直な声。
たった一言なのに、その一言がどうしようもなく気持ちを溢れさせた。
ずる、そんなの今言わないでよ。
ほんの少し身体を離して、若井の目を見つめる。
「………我慢させる気ある?」
「あるよ、笑」
本人の言葉が1番逆効果なんだけど。
全部若井のせいなんだからどうなっても文句言わないでよね。
「じゃあ明日は好きにしていいんだ」
「え、加減はしてよ」
「頑張ってね。」
「やだ、こわ………笑」
そう言って笑う若井が小さく肩を竦めて目を細める。
俺の胸元を軽く押し返すようにして若井の手が触れた。
その表情、仕草が揺らいでいた理性を余計に揺さぶる。
「ねぇ」
若井の腰を抱き寄せ、片手で服の裾に手を入れる。
指先で身体のラインをなぞると微かな吐息が耳を擽った。
「我慢させる気ないでしょ」
「っ、………別に?」
一瞬笑いが零れた唇を結んで、目線を泳がせる若井。
絶対楽しんでるよね。
それとも誘ってるの?
それなら沢山可愛がってあげる。
わざとらしく腰に触れながら、耳元にそっと声を落とした。
「どうなっても知らないよ?」
なんとこちら、上手く文章がかけず1週間ほど放置していた作品になります(おい)
元々大したクオリティの物作ってませんがこれがスランプってやつですかね、へへ←
コメント
9件
ヒエッ…お風呂上がりでぽわぽわな若井さん…私が保護します…

ぎぃぃぃやあぁぁぁぁ!!! 好き、大好き、ほんと好き。 煽ってる、確実に煽ってるだろ!!若井っ!!なにもうっ、かっわいい……♡♡ くららさん現在、床をのたうち回ってます。