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ぼくの名前は猫又おかゆ。突然だけどぼくには悩みがある。ぼくには鷹嶺ルイという恋人がいる。後輩として事務所に入ってきて、縁があって今はお付き合いしている。
ルイはお付き合いを始める前から、
ぼくに「かわいい」って定期的に言ってくれてた。
「るい〜、お口になにもついてない?」
「ついてないよ、かわいいよ」
とか
「るい!この新衣装どう?!」
「すっごくにあってる!かわいいね」
って、べたべたに甘やかしてもらってる。
でも!!最近「かわいい」って言ってくれない。ぼくに飽きちゃったのかな、とか不安になってる今日この頃なぼくです。
ルイから久々に「かわいい」を聞きたい。
だから今日はとことん甘えてみようと思う。
「るい、ねむたい」
「ねむい?」
「うん、お膝かして?」
「ん、どうぞ」
上目遣いでお願いしたのに、響いてない?!
そうじゃないのに、と、むっとする。
「しゃっちょ、どうしたの?」
「…やっぱり眠くない!!」
「えー、なんだよそれ」
「るいがわるい!」
「いやどーゆーことだよ笑」
もう!なんでこんなときだけ鈍感なんだ!
ふだんはめちゃくちゃわかりてなのに。
今度は大胆に、ストレートに!
「…るい、ねえちゅーして?」
「えっ、どうしたの?」
「おねがい、ね、いいでしょ?」
「今日はいつもに増して甘えたさんだね、…ん」
「ん、むぅ…」
「どうしたの、ぷくってして」
だから!!!そう、なんだけど!そうじゃないの!!言葉がほしいの!
「るい!みてみて!ツインテールしてみた!」
「お、いいじゃん。にあってるよ」
くそ、そこまでして言わないならもうかわいい、でしか返答できない問いかけをする作戦にでる!!
「…かわいい?」
「しゃっちょはほんとにどんな髪型もにあうね」
ルイはそう言いながら頭を撫でてくれた。
え、この質問はどう考えても「かわいい」待ちだろ!!!おい!!
そんなにぼくに飽きちゃったかな。
もうだめなのかな、前みたいにいっぱい甘やかして欲しい…
「しゃっちょ、コンビニ行くけどなにかいる?」
「んー、ぼくもいく!」
「そう?じゃあ準備してね」
「はーい」
「るい、これにする」
「知育菓子?めずらしい」
「なんか久々に遊びたくなっちゃったの」
「そうなの、汚さないでよ、机とか」
「大丈夫!!!」
…「ありがとうございます、またお越しくださいませ〜」
「ルイおかしありがとう!!」
「全然大丈夫だけど、ほんとに汚さないでよね」
「大丈夫だよ!!だれだと思ってんの!」
「猫又おかゆ」
「おい信頼なすぎだろ社長」
「まぁ泥棒建設ですから」
「それにしても、あの定員さん声かわいかったね」
「え?」
「ん?声かわいかったねって」
その「かわいい」ぼくには言ってくれないのに
はじめてあった定員さんには言っちゃうんだ
「ふーん、ルイはあんな女の子がすきなんだ」
「え?しゃっちょ?」
「もうしらない!!!」
なんも考えずにお家に帰ってきてしまった。
ルイは恋人だから合鍵は持ってる、絶対にいま入ってこないでほしい。
「しゃっちょ?おじゃましますよ」
数分してなって欲しくなかったことになった。
ぼくを心配したルイが合鍵でうちに入ってきた。
「ここでしょ?しゃっちょ」
そう言いながらぼくがいる寝室に入ってきた。
やっぱりルイは分かり手だ。
ふとんに潜ってるぼくの隣に腰を下ろし優しく話し始める。
「しゃっちょ、どうしたの?」
「入ってこないでよ」
「合鍵わたしたのはしゃっちょでしょ」
「うぅ」
なんにも言い返せない。
「どうしてあんな不貞腐れたようなこといったの?わたしはしゃっちょの恋人だよ?」
「うるさい」
ぼくってほんとうにめんどくさい。
でもルイがわるいじゃんねこれは、だからぼくのわがままにも多少は付き合ってほしいところ。
「…しゃっちょかわいい」
「えっ」
「 “かわいい” 待ちだったの?」
るい、わかってたの?じゃあなんで言ってくれなかったの。
「なんでわかってたのに!!!」
勢いよく布団からでてルイと目を合わせた。
涙目になってると思う。
「やっぱり?いやごめんねしゃっちょ、なんか女の子は言葉より行動の方が嬉しい、みたいなのが流れてきたんだよ。それで「そうなんだ、実践しよう!」って思ったんだけど、ほら、わたしって不器用だから、行動意識したら言葉が足らなくなってたみたいで。」
「でも気づいてたじゃん!!」
「さっき、コンビニの定員さんの話のときに声かわいいって言ったら拗ねちゃったでしょ?
そのときはじめてきづいたの。ごめんね」
「…るいーーー泣」「もうぼく、るいに飽きられちゃったと思ったよ」
ぼくに飽きちゃったわけじゃないことに安堵してルイに泣きながら抱きつく。
「ごめんねしゃっちょ、いつだってしゃっちょが一番かわいいよ」