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主要登場人物一覧
蔵島壱成(19)…2代目主人公 ULTIMATE緊急事案機動処理部隊第1班所属
中島佑紀弥(19)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属
松浦風雅(19)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属
長内貴也(52)…元ULTIMATE中央指令部長(元最高中央指令部長)
水崎一躍(23)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊所属
赤木龍一(33)…ULTIMATE緊急事案機動処理部隊長
室口翔平(42)…ULTIMATE3代目総監
福良啓二(29)…ULTIMATE総監秘書
岸田正龍(25)…警衛局中央監察部首席監察官付き監察官
工藤哲也(45)…警衛局中央監察部首席監察官
松永優大(35)…警衛局附属東日本方面本部松永班班長
有藤慶之(25)…警衛局最高監察部最高監兼5代目総統
佐島篤大(30)…最高中央指令部長
「何だ?今の声は」
「行ってみましょう」
「あ、あーそうだな」
蔵島と工藤は急いで上の階に向かった。
近づくにつれ聞こえていた声はどんどんと恐ろしくなっていった。声のもとにたどり着くとそこには有藤と赤木がもみ合う姿があった。
「有藤そこまでだ」工藤は拳銃を構えながら叫んだ。
「手を挙げてゆっくりとこちらにこい。そしてうつ伏せになれ」工藤が言うと有藤は手を挙げその場でうつ伏せの姿勢をとった。
「確保」工藤は有藤に馬乗りの姿勢をとった。
「く、工藤さん。あ、あれ」
「何だ?」震えながら声を出した蔵島に目をやった。
「あれを見てください」
「あ?」工藤は蔵島が指を指している方向に目をやった。そこには、目から出血している赤木の姿があった。
「赤木、大丈夫か?」
「こっちに来るな。そいつを抑えておけ」
「あ、あー」工藤は急いでもとの体勢に戻った。
「俺、救急の手配してきます」蔵島は携帯を手に持つとそのままトイレから出て行った。
その時だった。赤木の姿に集中していた工藤の頭を持っていた警棒で有藤が襲った。
「いってー」工藤は頭を手で抑えながら倒れた。
「勝者は俺だ。術科トップのお前らを倒した。俺は最強だ」そう言うと有藤は工藤の胸ぐらを掴み立たせると頭突きで再び倒した。
「そこでくたばってろ」そう言うと有藤は水道で赤色に染った手を洗いトイレから出て行った。
「思ったより雑魚しかいねーな。警衛は」有藤が呟いたその時後ろから声が聞こえた。
「有藤さん、そこまでです。銃を下ろしてください」
「その声は佐島だな」
「はい。あなたは間違っている」
「裏切ったのか?失望したよ。約束通り死んでもらう」そう言い振り返った有藤の目には想像を超える光景が広がっていた。
先程まで自分と共に戦っていた本隊のメンバーらがこちら側に銃を向けているのだ。
「あなたがいう革命はこれですか?だとしたら私は間違っていると思います。私は赤木さんのおかげでこの地位まで上り詰めることが出来ました。感謝しています。でも一つだけ私はあなたに恨みがある。あなたの勝手な行動のせいで死者が出ている。革命に犠牲はつきもの。あなたはそうおっしゃいました。犠牲を出してまで変えるほどこの国は腐ってますか?私は人民の命が尊いです。人の命か国か。考えればわかるでしょ。どちらが大切か。」
佐島は時折涙を流しながら言った。
「有藤義之、確保」その後、有藤は警衛局最高監察部に身柄が引き渡され2日間の取り調べが行われた。
その後、警視庁に身柄が引き渡された。
そして警衛局附属病院に不当に拘束されていた松浦、中島の身柄が解放され、地下牢に拘束されていた室口を始めとする1部ULメンバーも解放された。
数日後最高監察部は6代目総統として工藤哲也を推薦した。工藤はこれを了承しそのまま6代目総統として就任することになった。
そして工藤がいた首席監察官の座には岸田正龍が就任した。その頃1人の男の時は止まったままであった。
そして1ヶ月後、男は支障をきたす程の怪我であることを理由に警衛局に対して除隊届けを出した。
工藤はそれを拒否し任務停止届けを代わりに男に出した。任務停止届けを受け取った男は警衛官としての身分のまま治療を続けていくことになった。
「俺は人生で初めて敗北を経験した」男は後にこの出来事についてそう語った。