[妖怪退治はラクじゃない!]
【時間は止まらずに進む】
森を出ると変わってしまった光景に目が丸くなる…
「これは…一体?」
店や家がずらりと並び、道の真ん中には鉄の塊みたいなのが道を進んでいる。
「一体ライムさんはどのくらい神社にいたのですか?」
「言われてみれば…いつからいたっけな。」
何故だろう…思い出せないな。まぁそのうち思い出すか。
かなり進むと依頼書に書かれている路地裏に着いた。中は暗く、謎のオーラを感じる。
中に入ると、そのオーラの招待はすぐ分かった。
顔を紙のお面で隠しているから顔は見えないが、髪を1つにまとめておりその髪は腰の下までかなり伸びている。身長は低めでかなり身軽そうだ。
「…誰だ。」
その声は低くい。
「我は妖怪退治隊員のライムだ。お前の依頼書が出ている。」
「初めて聞いたな。妖怪が妖怪退治なんて。俺はヒル。ここのナワバリにいる奴らは全員俺に怯えているさ。で、お前は何をしに?」
「始末しに来た。」
「ほぉー面白そうだな」
かなり余裕を持っている…それほど力に余裕があるのか?それとも、これは挑発…?
「…!!その後ろの女は誰だ!」
「お前には関係ない。」
「ふ、ふん!まぁいい、まぁ最初は手合わせだ。この程度で死ぬなよ?」
そういうとそこにいた奴はパッと消えてしまった。
「くっ!瞬間移動の能力か。」
でもそれだけじゃないのだろう。きっとさらに強い力を持っているはず…
「うわっ!?ぐっ…」
我が急に上に浮いた。かと思ったら目の前に出てきた奴にそのまま蹴られて、地面に叩きつけられる。
さらに我はいつの間にか空中にいたり向いている向きが変わったりとした。
奴に箒を向けて能力をだすが、まるで来るのがわかっていたかのように交わされる。
そうか…奴の能力がわかった。
まずは透明になる力と、時間を操る力だ。
「うっっ…。」
そろそろ体力が持たない…まずは透明化を剥がさなければ。
でも地面はコンクリート。砂も何も落ちていない。その上葉もないから風も感じない。
「おいおい。まだ手合わせだぞ。もうギブか?」
「ライムさん!!」
輝夜さんの声だ。彼女はの手には…消化器?
「消化器です!役立ててください!」
輝夜さんは消化器を投げるがすぐヒルの手元に行ってしまう。
「透明化が解けてしまう物を俺がノコノコ渡すとでも思うか?こんな物、今にでも消して…」
今だ!奴が消化器を手にしている隙に奴に箒を向け能力をかける。
奴は消化器に夢中だったから気づいた時には動きが止まった。
「きっと奴は我の能力とは違い、この世界の動きを止めることが出来るのだろう。それも好きな時間まで。我は一定の物や場所しか止められない上、長くは止められない。時間は止まらずに進む物だ。」
消化器を奪い取りそこに落ちていた紐を持ってヒルに巻き付ける。動けないよう縛り付け、これで任務完了...?
「…!おいっ!卑怯だ!」
「あ?もうお目覚めか、目覚めなくても良かったのに」
「ライムさん。彼は手に着いている腕時計で時間を操っています。彼から時計を奪ったらもう時間は操れませんよ」
「お、これか?」
確かに奴は銀色の腕時計を腕に着けていた。
それを奪い取ると、ヒルは顔を真っ青にしてた。
「それは俺の大事なものなのに…」
「何を言おうと我は返さん。めんどくさいからな。」
「ライムさん気をつけて。まだ彼は何か力を持っています。」
「…そうなのか...ってあれ。」
奴は消えていた。紐を解いた形跡は無い。つまりそのまま瞬間移動をしたのか。
「ははは。手合わせはおしまいだよ。腕時計を奪ったのは君が初めてだ。じゃあそろそろ本番へと入ろうか。」
「まだ動けるのか。これは厄介だな。」
「そうか。お前はもう動く気力もわずかなのか。なら前にドイと奴から奪った力を使って見ようか。」
【おまけ】
皆様、輝夜です。今回は戦いが熱い上長いですね。これからどんな争いになるのでしょうか?今回のおまけではヒルさんの能力の話です。
時間を操れる能力。
瞬間移動する能力。
このふたつが今出ていますね。今回は時間を操る話です。ヒルさんは腕時計を進めると未来にいき、逆に回すと過去に戻れます。ですがこのふたつは使うとかなり力を使う事になりすぐに不利になってしまうのでヒルさんはあまり愛用しないみたいですね。次に時間を止める力です。これもまぁまぁ力を使いますが、そこまででは無いみたいです。ライムさんとは違い世界を全体止める事が出来るみたいです。まぁこのぐらいですね。ではまた次のストーリーでお会いしましょう!